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PURPLE DOT(別館)

超個人的備忘ログです。
不定期更新、記憶曖昧、自分にしかわからない記述多々。
ただの参考記録です、ご寛恕ください。

映画「国宝」観た。

2025-06-11 22:55:01 | movie
ネタバレありで感想を。
筆者こういうのネタバレなしで書けないので……


率直に言って今年を代表する邦画になるに違いないって断言できちゃうというか、この作品を超えられる今年の邦画があるなら教えてくれ観るから。とはいえどの監督も「俺の映画がナンバーワンだ」と思って撮ってるんだとは思うけど。
でもそう思ってしまうくらい素晴らしかった。
3時間あると言われていたから、最近ネットで得た知識「ポップコーン/お餅などを食べるとお手洗い行きたさが緩和される」を実践すべく買ったのに全然食べる隙がなくて終演後に必死こいて食べた。(筆者のような人達があちこちの映画館で散見されたらしいし)
むしろ「本当に3時間経ったの???」と言いたくなるくらいあっという間だった。


まずこの作品に関する予備知識が
・吉沢亮と横浜流星(敬称略)が歌舞伎役者を演じる
・3時間ある
・PG12
ってことくらいしかなかった。
けど実は数回程度だけど歌舞伎観に行ったことがあって……(中村屋ファミリーは個人的に贔屓したい)(なおくんのりちゃんがんば)(しかしまだ歌舞伎座に入ったことはない)
ちなみに歌舞伎だけじゃなくて能とか狂言とか文楽あたりも観たことがある。お囃子の音色というか太鼓のトントコトントコいうのを聴くとなんとなくわくわくする。なんだったら雅楽もなんとなくだけど好き。知識ほぼ皆無だけど。
ていうかここ何年かは大河ドラマ観たり観てなかったり(?)するからその辺の知識なら若干ある。
映画に「曽我兄弟」って台詞が出てきたけど『鎌倉殿の13人』観てたから「曽我兄弟といえば!!!」と思った。

でも原作は一切読まずに、どんな話かも知らずに観たから役名すらよくわかってなくて。
終わってからパンフレット見て「俊ぼんは『大垣俊介』って名前だったのか、てかあの家の苗字『大垣』だったのか〜」などと思う始末。うわすみませんすみません

それとPG12だよと言われてどんな感じなのかと思っていたけど、序盤のカチコミシーンとか喜久雄と俊介がバチバチ叩かれてるところで「これか」となって中盤二代目半二郎が血を吐くところで「あっこれのことか」となって終盤の喜久雄と彰子の(伏せますね)で「これのことだったのか……」ってなった……
なので軽々しく「日本人全員観て」とは言えないわけであり……終盤のあれさえなければ……いや序盤のも大概だな……(余談だけどこれ以上にモノ食べながら観ちゃいけないんじゃね系の映画を別の日に観たけどPG12も何もなかった、どうやって決めてるんだろあれ)
インティマシーコーディネーターが入っていることをスタッフロールで見つけてそれは心底ほっとした。
それに絡めて先に言うけど森七菜ちゃんあなたすごいよ……って思った、彼女に関しては「ファーストキス1ST KISS」で筆者個人的にびっくりしたのでそっちも観てほしい。彼女本人はうたコンに初めて出たときに3,000人の観客に緊張してめっちゃかわいかったので、それを考えると尚更すごい。あの役もうちょっと観たかったなと思うともったいない、原作だともう少し掘り下げてるのかな?もう少し話を広げたらもっと出番あったのかなって思うけど何時間必要になるんだそしたら。いやそれなら前編後編で分けたらいいのか。でもそれだと間伸びしちゃうのかな。いずれ円盤になるときディレクターズカット版がとてつもない長さになったりすんのかな。

あと想像以上に大河ドラマ民ホイホイというか大河ドラマ出演経験者が多数登場してて個人的に滾った。
だって吉沢さんと横浜さんは勿論、当然ながら渡辺謙様もだし、寺島しのぶさんも高畑充希ちゃんも三上愛ちゃんも(ここ「藤原定子さまと藤原彰子さまが同じ人と恋仲?になっちゃうの現代でも一緒じゃんか!!!」って思っちゃったよね)田中泯さんも三浦貴大さんも宮澤エマさんも……
筆者は全作品網羅して全話録画してるガチですって訳ではないんだけど、ここ何年かは割と観てるので「ワァあの人もこの人も(^q^)」ってなった。
やっぱり大河ドラマに出るくらいの人ってそれだけ安心して観てられるのが前提ってことだよなあ。
所謂悪役の人とかも説得力持たせないといけないからそういう意味での難しさもあると思うけど。

