この子たち。
3人の男子が,1人の女子の周りをぐるぐる。
アピールを始める男子。
「どう,オレ,カッコいいべ。」
「髪型もどうよ。」
急展開。
左から第4の男子が登場。
「なんだ,なんだ。」
敏感に反応する男子2人。
1人は後ろで傍観。
最初に突っかけてきたのは,第4の男子。
攻撃を避けて,男子1人が飛んだ。
傍観していた右端の男子。漁夫の利を狙っていそう。
やっぱり。
抜けがけで,ちょっかいを出し始めた。
こういう奴って,人間にもいそう。
隙があれば,そこを突いてくる奴。
その後,再び,3人の男子と1人の女子になる。
数は男子3人で変わりないが,入れ替わったかどうかは不明。
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このときに撮影した画像データを見返すと,コガモの求愛ディスプレイは,次の4つの技に類型化できるようだ。(私が勝手に分類して名前を付けたもの)
A 首屈曲立ち上がり
B 寝そべり首ひねり
C 尻上げ三角
D お尻ふりふり
A 首屈曲立ち上がり。
首を下にグィッと曲げる。
そして,この姿勢から,力業で立ち上がる。
「どうだい。ボクはこんなにも,大きく,たくましいぞ。」
これは,筋力を必要とする技のように思われる。
B 寝そべり首ひねり。
アゴを突き出して,体を平たくする。
そして,頭部を女子に見せるように,首をひねる。
「どう? こんなにフサフサだよ!」
これは,柔軟性を必要とする技のように思われる。
C 尻上げ三角。
ヨガのようなこのポーズは,上半身が A 首屈曲立ち上がり をしながら,お尻を上げる,という難易度の高い技。
こうすると,翼のグレーと白,翼鏡の緑,お尻(下尾筒)のクリーム色と黒が,きれいに揃う。
筋力と柔軟性,技術など,各要素の能力が高い者でないとできない技だからこそ,女子に「あら,すてき。」と思ってもらえる。
難易度が最も高いが,見栄えも一番。
コガモ究極の技とも言えよう。
D お尻ふりふり。
お尻をふりふりするだけだから,筋力も,柔軟性も,求められない技。
だからこそ,むずかしい …,
かもしれない。
見る側の心ひとつで評価が決まる技だ。
というか,そもそも,技ですらない可能性もあるし。
さらに,求愛とは関係ないかもしれないし。
ただの,お尻ふりふり,かぁ。
以上,コガモ男子は,A~D,又は,A~Cの技を,繰り出して女子にアピール。
こうしてまとめてみると,先日3/20の記事,「ヨシガモの求愛ディスプレイ」に掲載していた,ヨシガモの技と共通している。
ヨシガモも,A~Cに類似の技は,行っていた。
もしかして,ヨシガモとコガモは近い種なのか,と,日本鳥類目録改訂第7版を見ると,ヨシガモもコガモも,同じマガモ属だった。
と,いうことは,A~Cの技は,この2種に限らず,カモのほかの種でも行っている可能性がある。
また,見る楽しみが増えたな。
究極の技,「尻上げ三角」に注目しよう。
(2024/03/23 コガモ)
私の勝手な想像で書いた記事なので,尻上げ三角がアピール度No.1かどうかわかりませんが,残ったカモたちでも観察したいです。
でも,おっしゃるとおり,カモたち,ずいぶん減ってきましたね。
カモたちもだいぶ移動始めましたね。
コガモの究極技「尻上げ三角」、今度しっかりチェックしたいと思います。
やっぱり、メスへのアピール度が一番高いんでしょうね。