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ブログタイトルを変更しましたが特に意味はありません。

"DIP・PALACE" KAMEIDO-TOKYO

2009年06月07日 01時34分28秒 | CURRY-インド系


LX3

いつものように少し遅めのランチを食べに『DIP・PALACE』へ。

頼むはいつものクィックランチ。だが、この日は少し気分を変えてサグチキンカレーをスーパーホットでオーダーしてみた――と書くといかにも豊富な選択肢の中からチョイスしたかのように思われるかもしれないが、その実、クイックランチメニューは2種類だけなので、気分を変えるにはこれを選ぶほかないのだ。

そうやって待つことしばしで供されたサグチキンカレースーパーホット。ノーマルのそれよりも明らかに粘度が高く、小麦粉を使ったカレーのようにもっさりとさえしている。味自体は『DIP・PALACE』だけに文句なしに美味いのだが、インドカレーとは別物のカレーを食べているような気もする。そしてはたと気がついたのだ。
<カレーを無理矢理辛くするのは間違いなんじゃないか>
と。

最初から激辛を目的に作られたカレーならまだしも、普通の辛さのカレーにチリを大量投入すれば、その他のスパイスとのバランスを著しく損なうだけ。本来、作り手が意図した味や風味といったものは、大量投入されたチリの風味に覆われてしまい別物のカレーと成り果ててしまうのだ。

以前、『ALI's CURRY』でチキンカレーをベリーホットで頼んだ際、マスターに「もっと辛くできますか?」と聞いてみたことがある。そのときの答えが「ダメ、これ以上辛くしても美味しくないヨ」というものだった。
また、野郎カレー部第15回目で訪店した『ラヒ パンジャービー・キッチン』で「チキン砂肝カレー」を喰った際、俺だけベリーホットにしてもらったのだが、この場合も他の部員が頼んだノーマルのものと比べて風味も粘度もかなり違ったものになってしまったことがある(それでも相当にウマかったのだが)。
対して『DELHI』のカシミールカレーなどはデフォルトでもむっちゃ辛いこともあり、ベリーホットにしてもらっても純粋に辛味が増すだけで、本来の風味は損なわれない(強いて言えば、“痛さ”が5割り増しになることくらいか)。そもそもの思想が異なるのである。

「辛味ジャンキー」の気があるだけに、辛さ指定可能であればほぼ例外なく激辛を指定しきた俺様氏。これからは悔い改め、作り手が意図した味を楽しんでみようと思う。「カレーの価値は辛さで決まるのではない、作り手の愛情と手垢、そして放置した日数で決まるのだ」。かつて敬愛するカレクック氏はそう言った。やんごとなき至言。俺もそんな作り手の愛情をしっかりと受け止められるよう、一歩成長を果たすことにしよう。明日から新しいカレーの探求の日々が始まる。

とりあえず、帰りのコンビニで夏季限定LEE×30倍を見つけたのでまとめ買いしておいた。

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