それにしても吉沢亮という人は本当に凄い役者だなと思った。今更すぎます?そのあたりは本当にすみません。
『青天を衝け』を観てた時に「この人すごいな」って漠然と思ってたけどそれ以上だった。
特に声。
近年はダンスがとっても上手な人が増えたなぁって印象。それはそれでよいこと。
なんだけど歌舞伎は振りだけができればそれで良いって訳ではないのでね。

特に、みんな言ってると思うけど曽根崎心中の稽古のとき。
(なんならその直前のシーンがTwitter(🙅‍♀️)で流れちゃってるけど)
自分を引っ叩いた直後の、目に涙を湛えた喜久雄。
お初が喜久雄に乗り移ったみたいだった。

そのあとの襲名披露の口上の時の声もすっっっっっばらしくて思わず「すげー!!!!!」って叫びそうになってしまった。映画館にいることをちょいちょい忘れてた。
本物なんですけど。って気持ち。(個人の感想ですよ)
もうね何度「丹波屋ァァァ!!!!!」って叫びたかったか……大向うやったことありませんけども。
映画国宝応援上映やれください(その際は素人というか老若男女の大向うも大目に見てください)

それと二代目半二郎の代役で今から本番って時にこの上なく緊張してる時の震え具合が半端じゃなかった。
ああ、程度の差はあるだろうけど大舞台ってやつに立つ人はこれほどまでに緊張するものなんだなあって思った。

で、喜久雄のライバルでもあり親友(って言っていいよね)俊介役の横浜流星氏もものすごかった。
まじで吉沢さんだけすごくても俊介の立ち位置に説得力がなかったら成立しないもんな。勿論下手にやる訳にはいかないし、かといって喜久雄を超えてしまったら意味がない。
そのへんめっちゃ難しかったと思うし絶妙なんだよなあ……
(ここだけの話『正体』も映画館で観たかったと思ってたのに筆者の余裕がなくて気付いたら終わってたっていう為体……)
『べらぼう』で所作が綺麗なのは空手世界チャンピオンだから(形で?それとも?)なのかなって思ってたけど。

で、俊介も俊介の良さがあるんだよ……喜久雄のお初がぞっとするほどの凄味で魅せたのに対して、俊介のお初は守ってあげたくなるような愛らしさ。そりゃ心中しなきゃだめだわってなる。独りで死なせる訳にはいかないもんあのお初。(文楽でのお初のイメージもこっちかも、愛らしい!徳さん独りにさせないであげて!的な……この辺は好みでもある、例えば沢山の歌い手に歌われる名曲ってあるけどその歌い手によって色が変わるみたいなかんじって言ったらわかりやすいかな)
俊介自身もそうだし……なんかほっとけない!って思っちゃうんだよね。
だからこそ春江は俊介と一緒について行ったんだろうな、って何の疑問も持たずに思えたし。
だってあのままだと俊介は本当にダメになっちゃいそうだったじゃん!!!っていう。
てかこの撮影とべらぼうの撮影は被らなかったのかな。そりゃそうなんだけど訛りというか言葉が全然違うから大変だっただろうなと。そう思ってべらぼうを観ると尚更この人すげえやってなる。
パンフレット読むとまじで謙虚だし。
まじで「正体」を映画館に観に行きそびれたのが悔やまれる……気付いたら終わってたんだよぉ……いや何かを通して観なきゃだめだこれは。べらぼうももっとちゃんと観なきゃだめだ。

それにつけても謙様の存在感ドデカすぎて(褒めてる)
いま『べらぼう』でも殿(しんがり)を務めていらっしゃるけれど。
まあ……役どころは……殴る蹴る怒鳴るのハラスメントってかもう虐待紛いの指導をしたうえに我が子を谷底へ突き落とすようなことして……
それで這い上がってほしかったんだろうな、本当は。
それまでも遠慮なしに指導してたけどついてきてたから、そこまでしてもいいと思っちゃったんだろうな。
だけどそんな父であり師匠でもある二代目半二郎の気持ちとは裏腹に、俊介は春江と行方をくらましてしまうという。
見えてなかったんだね、我が子のこと。

