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デンマークで教育と福祉実践の千葉さんから来年の抱負

2009年12月25日 | Weblog
デンマークで教育と福祉実践の千葉さんから来年の抱負をいただきましたので下記に転載させていただきます。



2009年文月に、『世界一幸福な国デンマークの暮らし方』をPHP研究所から出版させていただきました。幸福な国とは人々にとって住み良い国であり、社会福祉国家そのものです。国民全ての生活を文字通り「揺りかごから墓場まで」保障している国のことです。

1867年以来、明治の先達は西洋に渡り、民衆が権力を行使する国々を歴訪視察し、Democracyと言う国の体制に直面し、それまでの封建的な日本社会から脱却する言葉として「民主主義」あるいは「民主政治」と言う言葉に訳したのは感嘆に値すると思います。

私は、明治維新から100年後の1967年にデンマークに渡り、日本をデンマークのような住み良い国にしたいと勝手に願い、これまで社会福祉国家デンマークをいろいろな機会をとらえ祖国日本に紹介させていただいてきました。
最近日本国内を旅し各地で沢山の方々に接しておりますと、人々がどうしたら住み良い国を作れるかについて理解しはじめている手ごたえを確かに感じるようになりましたが、一方、未だに日本とデンマークは歴史や文化が違うと決め付けて世界一幸せな国のあり方、それを支えている国民の考え方を学ぼうとしない人々が多いのは残念なことです。
何故デンマーク人に出来て日本人に出来ないのか、それは歴史や文化の違いとは別の視点で考えるべき問題だと思います。何故なら、日本人は文明分野では西洋に追いつけ追いこせを100年足らずで実現した実績がそれを証明しているからです。

デンマーク人に有って日本人には無いものを突き止めていくと、それは100何十年前かに新しい日本語になった「民主主義」の不在ということに気が付きます。日本は誰もが民主主義の国と思っているようですが、その現実は民衆が闘って勝ち取ったものではなく、第2次大戦後戦勝国から押し付けられた民主主義なのです。それ故、主権在民の意義すら理解しない日本国民があまりにも多いことは遺憾に堪え難いものがあります。

幸福な国、住み良い国は自由、平等、共生、連帯を身につけた国民、真の民主主義、主権在民を理解している国民が作り出しているのです。
日本国と同様、地下資源に乏しいデンマークは国の資源は子ども達であるとし、国を支える国民教育に力を入れています。その教育のあり方は、無意味な学歴社会のための進学を強いることなく個々人を尊重した上で共生、連帯の社会を作るため学校教育の場で民主主義を文字で教えるのではなく実践して身につけさせているのです。
私たち日本人が日本に生まれて幸せだなあと思う国にするには日本国にとって必要な国民教育をすることが課題であると思います。私は今後、何が日本国民にとって必要な教育か、その教育のあり方を探求し続けて行きたいと願っています。              
2010年正月
                      バンクミケルセン記念財団 千葉 忠夫
http://www.bogense-djcc.com/


添付の来年への抱負を読ませていただきました。
同感です。
日本には、これまでに「主権在民」が実現していませんでした。
個々の日本人が、そろそろ気づくはずだと思います。

先の大戦で敗北し、やっと富国強兵の終末が来ました。
そこで、平和を真剣に考えるようになりました。
所謂、底打ち体験です。

ご指摘のようにこれまでの教育が、経済優先の方向にありました。
現在の国民の生活状況は、最悪の生命の危機に近づいています。
今日のNHKニュースでは、経済的理由で「食料が買えない」とか「病院にいけない」国民が発生していることが国(厚生労働省)の調査で判明しました。
これからは、ウェルビーイングの教育に転換していかなければと切に思います。西島衛治


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