【今週も始まりますかとハレルヤハレル】

【今週も始まりますかとハレルヤハレル】

今週も始まりますか　と
真っ青な空を見上げ　起きた　月曜日の朝のことである
ハレルヤ　ハレル

学生の息子が熊のように
何故か何度も私の前を行ったり来たり
徘徊(はいかい)している

「あぁぁぁ　今日は荷物が多い」
「荷物が多いなぁぁぁ」と

しつっこいくらいに呟いて　行き来している
重たそうにリックを背負い　パンパンに弾けそうな
手提げ袋をぶら下げて
さも見てください　と言わんばかりに・・・？

そして玄関を重たい足取りで出て行くのだ
自転車の方に向かって

パパは　また呼びかけてしまった
「駅まで送ろうか？」と

息子に聞えるか聞えないかの声で
なるべく小さな声で　その後ろ姿に向かって
つい　つい　つい

息子は　振り向きもせずに玄関を出て行った
自転車の方へと向かって

パパは　「まっイイか」「聞えないなら」と
思って玄関を離れようとしたのだ

その時に　クルと息子が反転　玄関のドアが
開いた
そして息子の顔が家の中にニョキッと突き出て
　ボー　とパパを見つめている

パパが　「どうしたの？」としらばっくれて
それでも
　ボー　とパパを見つめる息子の顔

「送るの？」と　再び聞くと
頷いて　「どうしようかなぁぁ」
「荷物多いし」　「荷物多いし・・・」　
優柔不断(ゆうじゅうふだん)
そして　「じゃぁ　送ってもらおうか！」と横柄な態度
エラそうに
始めっからそのつもりだったくせにぃぃぃ

そういうわけで　パパも
頭を冷やせと言わんばかりに
カーウインドーを全開で　秋風を感じながら
最寄り駅へと息子を今日も送ったのである

寒涼しい　　9月最後の月曜日である
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