田中泯さんが演じた万菊丈も凄かったな、清濁なんて言葉では表しきれないものを併せ呑んできましたってオーラに説得力がありすぎる。手招きの動きだけで
二代目半二郎が喀血してぶっ倒れても全然動じないんだもんな(喜久雄も動いてなかったけどあれは衝撃やらなんやらで動けなかった、だからな)。
喜久雄と初めて会ったとき
「(綺麗な顔は)役者になるには邪魔も邪魔
自分の顔に食われちまいますからね」
みたいなこと言ってて、まじでそう…ってなった。
特に昨今はドラマや映画のメインキャストって物語よりキャスティング重視みたいなところがある気がして「話題性で選んでるんだろ!」みたいなことを思うことも正直言ってある。
吉沢さん自身も「顔で売れたくない」ってスイッチインタビューで言ってたし。
(即ちこれ書いてるのそのオンエアのあと😂)

三浦貴大氏演じる竹野も良かった。
終盤どうやって調べたのか、喜久雄の居所を見つけて「三代目」って声を掛けてくれたのがめっっっっっちゃ良かった。
どれだけ落ちぶれても本物の芸を身に付けた(って言い方で合ってるのかわからないけど)人間に対する敬意。
あと、ほんの僅かながら最初に見くびったことに対する後ろめたさもあるのかもしれないな、とも思った。
映画「BLUE GIANT」でやっぱり突然現れた若者(主人公)を下に見てたそれなりに大物?のおっちゃんが主人公たちの演奏聴いてぶちのめされるってシーンがあったけどそれ思い出した。
どっちもフィクションではあるけれど、いくらその業界に詳しくなっていても『若いから』ってだけで先入観で実力とかポテンシャルとかを決めつけちゃだめだよなあ……ってなった。

パンフレットの中で、寺島しのぶさんが「現実にはあり得ないこと」と念押ししてるのも印象的だったな。しのぶさん自身がどれだけ歌舞伎やりたくてもできなかった人だもんね……でも登場シーンで稽古つけてるところはもう虚実入り混じってるじゃん!って思った。
(実際は暴言暴力振るいながら指導とか花街で未成年者が酒飲むみたいなのは普通に犯罪だしやってないと思うけども……)
しのぶさんは「変化してもいいのではとも思う」とも仰っているので、血縁だけじゃなくて実力でも評価してもらいたいし、女性の歌舞伎役者とか……ただでさえ少子化やばいんだから。流石にいきなり主演やらせろなんて言わないから。少なくとも実力があるならお囃子の人が女性だっていいんじゃないのか。そもそも「女性だと風紀乱れるから」って何したってんだよって当時の人達に問い詰めたいんだけど。
まあ筆者としては上でもちょっと書いたけど女声の大向うを許可していただきたく……でもスポーツ実況とかでも男性メインだもんな、まあ女性の声って高いからそのぶん耳キンキンしがちなのかもしれないけど。
だからめちゃくちゃ練習して「これならいいよ」のバロメーターというかなんというか、を決めたらできたりしないかなあ……って誰がどう決めるんだそれ……()

そういえば、パンフレットには「何のために」って書いてあるんだけど。
筆者が最終盤の喜久雄にインタビューするなら
「一度梨園を半ば追い出されるようなことになったにもかかわらず、歌舞伎を続けられたのは何故ですか?」
って訊いてみたいな、と思って。
自分だったら、もう追い出された時点で「やーめよ」ってなっちゃうんじゃないかと思って。
喜久雄自身、もう生きる術はこれしかないと思っていたから辞めるっていう選択肢が出てこなかったのかな。
ここだけの話、終盤イキった輩どもにボコボコにされた時は踊りながらビルの屋上から落ちちゃうんじゃないかと思ってしまって踊り自体ちゃんと観れてなかったけれども。
でもスイッチインタビューで吉沢さんはあの場面気持ち良かったって言ってたからなあ……

