北アルプス最難関のコースと言われている岩と雪の殿堂「剱岳」。
新田次郎氏の「剱岳 点の記」に出会い、どうしてもあの「剱岳」と対峙したい、そして頂上を極めたい。
そんな想いが片時も頭を離れず、鬱陶しいをこの夏を恨んでいました。
映画「剱岳 点の記」も気を駆り立てます
盆が過ぎ 天気が安定してきた8月20日、念願の目的を果たすことができました。
長い人生を生きてきましたが、最近何となくいろいろ自分の至らなさが気になってきたので、しばらく本当の自然と一人対峙し、自分自身を見つめてみたいと思う気持になっていました。
そんな時出会ったのが名著「剱岳 点の記」でした。
この歳、単独で、この岩壁を踏破するには、それなりの訓練をするしかない。
この日まで、近郊の山をできるだけ長い距離を歩き、トレーニング機器などを使って自分なりに鍛えました。
毎日ネットで 立山地方の気象を調べ登山出発の日を待ちました。
やっと 8月20日の天気を確認し、8月18日(火)22時に夜間勤務を終えたあとすぐに準備を始め、4時間後の19日(木)深夜の2時、軽井沢の自宅を車で出発し「扇沢」に向かいました。
「扇沢」到着は朝4時50分でした。
車中でうとうととして眠れぬまま5時過ぎに夜が明けてきました。
始発の7時30分のトロリーバスで室堂を目指しました。
トロリーバス、ケーブル、ゴンドラ、立山トンネルトロリーバスを乗り継いで標高2450mの「室堂」へ。
前夜は一睡もできませんでしたが休憩はせず、そのまま出発することにしました。
室堂ターミナルから遊歩道をたどり雷鳥平へ、浄土沢を渡ると別山乗越まで標高差500mの急登が始まります。
あえぎながら2時間の登りが続きました。
別山乗越に立つと「剱岳」が姿を現し、直下に剱沢の雪渓、南方面には別山、立山連峰が連なり、この雄大な眺めが疲れを吹き飛ばしてくれました。
ここ別山乗越に建つ「剱御前小舎」の近くには「トウヤクリンドウ」「タテヤマリンドウ」などの高山植物も私たちを迎えてくれました。
ここから、今夜の宿「剣山荘」を目指します。
約1時間半のコースです。
「剱御前」の東側斜面を巻くこのルートは高山植物が豊富で、カメラのシャッターを切っていると足がはかどりません。
小振りで可愛い「タテヤマリンドウ」黄色の「トウヤクリンドウ」を始め「ハクサンフウロ」「オンタデ」「白髪のチングルマ」「ミヤマトリカブト」などなど、下界ではお目にかかれない花が沢山咲いていました。
別山乗越から剣山荘への道から眺めた明日の目的地「剱岳」
左に赤い屋根の剣山荘が見える(登頂前日8月19日撮影)
「一服剱」の前で朝焼けが(正面は鹿島槍ヶ岳)
2日目 剣山荘を早朝5時10分出発。
歩き始めて間もなく鎖場が続き お花畑の急登が始まる。
「一服剱」を過ぎて、「前剱」へは足元の不安定な、急な岩壁やガレ場を鎖に導かれて越えて行く。
「前剱」のピークから切れ落ちた断崖絶壁の長い鎖場の核心部が始まります
慎重に鎖に導かれてトラバースして行く。もう引き返しはできません。
岩峰帯の通過
「剱岳本峰」
平蔵のコルからこのルートの最難所「カニのタテバイ」だ(右よりの暗い部分)
こんな感じの垂直な登りが続きます
頂上直下をトラバースする登山者達
難所の「カニのタテバイ」を越えると、鶏舎の落ちたガレ場の登りとなり、「剱岳」山頂は間近だ
午前9時10分待望の「剱岳」山頂に。
山小屋で同室だった二人と山頂で再会し記念撮影。
さすが山頂は若い人ばかり、同年兵クラスは見あたらない
岩陵状の頂上からは「立山連峰(中央の黒い峰群)」右奥の形の良いのは「薬師岳」遠くに霞むのはきた「槍・穂高」などアルプス南部の山々
今回の登山ルート図
岩陵が連なる別山の尾根のルート図
剱岳登頂おめでとうございます
今夜は遅いので又出直してよ~く拝見させていただきます
お疲れさまでした
おめでとうございます。
日々の努力が実を結んだ今回の山行なのでしょうね。
見習いたいです。
一昨年からの夢がやっと実現できました。
岩、岩、岩の連続で 雑念が入る余地がなく、浮き世の雑念もわかず 本当にすがすがしい気分の山歩き・・・イヤ岩登りでした。
長年の煩悩も剱神社によって洗い清められたようで、下山後はすっきりとした毎日を過ごしています。
訪問して下さってありがとうございます。
