マヌケ便り

テレビ番組リサーチ会社の代表をしています。

千夏ちゃん、お疲れ様

2007-11-28 00:14:36 | Weblog
 若槻千夏が年内での引退をするらしいが、私は素直に、「お疲れ様でした」と言いたい。芸能界を夢見る少女は(大人になってもか?)、どれくらいいるのか見当もつかないほどだが、実際にこの世界に飛び込めるのはほんの一握りだ。でも、入って夢と現実のギャップに戸惑ってしまうのが実状だろう。入ってみなければわからないのがこの世界なのに、試すことすらできない。「コンビニの店員さんってどんなかな?試しにやってみよう」と言うわけにもいかないわけだし…。売れれば、常にプロダクションからは管理され、大衆からはマークもされる。そんな人目も気にしなくてはならないので、猜疑心も強くなってしまう。疲れるだろう。タフでなければやっていけないのもこの世界だ。

 この芸能界を支えるテレビの世界でもそれは言える。AD(アシスタントディレクター)クンが、逃げた、バックれた、などという話は日常茶飯事だ。優秀なテレビマンを夢見て入ってくる者も、ミーハー的ではあるが、どんな世界なのか試しに入って来る者もいる。だが、現実というギャップに躓き姿を消してしまうのだ。安易に入れる世界なので、安易にいなくなってもしまう。人間としてのケジメをつけられなくなるほど、人間性をも喪失させてしまうのもこの世界の悪い部分だろう。「民衰えば、国滅びるがごとし」と言う古い言葉もあるが、テレビ業界の根底を支えるADクンの育成は、テレビ業界に取って大きな課題だと思う。

 もう随分以前の事になるのだが、打ち合わせで某局に顔を出したのだが、1時間以上早く着いてしまった。その間に食事を済ませようとしていたら、そこに番組ADのKクンが通りかかった。「Kちゃん、今空いている?」と聞くと、「どうしてですか?」と聞き返してきた。私は、「会議まで時間があるから食事に付き合ってくんないかなと思って」と言うと、「ゴチですか?喜んで!」と言うので食事に出かけたのだが、食べ終わる事にAP(アシスタントプロデューサー)から電話が入った。「ちょっとトラブルがあって会議を1時間遅らせてもらいます」と言っている。この事をKクンに言うと、「トラブルって自分がいなくなった事かな?」と言うので、2人揃って会議室まで飛んでいったら…そうだった。2人揃って怒られた。
 
 ところで、このブログをアップして直ぐに、若槻千夏が自身のブログで引退を否定した。「…」。せっかく書いたから普段の頑張りに、「お疲れ様」

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