とにかくこの作品がそのまま歌舞伎の世界のリアルって訳ではないけど、歌舞伎に対する愛に溢れたこの作品は沢山の人に届くといいなと願ってる。既に本当に大ヒットしてるけど。


そんな感じですかね。
というかもう一回観に行きたい。な。
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映画の感想:スオミの話をしよう

2024-09-15 22:30:47 | movie
ネタバレあります!
ネタバレのない感想とか書けないのです……



まずあらすじ
役者さんのお名前は敬称略ね。

大富豪の有名人・寒川(演・坂東彌十郎)の妻であるスオミ(演・長澤まさみ)が突然行方不明に。失踪?誘拐?顔見知りの刑事・草野(演・西島秀俊)が密かに呼ばれ、部下の小磯(演・瀬戸康史)と共に寒川の邸宅へ訪れる。しかし実はこの草野、スオミの元結婚相手。複雑な心境を抱えつつ寒川の話を聞くと、草野が知っているスオミとはまるで真逆の人物像。そこへさらに「自分もスオミの元結婚相手だ」と名乗り出る人物が次から次へと現れて…?


あとは感想。


もうねえ……

最後のヘールーシンキヘルシンキ〜♪が頭から離れないwww
馬鹿馬鹿しくて(褒め言葉のつもり)最高に笑った。

小磯がセスナから落ちてしまっ……と思いきや謎の上昇気流で助かった〜の流れあたりで「あっこれもう『こんなん現実にあるわけないから楽しんだもん勝ちよ』ってことか」と思った。ツッコんだら負け的な?

観ている人も含めてスオミの手玉に取られてたってことでいいんじゃないかな!(?)

いやしかしほんと長澤嬢すごいなって。

セーラー服着てる長澤嬢を見て、何年か前の「涙そうそう」って映画を思い出しちゃったよ……
あの映画、ほんっっっっっとに長澤嬢がかわいくて健気で、この子の気持ちが報われてほしいって思いながら観てて……
だからなのか最後、周りが引くくらい泣いてしまったのだった()
滅多にあのスイッチ入らないんだけど一旦スイッチ入ったら涙と鼻水が止まらなくなってまじであのあとやばかった。
でもあのときの長澤嬢はほんとかわいかった(過去形にするのも失礼だけど!でも今はかわいいより綺麗ってかんじだな)のでそれだけでも必見ですぜとか言ってみたりして。

なので途中から「あっこれは『三谷幸喜が観たい長澤まさみ詰め合わせwith宮澤エマ』なんだな」と思った。
そう思ったら楽しめました。

ラストシーンのダメ押しみたいなヘルシンキ〜♪
後から他の人の感想見たら「西島さんの不器用なダンスが見どころ」みたいなことが書いてあって……
「長澤嬢まじ歌うめ〜」って思ってそこ全然見てなかったわ〜!!!
西島さんて素はなんかいろいろ不器用なとこあるみたいで……なのにお芝居では完璧男みたいな役が多いこのギャップ萌え(※「ギャップ」って入力したら候補に「萌え」が出てきた、最近あんまり萌えとか聞かないような)

だけど「誰にも頼らないで生きていく」って言ってたのに、そのあと離婚届の提出を草野に頼んでしまうスオミ。「ほかに誰にも頼れないから」と。

え?あれ?アザミちゃんは?

そう、スオミの行くところに必ず現れる『アザミちゃん』(演・宮澤エマ)が一番の謎だった。
ある時は弁護士、ある時はママ友、ある時はスオミ同様に中国語?を話す謎の女性……
彼女もまた、彼女自身の芯がどこにあるのかわからないほど変幻自在。
いやたぶん弁護士は嘘だろ。バッジ見当たらなかったし。
しかも彼女が本当に弁護士なら、それこそ離婚の手続きやらなんやらやってもらえるんじゃないの?離婚したことないからわかんないけど。
でもそしたら録音するとかなんとか言ってんのはなんなんだろね……
でね、『薊』が読めなくて合ってんのかこれ?ってなって検索かけたらこんなサイトがあって。
https://www.yamakei-online.com/yama-ya/detail.php?id=1259
あれ?スコットランドが出てきたね
ともかく出自も謎、なんでスオミに付き合ってんのかも謎、目的とかも一切謎。彼女の存在がもうある意味ホラーだった。
(演じてる方としてはめっちゃいろいろ演じられて楽しそうなのかな、それともいっこいっこ役作りしなきゃだから大変なのかな)

