マヌケ便り

テレビ番組リサーチ会社の代表をしています。

六本木の風景

2009-07-25 01:24:38 | Weblog
 私は、福島県の会津にある小さな田舎町で生まれ育った。大学からこちらに来ているので、もう東京での生活の方が長くなってしまった。私には文京区の大塚に親戚がある。子供の頃は、夏休みになるとよく遊びに来ていたものだ。今でこそ近くにはサンシャインシティーがあるが、当時は正に映画にもなった、『三丁目の夕日』の様な街並みで、親戚の家の近くには貸本屋も駄菓子屋もあった。だから、東京の古い街並みにもノスタルジーを感じてしまう。私の蔵書の中には、『東京懐かしの街角』と言う本の他、この手の本が何冊かある。

 ところで、私のオフィスは六本木にある。本社は六本木ヒルズ側にあり、駅から歩いて1~2分のところだ。そしてもう一つ分室がある。こちらは逆に東京ミッドタウン側で、駅から歩いて2~3分のところにある。この分室からは、それこそ1分も歩けば東京ミッドタウンだ。この分室の近くで、写真の様な風景が見られる。六本木と言えば、日本でも最も近代的な街の一つである。そこに、このような建物が未だに残っている。この木造りの家がいつの頃のものなのかはわからないが、『三丁目の夕日』の頃の建物であるのは確かだ。懐古的だ。

 これと同じ様に対峙した風景を感じた事がある。私がテレビの世界に入って、初めて仕事で行った香港がそうだった。100万ドルの夜景などと呼ばれる近代的なビル群から少し離れると、言葉は悪いが明らかに貧困を思わせるバラック街がある。これはマニラ市内でも感じた事がある。道路脇に立ててある、家ほども高さのあるガードの隙間から覘く街並みには驚いた。道路一本隔てるとここまで違うのかと思い唖然とした。日本のような、近代化に対しての古風と言う風情ではない。外国に行く度に、日本に生まれて本当に良かったと思う私だ。
 
 

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