半澤正司オープンバレエスタジオ

20歳の青年がヨーロッパでレストランで皿洗いをしながら、やがて自分はプロのバレエダンサーになりたい…!と夢を追うドラマ。

ブルーカーテンの向こう側…(男バレエダンサーの珍道中!) 第104話

2023-07-06 08:28:44 | webブログ

バレエ教師の半澤です。

平日は朝は11時から初中級レベルのレッスン、水曜日、金曜日の
夕方5時20分は子供の初級、夜7時から中級レベルのレッスンです。
土曜日は朝11時からのレッスン、夕方6時です。ポアントもあります。
日曜日と祭日も朝11時から初級のレッスン、ポアントもあります。

皆さま、お待ちしております!

ホームページ半澤正司オープンバレエスタジオHP http://hanzanov.com/index.html
(オフィシャル ウエブサイト)

私のメールアドレスです。
rudolf-hanzanov@zeus.eonet.ne.jp
http://fanblogs.jp/hanzawaballet3939/

連絡をお待ちしてますね!

2023年12月24日(日曜日)枚方(ひらかた)芸術文化センターにて
半澤正司オープンバレエスタジオの発表会があります。

Dream….but no more dream!
半澤オープンバレエスタジオは大人から始めた方でも、子供でも、どなたにでも
オープンなレッスンスタジオです。また、いずれヨーロッパやアメリカ、世界の
どこかでプロフェッショナルとして、踊りたい…と、夢をお持ちの方も私は、
応援させて戴きます!
また、大人の初心者の方も、まだした事がないんだけれども…と言う方も、大歓迎して
おりますので是非いらしてください。お待ち申し上げております。

スタジオ所在地は谷町4丁目の駅の6番出口を出たら、中央大通り沿いに坂を下り
、最初の信号を右折して直ぐに左折です。50メートル歩いたら右手にあります。

バリエーションは「ライモンダ」より、ピチカートのヴァリエーションです。
男子は「ラ・シルフィード」のヴァリエーションです。
さ、やりましょう!!

連絡先rudolf-hanzanov@zeus.eonet.ne.jp

ブルーカーテンの向こう側…(男バレエダンサーの珍道中!)
帝王の門
第104話
新譜を抱えたベートーベンは御者が真っ青になって
震えている顔に静かに笑みかけ、「あの門が帝王の門
ならば、私には入る資格があるのだ…何故ならば私は
音楽の帝王である。君は私が帰って来るまでそこで
待っていてくれ給え…」そう言い残すと、ベートーベンは
門に続く敷石を踏みながら入って行った。その後ろ姿を
黙ってじっと見守る御者…。

そして宮殿の広間には既に王さまもお妃も、そして皇族
やら、続く伯爵、侯爵やらのお偉いさんたちは
ベートーベンが来るのをワイングラスなどを傾けながら
待っているのであろう。いつもの音楽家たちがそうで
あるように、皆はベートーベンも音楽家どもが入って
来るであろう入口から来るのを当然として待ち受けて
いた。

ところが、ベートーベンはあらぬ方向から入ってきた
瞬間、一斉にどよめきが起こった。ベートーベンが
入って来たドアーは、帝王以外の何びとも通る事は
絶対に許されない帝王の門へとしか続かない廊下で
あったからだ。

 ベートーベンは辺りのシーンと静まり返ったドレスに
着飾った人々や紳士にも目もくれず、真っすぐにツカ…
ツカ…とピアノへと歩み寄る中、執事が慌てふためいて
会場から走って出て行った。執事はキッチンから外に出て
正門に回ると、その階段の下で待っている馬車の御者に
「お、お前は何という事をしでかしたのだ!?お前の
ようなこの道のベテランが何故、帝王の門に馬車を寄せ
たのだ!」

すると御者は震えながら、ベートーベンの言った事を
そのまま執事に告げた。執事は暫く呆然としていたが、
演奏会に戻りピアノの演奏を聴いている帝王に、御者の
言った通りの事をそっと耳打ちした。帝王はコクっと頷き、
そしていよいよベートーベンの演奏が始まった。

その見事な旋律、雄大な流れ…帝王は目を閉じ、その
人間の魂を揺さぶるべートーベンの迫力ある演奏に
心を奪われながら聴き続けた。やがてベートーベンの
演奏が止まり、ピアノを弾き終わった。

私は音楽の帝王である…

コンサートを終えたベートーベンはピアノの蓋(ふた)を
パタンと閉めると、新譜を持ち黙ってそのまま脇見も
ふれずに、沢山のレディーやジェントルマンたちの間を
通り抜けたが、人々はその素晴らしい音楽に魅了され、
拍手喝采が鳴り止まなかった。

そして驚く事にベートーベンは何食わぬ顔で、またもや
あの帝王の門から消えて行ったのだ。しかし皇帝は何も
言わず、彼が去った後に「ベートーベンか…あれも
朕の門を通る資格があるのだ。何故ならば彼こそ音楽の
帝王なのだから…」その感動の話を聞きながらショージは
ホーフブルグ宮殿の帝王の門の下の前でその光景を頭に
浮かべながら、「そうか…ベートーベンの肝っ玉も凄けりゃ、
その帝王も太っ腹だな…」と溜息を吐いた。
ここで話はモスクワのボリショイ劇場に戻って行く。
(つづく)



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