きょうも映画館通い by Banzong

わたしたちは世界一の映画の街に住んでいる!

2017.9.12 神保町シアター特集上映「女優倍賞千恵子」で『下町の太陽』を観る。

2017-09-12 | 日記
神保町シアターの特集上映「女優倍賞千恵子」も4本目。いよいよ山田洋次監督との出会いとなった作品『下町の太陽』(1963年)を観ます。

山田監督の2作目、デビューは短編だったので長編はこれが初めて。倍賞さんが歌って大ヒットした、同名の曲をフィーチャーした映画です。荒川土手を突然その歌をうたいながら歩くというシーンもありますが、青春歌謡映画というよりは、やはり概ね下町人情ドラマです。曳舟の資生堂の石鹸工場で働く倍賞さんと、社員登用試験に受かって郊外の団地暮し、そんな将来図を夢見る恋人とのあいだの、ちょっとしたいさかいが、家族との下町の長屋暮らしのなかで描かれます。恋人の上昇志向への疑問、競争相手を蹴落としてでもという態度にどうしても納得がいかず悩む主人公の姿は、いかにも山田さんらしい。京成電車をはじめ、操車場、都電など乗り物がやたら出てくるのもらしい感じですね。『史上最大の作戦』がかかっている浅草の映画街、花やしき、ジャズ喫茶、公民館のツイストパーティー…。60年代です。そういえば、『ひよっこ』の中でもこの歌は使われてました。あのトランジスタ工場もこの近くでしょうね。

「あっ、星が流れた…ほんとよ、音がしたもの…ルルルって」
久しぶりに観た伝説の名シーン。こういうセリフをうそっぽくなくいえる女優、それがこの頃の倍賞さんです。
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