マヌケ便り

テレビ番組リサーチ会社の代表をしています。

三つ子のたましい『砂遊び』

2014-02-11 00:05:36 | Weblog
幼稚園には、それこそ後になってすべり台が出来たが、それまではジャングルジムと砂場しかなかった。
だから砂場での砂遊びは本当に良くやった。
今でこそ砂遊びの道具はたくさんあるが、半世紀前は手だけだったので儀式的(?)なところがあった。
まず一番ポピュラーな遊びはトンネル掘り。
誰かが誰かに、「トンネル掘りをやろう」と言うとそこでまずペアが出来る。
一緒になって山を作り、それが出来ると向き合い片方から手で穴を堀り始めるのだが、掘り進んで行くと当然ながら手と手がぶつかる。
しっかりと穴が空いたところで手を握りあって喜ぶのだ。
儀式である。
儀式は、それだけでは終わらない。
今度はその掘った砂で砂団子を作るのである。
砂と言っても当時の砂場の砂は土に近く、結構~硬い砂団子を作る事ができた。
その出来た砂団子は、手で握り締め固めるだけ固めて硬い硬い砂団子を作るのである。
そして出来たところで、ジャンケンをして勝った方からその砂団子を腰の高さから砂場に置いてある相手の砂団子に落とし、割れてしまった方が負けと言うゲームだ。
割れなければ割れるまで交合に行うのである。
勝った者同士でゲームが進む事もあり、時として割れずにドローで終わる事もある。
こうして割れずに勝ち残った砂団子は逸品として扱われ、翌日の対戦に使われるのだが、その砂団子は持ち帰る事は出来ないので何処かに隠して置かなければならない。
持ち帰る事が出来なくなったのは、通園バッグの中にその砂団子を入れて途中で壊れてしまい、バッグの中が泥だらけになり連絡帳まで泥だらけにしてしまった園児がいたので持ち帰りは禁止になった。
面白かったのは隠す場所だ。
所詮園児のする事だ。
砂場の砂の中に隠してわからなくなってしまったり、教室の机の中に隠してそれが見つかり先生に叱られてみたり。
幼稚園の隣の家の庭に隠して無くなっていて、隠した園児は誰に訴えていいのかわからず泣いてみたり。
園児にとっての勝ち抜いた砂団子は、闘鶏や闘犬で勝ち抜いたそれこそ手塩にかけて育てた鶏や犬と一緒なので思い入れもひとしお。
その砂団子に小枝で名前を書こうとして、それで書いている内に壊してしまい泣いた園児もいたな。
木の上に隠そうとして、木登りをして落ちて怪我をした園児が現れた。
それで、砂団子隠し禁止令が幼稚園から発令された。
砂団子はその日限りのモノとなってしまったので、結局誰も作らなくなってしまった。
園児の遊びなんてこんなもんだ。


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