サンデーたかひろ

絵描き・ながさわたかひろの制作実況 “from Machida, Tokyo”

ノムさん、1回目の描画終了

2007年01月04日 | 野村克也
ノムさん、一回目の描画が終わりました。
ここのところ他の仕事に掛かりきりだったので、なかなか描画できなかったんだけれど、
昨日今日と時間に余裕が出来たのでね。まぁ、ようやく。
経過報告を楽しみにしていてくれた方、お待たせしました。
(居るかどうか分からないけど…)

見えにくいのは、銅板を覆っているグランド濃度が薄いためです。
正直、描画しにくかったわぁ。
「じゃぁ何故濃くしないの?」
それはね、手持ちのグランドの残量が少なくなったから。薄めちゃったの。
楽をしようとして逆に苦労してしまったってわけ。トホホ

グランドっていうのは、
アスファルト、蜜(白)蝋、松脂 (混合比4:3:2/版画家のバイブル!→深澤幸雄「銅版画のテクニック」より)
で作るんだけれど、作りたては濃度が極めて高いから、放っておくと固形化するんです。
僕は基本的に液体グランドしか使わないから、その都度リグロイン(ホワイトガソリン)で溶解して使用するのですが、今回はこの作業時間をケチりました。
だって面倒くさいんだもん、コレ。細かいゴミを濾し出しながら精製していかなきゃならないからね。

でも、やっぱり版画ってのはさ、その工程を一つ一つ確実に行わないと、どこかに皺寄せが来ちゃうの。版面が見づらくて苦労しました。

いや、でもね、薄めてるわけだから防護膜としても不完全なわけでしょ?
そのまま腐蝕液に入れてしまうことで、グランドが少しづつ破壊され、独特な表情を作ったりもできるのよね。
それって今回は全く必要ないんですけれど…
描画時の手擦れでもグランドが剥がれるだろうし、コレいったいどうなるのかな?

明日、腐蝕させてみますね。
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2 コメント

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Unknown (あやごん)
2007-01-06 23:02:09
新年あけましておめでとうございます。
私も、年明け腐食、実験してみました。グランドは、市販のできたものを使ってます。
ノムさんの絵うますぎて感動してます。本人だったら、喜ぶと思います。
描くときは、下絵をしてからですか?
刷りが楽しみです!!!
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Unknown (永澤)
2007-01-07 20:56:46
版の状態だと上手く見えるんですよ。ネガポジが反転してるから、なんとなくね。
腐蝕し、刷り終え、ポジの画面を目にした時は大抵の場合2、3歩後退りします。
「もっと描いてるかと思った!」という感じ。
そのズレを2回目以降の腐蝕と描画の繰り返しの中で無くしていくんです。

僕の場合、大まかな下絵はしますが、基本的には画面上で考えたいと思ってます。

本人が喜ぶかどうかは疑問…
ちょっと気味が悪い絵になりそうだからね。
でも、この気持ちだけはしっかりと伝わるように頑張ります!
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