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ブログタイトルを変更しましたが特に意味はありません。

春、惚けて

2009年04月09日 04時38分30秒 | 



LX3

4月初旬のある日、虎ノ門にて取材のため家を出た。
電車に乗ろうとしたその瞬間、同じ取材でお世話になる懇意のカメラマン氏から、「明日の取材、よろしくな」との電話。ええ? 取材って今日じゃねえのかよと焦ってスケジュール帳を確認してみれば確かに明日となっている。春の陽気に少しばかり惚けてしまったようだ。やべえ、やべえ。

間一髪のところでフライングを止めてくれたカメラマン氏に感謝。近くのクライアント先にいるとのことで、せっかくだから一緒に昼飯を喰おうということになった。

場所は地元の浅草橋。互いに大のカレー好きだけに、ガード下の『ゴア』あたりでオーソドックスなチキンカレーと相成るはずだったのだが、生憎と2人とも腹の調子があまりよろしくない。ということでここは日本人らしく蕎麦を喰うことにした。

向かったのは前々から気になっていたガード傍の『越後そば へぎよし』。つなぎに海藻を使った「へぎそば」の専門店で、中盛り¥380、大盛り¥480という極めてリーズナブルな値段でこの珍しい蕎麦にありつくことができる(ヤマケン風)。なかなか関東では食べる機会のない蕎麦だけに嬉しいこと真しきりである。

頼んだのは天ざる。天ぷらは自分でチョイス可能だったのでえび天とナス天にしてもらう。

写真では分かりにくいが、海藻を使っているだけに蕎麦は鮮やかなペパーミントグリーン色。ツヤツヤ透明感ある表面の光沢と相まって見てるだけで涎が出てきやがる。ささ、いただきます。

ううお、すげえ歯ごたえだ。噛むとブリンブリンという裁断音が頭骨内に響いてくるほど。風味も普通の蕎麦とはずいぶん違って確かに磯の香りがプィ~ンと広がってくる。うん、これは旨ぇ。天ぷらも揚げたてに近い状態でサクサク香ばしく、これで¥600そこそこなのだから本当にありがたい限りだぜ。

蕎麦を喰った後は浅草橋らしいノスタルジックな喫茶店でカメラマン氏と一服。あんな話しやこんな話題で盛り上がっていると、別のカメラマン氏から電話。今日の夜に予定されているはずの花見についての通達だ。

――明日来るんだよね?
――明日? 花見って今晩でしょ?
――いや、明日だってばさ。

焦って再びスケジュール帳を確認すると、これも確かに明日の夕刻となっている。またもや既のところをカメラマン氏の電話で助けられた。なんだよ、結局、今日って丸々フリーだったってことか。春の惚けにも程がある。今晩はDHA豊富な献立にしよう。

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