ただ、スオミほどじゃないけど、自分も人に合わせて態度を変えるじゃないけど印象違ってるんじゃないかなって思って……例えば親の前の自分と上司の前の自分じゃ全然違うんだよなたぶん、半分くらい無意識なんだけど……
っていうあたりのところも描きたかったのかもしれないなって。スオミみたいに極端ではないけど。

なのでただ『長澤まさみ最高だろ!な!俺の見せたい長澤まさみ全部載せ!!!with エマ!』ってだけではないと思うんだよね。
まあまあな誇張表現がありつつなので「映画より舞台向けなんじゃ」って言ってる人たちを某サイトのレビューで見かけたけどそれはそうかもとも思うw

にしても草野は情けなかったなー、てかスオミとの初対面からだいぶ失礼(初対面でネックレスの長さ云々言うとかシンプル失礼じゃんしかも上司の妻ってわかってたのに)だし、結婚してもなんかモラ夫みすごいしだから逃げられるんじゃん感がやばいし
なにげにあの中で一番やばいかもしれん。見た目が西島さんだから何とか映画になってるけどそうじゃなかったら別な事件が起きるかもしれん(?)
最後も「俺だけ頼られてる」ってドヤってるしさ。
もっと自分のこと客観視してほしい、寒川もそうだけど、ってかスオミにやられた男たちみんなそっか……

とりあえず「スオミにしてやられた」ってことでよろしいでしょうかね。
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映画の感想:ラストマイル

2024-09-08 22:18:02 | movie
ネタバレあります!
ネタバレなしの感想って書けない人間なので。



野木亜紀子さんの脚本というだけでもう観たいって思って馳せ参じました、とはいえ公開から少し経って……いつだか忘れたけど(最近の記憶がない疑惑)
これもざっくりとした感想というか思いついたことでしかないので悪しからず〜〜〜!



あらすじ

11月の最終金曜日、アメリカの小売業界においては1年で最も売り上げが見込まれる日、ブラックフライデー。その日を目前に控え、街はどことなく浮かれている。
アメリカが本社の大手通販会社「デイリーファスト」の広告が流れる。「What do you want?」の売り文句と共に。
デイリーファスト、通称『デリファス』の物流拠点のとあるセンターには、ブラックフライデーに向けて雇われた何百人もの派遣社員が詰め掛ける。
そこのセンター長として赴任してきたエレナ(演・満島ひかり)。直属の部下として孔(演・岡田将生)がエレナにセンターの中を案内する。
初対面でいきなりファーストネームで呼び合うよう孔に求めるなど、どことなく軽薄で風変わりなエレナ。孔はそんなエレナにかなり心の距離を置いているよう。
そのセンターから出荷した荷物が、顧客の家で爆発したという一報が飛び込んでくる。
爆発したとみられるのは、デリファスの目玉商品としてブラックフライデーに合わせ販売する予定だった『デリフォン』。
デリファスのセキュリティは厳しく、ブルーパスと呼ばれる大量の派遣職員に爆発物を持ち込ませることは不可能。
一旦解決したかと思いきや更に爆発事件は続き、現場は混乱。どこかで見たことのあるあの人たちやあの人たちをも巻き込んでいく……

といった感じでしょうか。

はい感想。
ほんとに好き勝手なことしか言ってません。

満島嬢ほんとすごいですわ……
自分の本当の出自を話すときにぽろぽろ涙をこぼしながら喋るところ、ほんっとすごかった。
筆者、何かは伏せるけどとある別な映像作品で満島嬢のお芝居みたのね。筆者的にはすごくツッコミどころが満載の脚本だなぁって思ったんだけど、そこでも彼女がぽろぽろ涙をこぼしていて「こんな脚本でもこんなに泣けるのすごい、ってこんなすごい人に応える脚本書いてくれよぉ」って思ったんだった……野木脚本に出会えてよかった(インタビューとかだとすごく悩んでいたようだったけれど)。
マサキオカダも良かった、というか彼は虎に翼で既にやばい(褒め言葉)のにどういうことですか?(?)

