マヌケ便り

テレビ番組リサーチ会社の代表をしています。

奇遇

2006-06-19 21:12:37 | Weblog
 誰にでも偶然の出会いという経験はあるはずだ。私の最初の偶然の出会いは小学校の時だ。前にも書いてはいるが、私の故郷は福島県会津地方の小さな田舎町だ。その田舎町の中でも、私の実家は外れの方にあったので、通った小学校は分校で、クラスには同級生が15人しかいなかったのである。その中の一人と、夏休みに東京で出くわしたのである。
 
 それは6年生の時の夏休みだ。私は東京の親戚の家へ遊びに来ていたのだが、ある日、上野動物園に行こうということになり、私の家族と親戚の家族とで出かけたのである。その上野動物園の帰りに不忍池でボートに乗ったのだが、ボート同士がぶつかってしまったのだ。そのぶつかったボートに乗っていたのが、小学校の同級生だったのである。

 2度目は大学の時だ。渋谷に買い物に出かけたのだが、余りにも暑い夏の日だったので、どこかで涼もうと思いパチンコ店に入ったのである。私がパチンコをしていると、私の右隣に女性が座ったのだ。その女性は、ノースリーブのワンピースを着ているのだが、脇の隙間からは乳首までが見えそうなのである。明らかにノーブラだ。パチンコをしていても気にならないわけがない。ついついその女性の方を、私は横目を使って見てしまう。その女性の更に右隣に座っている男性も、同様にチラチラとその女性の方を見ているのだ。いつしかその女性を挟んで、私とその男性は目が合ってしまったのだが、何とその男性は高校時代の同級生だったのである。まったく、お互いマヌケな再会である。

 3度目は、ほんの数年前のことだ。タクシーを拾ったのだが、連れがいたので私は奥の運転席の後ろの席に座ったのである。運転手の後ろに座ると、助手席の前にある運転手の写真と名前の入った認識票が目に入る。その認識票には、中学時代の同級生と同姓同名の名前が書かれているのである。写真も心なしか、その同級生の面影が残っている。私は思い切って声をかけてみたのだが、正しく中学時代の同級生だったのだ。

 4度目はついこの前のことだ。制作会社の社長からゴルフに誘われたのである。その社長は某局のプロデューサーと2名で行くから、私にもう一人誰かを誘って来てもらえないかというのである。私は普段ゴルフを一緒にする、サッカー解説の松木安太郎さんに声をかけたのだが、そしたら松木さんも、誘った日には既に別の人達に誘われていると言うのだ。そんなわけで、私は別の人を誘ったのである。

 それで行ったゴルフ場だが、茨城県にあり私にとっては始めてのコースである。林間コースで、なかなか難易度の高いコースだ。その日はショット自体好調だったのだが、7ホール目のティーショットで私は右へプッシュアウトしてしまい、林の中へボールを打ち込んでしまったのである。林の中へボールを探しに入ると、隣のホールからもボールを打ち込んでしまった人がいて、やはりボールを探しているのだ。その探している人こそ、松木さんなのである。

 私は驚いて、直ぐに声をかけたのだ。「松木さん」振り向いた松木さんも驚いている。「あれっ、どうしてここに?」お互い誘われたゴルフ場がここで、松木さん自身も始めてのコースだったのである。しかも、お互い林の中に打ち込んだのも、今日のラウンドでこれが始めてなのである。お互いのミスが一致しないと、出会えなかったわけである。我々は林の中で二人で大笑いしてしまったのだが、如何だろう、珍しいことではないだろうか?


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