(1)トラツグミの異称。
もちろん語釈の(2)には、「源頼政が紫宸殿上で射取ったという伝説の怪獣」とある。頭がサルで、胴がタヌキ、尾がヘビで、手足はトラという怪物である。もっとも、実際に異種混合の生物がつくりだされることがあって、たとえばヒョウとライオンから生まれたレオポンだとか、ライオンとトラから生まれたライガーだとか、ヤギとヒツジから生まれたギープだとか。いずれも自然界で生まれたのではなくて、人工的にかけ合わせてつくった。生まれた動物たちより、そんなことをする人間のほうが怖いと思うけど……。
ぼくが驚いたのは、伝説の怪獣の名前や、その比喩(「鵺みたいなヤツだね」など)としてしか知らなかったけど、トラツグミを鵺と呼ぶということである。「ぬえこどり【鵼子鳥】」の項には、トラツグミだけでなく、「一説に、夜鳴く鳥の総称とし、フクロウ・ミミズクなども含む」とある。
笑っちゃったのは「鵼鳥の」という枕詞。「片恋」などにかかるのだが、「その鳴き声が物悲しく、人を恋うるように聞こえるからいう」のだそうだ。不気味でもあり、物悲しくもあり、ということか。
もちろん語釈の(2)には、「源頼政が紫宸殿上で射取ったという伝説の怪獣」とある。頭がサルで、胴がタヌキ、尾がヘビで、手足はトラという怪物である。もっとも、実際に異種混合の生物がつくりだされることがあって、たとえばヒョウとライオンから生まれたレオポンだとか、ライオンとトラから生まれたライガーだとか、ヤギとヒツジから生まれたギープだとか。いずれも自然界で生まれたのではなくて、人工的にかけ合わせてつくった。生まれた動物たちより、そんなことをする人間のほうが怖いと思うけど……。
ぼくが驚いたのは、伝説の怪獣の名前や、その比喩(「鵺みたいなヤツだね」など)としてしか知らなかったけど、トラツグミを鵺と呼ぶということである。「ぬえこどり【鵼子鳥】」の項には、トラツグミだけでなく、「一説に、夜鳴く鳥の総称とし、フクロウ・ミミズクなども含む」とある。
笑っちゃったのは「鵼鳥の」という枕詞。「片恋」などにかかるのだが、「その鳴き声が物悲しく、人を恋うるように聞こえるからいう」のだそうだ。不気味でもあり、物悲しくもあり、ということか。