あとねー………………
久しぶりに志摩見たけどかっこよ……ってなってしまった()
中の人は変態の総本山だというのに(ex.深夜ラジオ)
なぜか志摩が刺さる……_| ̄|○
筆者そのへんまっっっじでちょろいんですよ。ちょろ助。だから気を付けていたつもりだったんだけどなあ_| ̄|○(どこが)
いやオンエア当時はそこまで熱心にリアタイしてたわけじゃないけど。
とにかく伊吹とのコンビが良すぎて……復習しよかな……筆者に諸々の余裕があれば_| ̄|○
(とか思っていたところにゴが過去の周年ライヴ配信とかやっちゃうんだもんw円盤観ればいいんだけどなんか、ね?w)
桔梗さんかっこよすぎる。惚れる。
そういえば中の人の話になるけど綾野剛氏と橋本じゅん氏は映画「カラオケ行こ!」でむしろ警察のお世話になりかねない役柄なんだけど橋本氏が特にめちゃめちゃおもろかった。ので陣場さんが出てくるけどその都度あのときの印象を引きずってしまった。あの役ずるいって。

あとヤギさん🐐じゃなかった八木になんわかんないけど泣けてしまって。
割とずっとおもしろい(やかましいw)(ほめてるつもり)感じでいくんだけど、なんというか「心の支えみたいにしてきたものが突然ポッキリと折れてしまった」みたいな時の演技がものすごく引き込まれる。
大河ドラマのいだてんも観てたので、サダヲ氏そのへんめっちゃうまいな〜って。

アンナチュラルチームの登場も!!!
と言いつつこちらもリアタイ時は途中から観たのであり_| ̄|○
でもそこにちゃんとUDIラボがあって。
ミコトも中堂さんも東海林も所長もちゃんといて。
引き続きずっとみんなでわいわいやってたんだな感があのシーンだけで伝わってきたのよかった。
大河ドラマの光る君へも観てるので木林が前にも増して胡散臭く見える〜w(髪の毛ちゃんと伸ばしてるのね)とか。
毛利さんと刈谷さん、これはこれでなかなか良さげなバディ……あと横文字がうまく言えない刈谷さんに愛おしさを感じてしまったw
こちらも余裕があれば、、、復習、、、(いつできるねん感すごいけど)

しかしながら本当の主役は『ショウヘイ』親子なんじゃないかくらいの。
終盤(ネタバレありって言ったけどここは伏せるか)はまっじでドキドキした。うっかり「うわぁ」とか言っちゃってたんじゃないかってくらい没入してた。

とにかくもう野木脚本ほんとすごい。
こういうドラマや映画が作られているっていう事実、そしてちゃんと支持されているという事実がこの国にとってある種の希望なんじゃないかと思う。

まあ、もっといろいろ良くなってほしいですけども!!!

少なくとも、休憩は1時間ちゃんと取りたいじゃんかよ。(なにげに身につまされ問題だった)


てなところでしょうかね。


あ。忘れてた。
主題歌の「がらくた」がとても筆者に響く歌詞だなぁと。
流石の米津さん。
もういろんなところで言及されているだろうから詳しくは言いませんけど、ちょっと泣きそうだった。
よかったら聴いてみて(と言われなくてもここ覗いちゃった人なら聴いてるか)
https://youtu.be/2mUC91bXt60?si=UArqHl92rzRV8jtl
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映画の感想:風が吹くとき

2024-08-26 20:15:51 | movie
いつだったか忘れたけど観ました。
8月中だったはず。(日付はたぶんこのくらいの日って日)

絵本かなんかがあるんですよねこれ。
大雑把な話しか知らなかったけれど、あるとき映画館でやっているのを見つけて、じゃ観てみるか〜と思って赴きましたわ。



観てない人へ向けてのあらすじ。
イギリスのとある片田舎に2人で暮らす老夫婦。
隠居暮らしを謳歌している夫のジムは、街へ出かけるのが日課。
ある日街で見かけた新聞に「戦争が始まる」「核爆弾が落とされるかも知れない」との記事を見つけ、家の中にシェルターを作る。シェルターができたら食糧や水の用意など、政府が発行したパンフレットを手にあれこれ画策する。
妻のヒルダは半ば呆れながらもそれを許容する。なぜなら彼女の中で戦争は「楽しい思い出」だったからだ。
ジムはロンドンに住む息子のサムに電話を掛け、自分達もシェルターを作るよう呼び掛けるが取り合わない様子。
そしてラジオが緊急放送を始めるーー

