フランス車の対抗する立場にあるのがアメリカ車だと思っていた。
しかし、現実は見事に裏切られた。
いや、セレクトしたクルマがまずかったのだ。
フォード・エスケープは、フォードとマツダが共同開発した小型SUVだ。
現モデルは2代目で、初代はトリビュートとしてマツダから販売されていたが、販売不振のため、日本での発売を終了している。
つまりは、米車と日本車のハーフ。
外観のデザインこそ、アメリカンな感じだが、乗って一番不自然に感じたのは、ウィンカーレバーとワイパーレバーの位置。
右がウィンカーで、左がワイパー。
あれ、これ外国車じゃなかったっけ?日本車じゃないの?
ここ、重要ですよ。輸入車に乗っているという有り難味が少ない。
そもそも、日本仕様は日本で製造していたから、しかたが無いのか。
今は台湾で作っているようですけど。
次の不満は、カラーバリエーションが少ないこと。
各グレードで2~3色しかない(黒、赤、銀メタ)
内装も選べない(黒、V6はベージュ皮)
色のセンスもイマイチで、日本車の色と変わらない。
XLTのエンジンは直4、2300CCで、実はマツダ製である。
ああ、ハイオクでなくて、レギュラーでいいんですね…
(米国車はスポーツ仕様でなければ、レギュラーでいけるらしいですね)
…ということで、試乗スタート。美ヶ原高原美術館を目指して。
アメリカンサイズ(車幅1845mm)のわりに、中はそんなに広くは感じない。
3速OD付きのATは、流行のゲート式ではなく直線的なレバー方式。
ここに問題点が。
1・2・D・N・Rのうち、1からATレバーを上げていくと、
Dレンジで止まらない。つまり、Nでエンジンが空回りする恐れあり。
ここのところは、ボタンを押しながら、Nにする。(Nにするってどんなとき?)
Rはボタンを押しながらなのでいいのですが。
この辺、山道を登るとき、2→Dにする時に失敗して、Nに入れてしまうことがあった。非常に不愉快。
俺のクルマのように昔のクルマには、コンソールにATの位置が表示されていなかった。
現在は表示できるのが主流で、このクルマにも付いている。(一応)
しかし、視認性は非常に悪い。
オドメーターの上に小さく1,2、N.D.Rと並んでいるのだが、モノクロLCDパネル。
ライトをつければ、バックライトが点灯するが、昼間は反射タイプになるので、
見づらい。
視線を下に持っていくのは危険なので、メーターが収まってるところの上部に一列に横に並べてほしい。LCDよりもLEDが望ましい。
あと、もっとAUDIOにも力を入れてほしい。
最近のクルマにはAUX IN端子の付いているクルマが多くなってきた。
iPodをはじめとする音楽プレーヤーを直接つなぐためである。
このクルマには、その端子が用意されていない。
別途FMトランスミッターで飛ばすしかなさそうだ。
山道を走っての感想。
ハンドルが少し軽い。路面の状態はあんまり拾わない。
1.5トンの重さではさすがに2300ccでもちょっと力不足。
最後に夜走っての感想。
メーターパネルやコンソールパネルのライトに青色で光らすの、止めてもらえませんか?
眩しくて、鬱陶しいです。
車両価格は250万くらいで、このクラスで外国車とは思えない値段ですが、
せめてトノカバーは通常装備にしてください。
おまけ:
ディーラーさんへ
試乗車は普通、人気色のものを用意しませんか?
(黒が人気だといっておきながら、赤い車だった。この手のクルマで赤は似合わないし、買う人も少ないと思う)
GPSくらい、オプションでも付けておきましょう。
そうすれば、買う人はオプションも買いたくなると思うので
営業の人、もっと勉強してください。
一概に日本のレギュラーで外国車は走れると言わないで。
ヨーロッパのガソリンは日本のレギュラーよりオクタン価が高いのですよ。
V6の内装をグレーと言いましたが、カタログだとベージュでした。
自分の会社のクルマのことは、ちゃんと知っておかないと買ってもらえませんよ。
…と色々愚痴りました。今回の評価は無星です。