以前教室で 来年はどの山へ・・・と先生に訪ねられた時 迷わず「剱岳」と口から出ました。
「剱岳」を目指してからは、自分なりに、かなり過酷な体の訓練をしたつもりです。
岩が相手ですから、足腰だけではなく、上半身 特に腕力の強化も必要でした。
お陰で、今回は近年になく、体力的には楽に登ることができました。
人間って、自信を持てば なせばなるものですね。
このトシになっても、体力にすっかり自信がつきました。
写真の方は 急登続きで、考えて撮る余裕もなく、ただ ただ「P」で撮るのが背いっぱいでした。
一段落したら、またご指導頂きたいと思っています。
よろしくお願い致します。
やっと念願がかないましたね、
凄い山に登られたんですね、写真を見ているだけで、背筋が寒くなります。
でも頂上まで登られた、月の兎さんの誇らしげな顔を見ると、人事ながら本当に無事に登られて、帰ってこられて本当に良かったと思いました。
珍しい花々にも出会えたとの事本当に
おめでとうございました。
訪ねていただき有り難うございます。
今の夏は不順な天気続きで、なかなか出番が来ませんでしたが、やっと目標がかなえられました。
剱岳は思った通りの素晴らしい岩壁の山で 大感激して山を下りてきました。
年寄りの強がりではありませんが、本で調べたり、経験者に聞いたよりも、実際登ってみるとそんなに怖い山とは思いませんでしたよ。
若い頃、何度かはロッククライミングの経験もあったせいかもしれませんが。
下山中の男女何人かに話しかけると、10人が10人とも「怖かった・・・ので 早めに下りてきました」なんて言っていましたが・・
ただ、高所恐怖症の人や体を支えるでけの腕力のない方は絶対にやめた方がいいと思いますが。
このあと写真の整理ができ次第、高山の花もアップしたいと思っています。
それこそ高い峰を目標に・・
努力されてそしてそれを叶える・・
素晴らしいですね。
登頂された方だけが見られる景色の・・・
おすそ分けを・・
これからの高山植物達のアップも・・
とても楽しみにしております。
まずは・・無事ご帰還に拍手で~す。
もうお疲れはとれましたでしょうか
またまたお邪魔させていただき
今度はゆっくりと拝見させて頂きました
念願だった「剱岳」登頂本当におめでとうございました
雪のない「剱岳」一層険しくみえますね
今年は天候が不順でしたしご家族の反対だったりで・・迷っていらっしゃるご様子でしたね
私もさんの近くにいる者でしたらきっと反対したかもしれませんね
でも・・
目標を持ち、目標の為の努力を惜しまず、そしてそれを達成する
本当に実現しましたね 素晴らしいです!
次の夢は・・
でも暫らくはゆっくり体を休めてください
剱岳は山雑誌やネットで登山経験者の感想を読むと、かなり危険なコースに思えましたので、安全を十分に考えてスワミベルトなども準備しからだもそれなりに鍛えたつもりでした。
実際に登ってみると 言われるほど危険なコースではなく 岩登りを経験があったので、絶壁もそう怖くはありませんでした。
今回は登りが主目的でしたので余り良い写真はありませんが、花も撮ってきましたので整理してUPします、また開けて見てください。
今回はほとんど疲れはなく、翌々日には碓氷峠に登り 湧き水(明治天皇が飲まれた)を汲み、24㎏のリュックを背負って下りて来ましたよ。
剱はさすがでした。
特に前剱を越え 剱本峰と正面に対座したとき、
この岩山の巨大さに圧倒され、しばらく立ちすくんでしまいました。こんな経験は初めてですよ。
今回家族や友人の反対もありましたが、この一年自分の目標にし、そのため努力してきたのに そう簡単に棒に振るわけにいきません。
剱岳は北アの最難関の岩稜とは言われていても この別山尾根は所詮は一般ルートです。
クサリ・ハシゴなどが岩場には整備されています。
一歩一歩足場を注意して登れば、そんなに危険はありませんし 恐怖感もありませんでした。
毎年毎年 少し大きな目標を立てそれに挑戦していきたいと思っています。
それに向かってからだや気持ちを鍛えて行くことが、最高のアンチエイジングではないでしょうか。
これからは槍~穂高縦走、甲斐駒ヶ岳、白馬~不帰のキレット~唐松~五竜縦走、日本第2の高峰北岳などなど、まだ登れる内に岩山に挑戦したいと思っています。