といったところで。



では感想。
好き勝手に書いてるのでご了承のほどなにとぞ。



いろんな意味で、ひどく『哀しい』お話だった。

あんまり予備知識なしで行ったけど(ストーリーざっくりとしか知らなかった)時代設定的には1980〜90年代とかなんだね……

広島(長崎もだけど)に原爆が落ちた世界線ではあるのに、戦勝国っていうのかな、なんかそこからの目線が思ってた以上に冷たくて悲しかった。
「あいつらは自分達より劣っているから負けたんだ」
「あいつらの判断が間違いだったんだから原爆落とされても仕方がないんだ」
「極東の国の黄色人種なんだから酷く傷付いて当然なんだ」
みたいな。
そりゃ大日本帝国はめちゃくちゃ判断間違えまくってたと思う。特攻隊ひとつとってもそう。インパールひとつとってもそう。一億総玉砕だなんて、実際やったら国民がいなくなって国が存続できなくなるじゃんって思わなかったのかな。
ほかにもいろいろ間違えてきたんだろう。
なんだけど、だからといって「無差別にそこにいる生き物を全て殲滅してもいい」なんて理屈は違うと思う。
少なくとも赤ん坊は「戦争してくれ」なんて頼んだりしない。
少なくとも動物達は、自分達が住む予定のない遠く離れた土地のことを攻撃したいだなんて考えたりしない。
戦争はそれらを、いやそれら以上のものを踏み躙る行為だと思う。

なのに、ヒルダが「戦争してる時は楽しかった」みたいなことを平気で言っていて恐ろしかった。
その人達にとって戦争は、ただの『非日常の娯楽』でしかなかったのだ。
同じように考える人が世界中に沢山いるのかもしれないと思うと、心の中に真っ暗な穴が空いて、その穴がどんどん広がっていくような心地がした。

ジムが繰り返し告げる「お上の言うことさえ聞いていれば大丈夫さ」という言葉。
実際に『その場の』命は助かったけれど。
むしろ「生き残ってしまった」人ほどそのあと苦しむ事になってしまったという皮肉。
しかし、一瞬であんなに世界が一変してしまったのに「お掃除しなくちゃ」とか「牛乳配達が来ない」とか呑気に言ってるのもぞっとした。水が出なくても、ラジオが一切聴けなくなっていても。
これがバイアスというやつなのだろうか。
とはいえ【お上の言うことを信じない人】なら助かったのかっていったらそんなことないと思うけど、「じゃあどうしたらよかったのか」「どこでどうやり直せばこんな事にならなかったのか」って考えても考えても何も思い浮かばなくて。

落とした側が誰かは明確にされないけれど、誰かが後から調査に来たとしたら『勝った』奴等はそれを見て嘲笑うんだろうか。
日本に原爆を落とした側の人間も、日本人を嘲笑っていたんだろうか。
日本に住んでいる限り一度は見たことがあるであろう、巨大なキノコ雲の写真だったり映像だったり。
わたしはそれを見るたびに「この雲の下でどれほどの命が苦しい想いを、つらい想いをしただろう」と考えてしまうのに、同じ生き物なのに、生まれた環境が違うだけでまるで正反対のことを考える人間がいるというのか。
そんな人間が目の前にいたら心底軽蔑する。
だからといって、その人達が同じ目に、またはそれよりも酷い目に遭ってもいいのか。

しかし作中でどれくらいの規模のものが落とされたか明確にはわからないままだけど、あれくらいの規模だと下手したら地球そのものが危険に晒されてしまうのでは?などと思ってしまった。
そうしたら人類どころか地球そのものが滅亡しかねないが、お互い追い詰められたら何するかわからないギリギリを保ちながら冷戦をやっていたのか。
と書くと良く聞こえてしまうが、そこにも犠牲はあったので冷戦といえど負の歴史だとしか思えない。
ともかく今も「何するかわからない」人達がいるし、というかもう世界のあちこちで……と考えると、心の底から暗い気持ちになる。



