こがらし
「木の葉落し」という言葉には、二重の意味があるのではないだろうか。ひとつは文字通り冷たくて強い風で木の葉を落としてしまうこと。もうひとつは、秋の深まりと気温の低下である。
秋になって気温が低くなると、植物の葉のなかで、動物でいえば動脈硬化や血管の梗塞のような状態が進行する。循環が悪くなって糖類が蓄積され、アントシアンなど色素ができる。これが紅葉のメカニズムだ。つまり老化であり、赤くなったり黄色くなったり葉を落としたりするのは、植物にとっては苦しい状態だ。それを人間は、「きれいだ」と感動している。
もっとも、植物はそうやって葉を落とし、寒い冬を越え、春の芽吹きに備えるのだから、人間の老化や血管障害とは違う。紅葉したり落葉したりしたからといって、木が枯れてしまうわけではない。
「木の葉髪(このはがみ)」という言葉もある。「冬近い頃の抜け毛を落葉にたとえていう語」だそうだ。髪の毛が寂しくなってきた中高年男性にはジーンと染み入るような言葉かもしれない。落ちていく髪の毛に、わが人生の秋を感じる、とかなんとか。
「木の葉落し」という言葉には、二重の意味があるのではないだろうか。ひとつは文字通り冷たくて強い風で木の葉を落としてしまうこと。もうひとつは、秋の深まりと気温の低下である。
秋になって気温が低くなると、植物の葉のなかで、動物でいえば動脈硬化や血管の梗塞のような状態が進行する。循環が悪くなって糖類が蓄積され、アントシアンなど色素ができる。これが紅葉のメカニズムだ。つまり老化であり、赤くなったり黄色くなったり葉を落としたりするのは、植物にとっては苦しい状態だ。それを人間は、「きれいだ」と感動している。
もっとも、植物はそうやって葉を落とし、寒い冬を越え、春の芽吹きに備えるのだから、人間の老化や血管障害とは違う。紅葉したり落葉したりしたからといって、木が枯れてしまうわけではない。
「木の葉髪(このはがみ)」という言葉もある。「冬近い頃の抜け毛を落葉にたとえていう語」だそうだ。髪の毛が寂しくなってきた中高年男性にはジーンと染み入るような言葉かもしれない。落ちていく髪の毛に、わが人生の秋を感じる、とかなんとか。