今回はちょっと難しいお話。写真はうちの選手が勝ったところ、ってかやり取りのある選手、ですな。あたしゃマネージャーでもジムオーナーでもないので。あたしをマネジャーしてるとかプロモーターしてるとか言う人は「そんなこと出来る金ないので、金をください」といいたいですな♪
タイへの旅のホテルの予約はこちらからどうぞ♪
(愚連隊の一言)日本は思ったより暑くなかった。なのにシャツに塩が…
日本のTVでも何度も取り上げられているエイリアンの動画があります。
たしか「ビートたけしの超常現象(秘)ファイル」でもとりあげられ、映像中でエイリアンに襲われた男女の行方はいまだわからない、とかやってました。
確かに中々すばらしい映像っす。さらに検索すると
タコマ郡保安官事務所のホームページ
にエイリアンに襲われたスコットとジェニファーの行方を捜すページもあります。
しかし
URLを見るとわかるんですが、
なぜか保安官事務所のページが「ニューボーンピクチャーズ」という映画会社のページにある???
それは
当然先の映像がフェイク映像だったからです(きっぱり)
っていうかさあ、
「Case Tape 347」で検索するとIMDbっていう映画データベースサイトに納められてるんですけど…(汗)
こんな
2005年の「映像作品」を2012年末に堂々と取り上げるなよ…
って話ですな。
皆さん、騙されないように。
さて、本題です。
タイのボクシング界というのはムエタイの存在が大きいだけに随分ひ弱な印象があります。以前、『拳論』でも書いたんだけど
タイのボクシングの選手層は非常に薄いです。
これを勘違いして「タイには強い選手がいる」と反論してきた人がいましたが、
強い選手がいない
とは一言もいっていません。
選手層が薄い=いい選手の数が少ない
といっているんです。この原因はタイのボクシング選手育成システムにかかっています。タイではプロボクサーになる選手は概ね1)アマチュアボクシング出身、2)プロムエタイ出身、となります。ただ数としてはムエタイ出身が多数を占めるでしょう。(ムエタイ出身者でもアマボクシング、アマムエタイをやっている人間もいますが)
プロボクシングで世界ランカーになるような選手はほとんど大きいプロモーターの支配下選手です。こういったプロモーターがどうやって新しい選手を探すかというと、
-新しい選手を発掘するためにムエタイの試合やアマの試合、さらには刑務所で行われる試合なども見に行く
(ペッインディーの選手はかなりがムエタイ出身。サムソン・トー・ブワマーッは刑務所でボクシングを覚えて大会で優勝してプロへ)
-自分の大会に出た下請けジムの選手で才能のある選手を取り上げる
(典型はシーサケーッ・ソー・ルンウィサイ。デンカオセーンなんかもそうです。)
大手プロモーターは自分の所属となった選手には自社の興行で試合を定期的に組み実戦経験を積ませていきます。(これを「ムアイサーン」=「育成選手」という)そしてタイ人との経験を積んで実績を上げると次に外国人選手との試合へ、そしてさらに見込みがあるとユースや地域タイトルを取らせてさらに上のレベルでの修練を積ませるとともに世界ランキングにいれて世界挑戦の機会を待ちます。
たとえば、シーサケーッは元々弱小ジムの選手で
-「ウォラウッ・ウォー・ポー・シーサケーッ」の名前で日本にも負け役で行っていました
-その後シッサイトーンジムの所属選手として「シーサケーッ・シッサイトーン」のン名前でナコンルアン・プロモーションの大会に参加
ここで凄まじいパンチ力を披露したことでナコンルアン・プロモーションからスカウトされました。さらに将来性を見込まれてスポンサーとして「ルンウィサイ氏」がついたことで
-「シーサケーッ・ソー・ルンウィサイ」としてナコンルアンの主要選手となり世界王座をしとめる。
という経過を取りました。もしナコンルアンがスカウトしなかったらシーサケーッは弱小ジムの1選手として大手プロモーターや海外の試合で負け役を演じ続ける可能性もあったわけです。
そしてタイのボクシング界でいびつなのは
育成選手ならずば人でなし
というくらい、プロモーター所属選手が優遇されていることです。
タイでは概ね一回の大会に1つのタイトルマッチ(世界や地域(共に12回戦)、ユース(10回戦))と数試合のアンダーカード(基本は6回戦。非常にまれに8回戦)で構成されています。興味深いことに、先日も日本の方に聞かれましたが、
ムエタイでは賭けはあるけど、ボクシングでは賭けはほとんどありません。
なぜなら
賭けにならないから(汗)
プロモーター所属選手が9割以上の確率で勝つんだから
賭けが成立しないんです…
日本国内で「○●判定」と言われている以上にタイのプロモーター判定は強く、アンダーで非プロモーター所属選手が勝とうとすると
KOか、よほど圧倒しない限り無理
ということです。っていうことは
プロモーター所属選手でない場合は戦績は悲惨、ということです。
まあぼくれこでタイ人選手のランキングを見ればわかります。10戦以上、数十戦している上位の選手の下の選手の戦績は
ボロボロ…
これはぼくれこへのアップロードされるデータが少ないこともありますが、あったところで負けが多い選手がほとんどになるでしょう。
結局「いい戦績」を作れる選手はプロモーターが契約している選手だけな訳です。大中のプロモーターが約8社、契約選手が平均8人として64人。(たぶんもっと少ない)全階級含めてね。
日本ランカーで160人超いますわね。
タイで(将来も含めて)上を狙える選手は日本ランカーの半分もいない、って話です。
これは層が薄いでしょ?ね?
