夜明けのひかり。暁光。
「暗黒の中にわずかに現れはじめる明るいきざし。前途に望みが出はじめたことにいう」ともある。
この字を見てリヒャルト・シュトラウスの交響詩、『ツァラツストラはかく語りき』を連想するのは、シュトラウスがニーチェの同名の本からインスピレーションを受けて曲を作ったからであり、ニーチェには『曙光』というアフォリズム集があるからだ。さらにいうなら、キューブリックの映画『2001年宇宙の旅』の冒頭のところでシュトラウスのこの曲が使われている。
シュトラウスの曲の始まりはなんとも大げさでドラマチックだ。とても景気のいい気分になる。ところが1曲丸ごと聴くと、派手なのは始まりだけで、あとはわりと地味なのでちょっとがっかりする。
現実の曙光も同じで、夜明けの太陽は神々しい感じがするが、しかし昇ってみれば昨日と同じお天道さんで、ありがたいことには違いないけれども、そうそうドラマチックな1日が待っているわけでもない。明けない夜はないというが、昇った日も必ず沈むと思うと、嬉しさも半分ぐらい。
このブログが本にまとまりました!
「暗黒の中にわずかに現れはじめる明るいきざし。前途に望みが出はじめたことにいう」ともある。
この字を見てリヒャルト・シュトラウスの交響詩、『ツァラツストラはかく語りき』を連想するのは、シュトラウスがニーチェの同名の本からインスピレーションを受けて曲を作ったからであり、ニーチェには『曙光』というアフォリズム集があるからだ。さらにいうなら、キューブリックの映画『2001年宇宙の旅』の冒頭のところでシュトラウスのこの曲が使われている。
シュトラウスの曲の始まりはなんとも大げさでドラマチックだ。とても景気のいい気分になる。ところが1曲丸ごと聴くと、派手なのは始まりだけで、あとはわりと地味なのでちょっとがっかりする。
現実の曙光も同じで、夜明けの太陽は神々しい感じがするが、しかし昇ってみれば昨日と同じお天道さんで、ありがたいことには違いないけれども、そうそうドラマチックな1日が待っているわけでもない。明けない夜はないというが、昇った日も必ず沈むと思うと、嬉しさも半分ぐらい。