なにを勘違いしてこの世の全ては自分のものみたいに思ってるんだろう、人間ってやつは。
思い上がるのもいい加減にしろよ。
『たかが人間』だよ。
じゃなかったら気候問題やらスペースデブリやら廃炉やら、どれもこれもとっくの昔に解決できてたはずなんじゃないの?
現実そうじゃないなら、人間が出来ることなんてたかが知れてるんだよ。

怒りに任せて叫びたくなる。

人間は他の生き物よりも知能が発達しているから優れた生き物、なんていうけど、住んでいるところをまるごとめちゃくちゃにしながら殺し合いする生き物のどこが優れているんだろう。
そんなことに使う知能があるなら、もっとお互いを讃えあうために、より良い未来のために使ってほしいよ。
暴力に訴えるなんて、知能の発達した生き物のやることじゃなくない?
手を取り合って、お互いが笑顔になれる未来を一緒に築くためにお互い知恵を絞ろうよってならない?
そうならない世界に、未来なんてあると思わないで。
じゃなかったら、『たかが人間』なんて滅びの道を辿っていく一方なんだよ。

ああ、この作者はそんな風に考えてこの作品を作ったのかもな。
というのはわたしの想像でしかないけれど。


ところで終盤、ネズミが1匹生き残っていたのだった。
そういえば恐竜が絶滅した後も、ネズミのような小さい哺乳類は生き残っていたのではなかったか。
それが進化して、やがて人間が生まれたのではなかったか。

もしもこの話が現実になったとして、やはり小さな哺乳類が生き残るのだとしても、そこから人間のような生き物は生まれないでほしいと願ってしまう。
こんなことを、嬉々として繰り返そうとしてしまうのなら。
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映画「BLUE GIANT」のことでも

2023-05-30 22:23:05 | movie
なんか最近微妙な話題のことばっかり言ってるので、このまま5月終わるのもなんだかなって思いまして…
割と最近観た映画の話でも、手短に。
とはいえ観たのはだいぶ前でして…上映中ではあるんですけど、近くでやってくれなくてなー

映画ってネタバレとかの線引きが難しいけど、観てない人にざっくり説明すると…

主人公・宮本大は故郷である仙台でジャズに魅せられ、「世界一のサックスプレーヤーになる」という強い信念を抱いて上京。
東京で初めて観たジャズライブで出会った凄腕ピアニストの沢辺雪祈、高校時代の親友・玉田俊二と、ふとしたきっかけでジャズバンド「JASS(ジャス)」を結成する。
しかしながらそれぞれの音楽の経歴も実力もバラバラ、それでも大は3人でライブをやると言い出して…


…この辺でやめとこうかな(人によってはそこまで言うなよってなる人もいるかもだけど)


もーーーーーーーーーー
個人的にはめっちゃ良かった。
まぁ…CG?映像技術的に言いたいことがある人の気持ちもわかんなくはないんですけど。
それはちょっと置いといて、まず音楽が素晴らしすぎた。
なにせ世界の上原ひろみ様だぞ頭が高い!!!控え控えええええい!!!(お前が何様だ)
ていうかこれほんと映画館で観て…もとい『体験』してほしい作品なんすよ(もっと早く言え)。
彼等の音は映画館の音響で聴いたからあの登場人物たちとその気持ちを共有できたというか。

あ、これ書いてなかった。
大、雪祈、玉田を演じた3人、上手だった。
特に岡山くんめちゃくちゃうまかった…

そしてストーリーが素晴らしい。
わたしは玉田に感情移入しちゃってもう…。・゚゚ ''゜(*/□\*) ''゜゚゚・。
(関係ないけど「号泣」ってSimejiで入力したらどういう顔文字が出てくるかなって入力したら
「ゴウキュウ。゚(゚´Д`゚)゜。ツアー」
って出てきた…なぜ…)
音楽経験者じゃなくても玉田に共感できる人結構いるんじゃないかな…

それだけじゃなく他にも涙腺を刺激されるシーンがたくさんあった。
詳しく言えないけど…


ほんとにほんとにチャンスが目の前にある人は絶対映画館でやってるうちに観てほしい…!!!


とはいえわたしは大声でBLUE GIANTの大ファンです!!!とか言えないっす。
なにせ原作と小説「ピアノマン」、実はまだ読んでないので…いやなんか気持ちに余裕なくて…(っていつも言ってるけど)
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