タイではムエタイ出身選手などに「たまに」天才が出現してボクシングの世界王者にまで上りつめますが、日本のようにジムに訳隔てなく段階を踏んで上にいけるシステムはありません。
またプロモーターによって自前のジムと自前のトレーナーを持っているプロモーターがありますが(ギャラクシー、ペッインディー、ゴーキェット(正確には自社ではない)、ナコンルアン、キェックリリン、ナロンワット)プロモーターによっては育成は元々の選手の所属ジムにそのまま任せる(ワンソンチャイ、ターニン、ゴーキェットの一部)というところもあります。前者でさえ、旧来のタイ的なボクシングを教えるトレーナーが多いのに、ムエタイジムに任せている場合はボクシング専門のトレーナーもいないわけで、これでは育成選手といえども技術の向上は…どーなんかなあ…という感じです。現在日常的にフィリピン人トレーナーを使っているのはキェックリリンくらいでしょう。(ソンチャイは世界戦前にフィリピン人トレーナーをつかいましたが)
さらに下請けジムになると
大手の試合に出ては負け
海外に出ては負け
と余程のことがない限り、いい戦績を積むことが出来ません。いかにいい選手でもね。こうなると下請けジムが自分の選手にいい戦績を積ませようとして出来ることとしては1)ラジャダムナンやルンピニーんどの常設スタジアムで試合させる、2)地方や独立系ジムの小さい大会に試合をいれてもらう、などをして自分の選手の試合を入れて勝たせるしか方法がないわけです。しかしラジャでは一ヶ月にボクシングの試合があるかどうか?ルンピニーでも毎週火曜日の興行に1試合ボクシングの試合があるかどうか?という頻度でしかボクシングの枠がありません。そこに試合を入れてもらうのは結構大変。となると、後者のやり方がやりやすい方法となるわけです。
実際、日本に行く前日(滝汗)あたしは1名のボクサーを試合させました。海外で連敗していたので勝ちを積まないと今後の海外のプロモーターが使ってくれないからです。その日試合をしたのは
シリモンコン父ちゃんの「シンマナサックジム」
以前、日本人選手をこのジムの興行で試合させたことがありますが、今回も同様。シリモンコン父ちゃんに選手を用意してもらい、
ムエタイ大会の中に特別試合としてボクシング1試合入れてもらいました。
<ローカルなムエタイ大会です>
<子供のムエタイもあり>
<しかしうちの選手勝利。あ、別に「うちの」といっても契約も何も交わしてないですけどね>
結果、相手もそこそこの選手とはいえうちの選手は自力が違うのでTKO勝ちを収めました。(だいたいフィリピンでジムレックス・ハカをあわやという所まで追い込んだ選手だからね)
このような知恵はシッサイトーンジムの会長から教わったものですが、あのジムもタイの各地の興行に選手を連れて行ってその地のプロモーターに頼んでボクシングの試合を組んでもらう、ということをしています。
(タイのボクシング) 田舎の試合なれど…
この時はあたしも見に行きました。パトゥンタニ県のお祭りの中に組まれたムエタイ大会にボクシングの試合をいれてもらったものです。こういう試合の結果を疑ってる人間がいるんですが、手元には各地のプロモーターの発行した大会のプログラムを証拠として持っています。
BOXREC.COMに責任もってアップする限りは証拠がないと受けませんのであしからず
こういう地道な努力をしない限り下請けジムの選手たちに勝ち星を挙げる道が極端に限られているという現実、なにかもっと多くの選手たちに門戸を広げるような形になって欲しいのですが
「興行が中心」のタイでは難しいでしょうね…
日本やフィリピンのように4回戦、6回戦、8回戦と段階を踏むこともなくタイの場合は
いきなり6回戦が普通
っていうか、むしろ
4回戦、ってTVの都合で切られた場合以外は見たことがほとんどないです…
まあそもそも選手ライセンスもあってないようなものなので困るんですけどねえ、タイの現実。といってあたしがいくらあがいても
簡単にこの現状はかわらない
っていうか
ビクともしないんだろうな、と思っております…
ではまた
皆さん、クリックお願いね♪♪
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たしか「ビートたけしの超常現象(秘)ファイル」でもとりあげられ、映像中でエイリアンに襲われた男女の行方はいまだわからない、とかやってました。
確かに中々すばらしい映像っす。さらに検索すると
タコマ郡保安官事務所のホームページ
にエイリアンに襲われたスコットとジェニファーの行方を捜すページもあります。
しかし
URLを見るとわかるんですが、
なぜか保安官事務所のページが「ニューボーンピクチャーズ」という映画会社のページにある???
それは
当然先の映像がフェイク映像だったからです(きっぱり)
っていうかさあ、
「Case Tape 347」で検索するとIMDbっていう映画データベースサイトに納められてるんですけど…(汗)
こんな
2005年の「映像作品」を2012年末に堂々と取り上げるなよ…
って話ですな。
皆さん、騙されないように。
さて、本題です。
タイのボクシング界というのはムエタイの存在が大きいだけに随分ひ弱な印象があります。以前、『拳論』でも書いたんだけど
タイのボクシングの選手層は非常に薄いです。
これを勘違いして「タイには強い選手がいる」と反論してきた人がいましたが、
強い選手がいない
とは一言もいっていません。
選手層が薄い=いい選手の数が少ない
といっているんです。この原因はタイのボクシング選手育成システムにかかっています。タイではプロボクサーになる選手は概ね1)アマチュアボクシング出身、2)プロムエタイ出身、となります。ただ数としてはムエタイ出身が多数を占めるでしょう。(ムエタイ出身者でもアマボクシング、アマムエタイをやっている人間もいますが)
プロボクシングで世界ランカーになるような選手はほとんど大きいプロモーターの支配下選手です。こういったプロモーターがどうやって新しい選手を探すかというと、
-新しい選手を発掘するためにムエタイの試合やアマの試合、さらには刑務所で行われる試合なども見に行く
(ペッインディーの選手はかなりがムエタイ出身。サムソン・トー・ブワマーッは刑務所でボクシングを覚えて大会で優勝してプロへ)
-自分の大会に出た下請けジムの選手で才能のある選手を取り上げる
(典型はシーサケーッ・ソー・ルンウィサイ。デンカオセーンなんかもそうです。)
大手プロモーターは自分の所属となった選手には自社の興行で試合を定期的に組み実戦経験を積ませていきます。(これを「ムアイサーン」=「育成選手」という)そしてタイ人との経験を積んで実績を上げると次に外国人選手との試合へ、そしてさらに見込みがあるとユースや地域タイトルを取らせてさらに上のレベルでの修練を積ませるとともに世界ランキングにいれて世界挑戦の機会を待ちます。
たとえば、シーサケーッは元々弱小ジムの選手で
-「ウォラウッ・ウォー・ポー・シーサケーッ」の名前で日本にも負け役で行っていました
-その後シッサイトーンジムの所属選手として「シーサケーッ・シッサイトーン」のン名前でナコンルアン・プロモーションの大会に参加
ここで凄まじいパンチ力を披露したことでナコンルアン・プロモーションからスカウトされました。さらに将来性を見込まれてスポンサーとして「ルンウィサイ氏」がついたことで
-「シーサケーッ・ソー・ルンウィサイ」としてナコンルアンの主要選手となり世界王座をしとめる。
という経過を取りました。もしナコンルアンがスカウトしなかったらシーサケーッは弱小ジムの1選手として大手プロモーターや海外の試合で負け役を演じ続ける可能性もあったわけです。
そしてタイのボクシング界でいびつなのは
育成選手ならずば人でなし
というくらい、プロモーター所属選手が優遇されていることです。
タイでは概ね一回の大会に1つのタイトルマッチ(世界や地域(共に12回戦)、ユース(10回戦))と数試合のアンダーカード(基本は6回戦。非常にまれに8回戦)で構成されています。興味深いことに、先日も日本の方に聞かれましたが、
ムエタイでは賭けはあるけど、ボクシングでは賭けはほとんどありません。
なぜなら
賭けにならないから(汗)
プロモーター所属選手が9割以上の確率で勝つんだから
賭けが成立しないんです…
日本国内で「○●判定」と言われている以上にタイのプロモーター判定は強く、アンダーで非プロモーター所属選手が勝とうとすると
KOか、よほど圧倒しない限り無理
ということです。っていうことは
プロモーター所属選手でない場合は戦績は悲惨、ということです。
まあぼくれこでタイ人選手のランキングを見ればわかります。10戦以上、数十戦している上位の選手の下の選手の戦績は
ボロボロ…
これはぼくれこへのアップロードされるデータが少ないこともありますが、あったところで負けが多い選手がほとんどになるでしょう。
結局「いい戦績」を作れる選手はプロモーターが契約している選手だけな訳です。大中のプロモーターが約8社、契約選手が平均8人として64人。(たぶんもっと少ない)全階級含めてね。
日本ランカーで160人超いますわね。
タイで(将来も含めて)上を狙える選手は日本ランカーの半分もいない、って話です。
これは層が薄いでしょ?ね?
タイではムエタイ出身選手などに「たまに」天才が出現してボクシングの世界王者にまで上りつめますが、日本のようにジムに訳隔てなく段階を踏んで上にいけるシステムはありません。
またプロモーターによって自前のジムと自前のトレーナーを持っているプロモーターがありますが(ギャラクシー、ペッインディー、ゴーキェット(正確には自社ではない)、ナコンルアン、キェックリリン、ナロンワット)プロモーターによっては育成は元々の選手の所属ジムにそのまま任せる(ワンソンチャイ、ターニン、ゴーキェットの一部)というところもあります。前者でさえ、旧来のタイ的なボクシングを教えるトレーナーが多いのに、ムエタイジムに任せている場合はボクシング専門のトレーナーもいないわけで、これでは育成選手といえども技術の向上は…どーなんかなあ…という感じです。現在日常的にフィリピン人トレーナーを使っているのはキェックリリンくらいでしょう。(ソンチャイは世界戦前にフィリピン人トレーナーをつかいましたが)
さらに下請けジムになると
大手の試合に出ては負け
海外に出ては負け
と余程のことがない限り、いい戦績を積むことが出来ません。いかにいい選手でもね。こうなると下請けジムが自分の選手にいい戦績を積ませようとして出来ることとしては1)ラジャダムナンやルンピニーんどの常設スタジアムで試合させる、2)地方や独立系ジムの小さい大会に試合をいれてもらう、などをして自分の選手の試合を入れて勝たせるしか方法がないわけです。しかしラジャでは一ヶ月にボクシングの試合があるかどうか?ルンピニーでも毎週火曜日の興行に1試合ボクシングの試合があるかどうか?という頻度でしかボクシングの枠がありません。そこに試合を入れてもらうのは結構大変。となると、後者のやり方がやりやすい方法となるわけです。
実際、日本に行く前日(滝汗)あたしは1名のボクサーを試合させました。海外で連敗していたので勝ちを積まないと今後の海外のプロモーターが使ってくれないからです。その日試合をしたのは
シリモンコン父ちゃんの「シンマナサックジム」
以前、日本人選手をこのジムの興行で試合させたことがありますが、今回も同様。シリモンコン父ちゃんに選手を用意してもらい、
ムエタイ大会の中に特別試合としてボクシング1試合入れてもらいました。
<ローカルなムエタイ大会です>
<子供のムエタイもあり>
<しかしうちの選手勝利。あ、別に「うちの」といっても契約も何も交わしてないですけどね>
結果、相手もそこそこの選手とはいえうちの選手は自力が違うのでTKO勝ちを収めました。(だいたいフィリピンでジムレックス・ハカをあわやという所まで追い込んだ選手だからね)
このような知恵はシッサイトーンジムの会長から教わったものですが、あのジムもタイの各地の興行に選手を連れて行ってその地のプロモーターに頼んでボクシングの試合を組んでもらう、ということをしています。
(タイのボクシング) 田舎の試合なれど…
この時はあたしも見に行きました。パトゥンタニ県のお祭りの中に組まれたムエタイ大会にボクシングの試合をいれてもらったものです。こういう試合の結果を疑ってる人間がいるんですが、手元には各地のプロモーターの発行した大会のプログラムを証拠として持っています。
BOXREC.COMに責任もってアップする限りは証拠がないと受けませんのであしからず
こういう地道な努力をしない限り下請けジムの選手たちに勝ち星を挙げる道が極端に限られているという現実、なにかもっと多くの選手たちに門戸を広げるような形になって欲しいのですが
「興行が中心」のタイでは難しいでしょうね…
日本やフィリピンのように4回戦、6回戦、8回戦と段階を踏むこともなくタイの場合は
いきなり6回戦が普通
っていうか、むしろ
4回戦、ってTVの都合で切られた場合以外は見たことがほとんどないです…
まあそもそも選手ライセンスもあってないようなものなので困るんですけどねえ、タイの現実。といってあたしがいくらあがいても
簡単にこの現状はかわらない
っていうか
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