半澤正司オープンバレエスタジオ

20歳の青年がヨーロッパでレストランで皿洗いをしながら、やがて自分はプロのバレエダンサーになりたい…!と夢を追うドラマ。

ブルーカーテンの向こう側…(男バレエダンサーの珍道中!) 第33話

2024-07-13 08:44:35 | webブログ


バレエ教師の半澤です。
火曜日から土曜日までの朝は11時からレッスンやってます。
水曜日と金曜日の5時20分からは、小学生を対象とした
レッスンをやってます。
夜は火曜日から金曜日まで7時からです。土曜日は夕方の6時からです。
祭日は月曜日も他の曜日でも朝11時からです。


皆さま、お待ちしております!


ホームページ半澤正司オープンバレエスタジオHP http://hanzanov.com/index.html
(オフィシャル ウエブサイト)


私のメールアドレスです。
rudolf-hanzanov@zeus.eonet.ne.jp
http://fanblogs.jp/hanzawaballet3939/



連絡をお待ちしてますね!


2024年12月28日(土曜日)寝屋川市民会館にて
半澤正司オープンバレエスタジオの発表会があります。


Dream….but no more dream!
半澤オープンバレエスタジオは大人から始めた方でも、子供でも、どなたにでも
オープンなレッスンスタジオです。また、いずれヨーロッパやアメリカ、世界の
どこかでプロフェッショナルとして、踊りたい…と、夢をお持ちの方も私は、
応援させて戴きます!
また、大人の初心者の方も、まだした事がないんだけれども…と言う方も、大歓迎して
おりますので是非いらしてください。お待ち申し上げております。


スタジオ所在地は谷町4丁目の駅の6番出口を出たら、中央大通り沿いに坂を下り
、最初の信号を右折して直ぐに左折です。50メートル歩いたら右手にあります。


バリエーションは「フローラの目覚め」から「ヘベ」のバリエーションです。
男子も自分の好きなヴァリエーションしましょう!
さ、やりましょう!!


連絡先rudolf-hanzanov@zeus.eonet.ne.jp


ブルーカーテンの向こう側…(男バレエダンサーの珍道中!)
第33話
文無しの男の生活
ショージは自分の服もバレエのレッスン着も洗剤で
洗濯した事がない。それは単に金がないので洗剤が
買えないだけだからだ。汗で濡れた稽古着は学校の
水道で洗い、それを家に持って帰って干し、次の日に
またレッスンが終わったら学校の水道で洗うと言う
そんな毎日だった。


稽古着ははゴワゴワだった。普段の服もドロドロ
だった。女の子が見たら「オエッ!」となるであろう。
でも、仕方が無かった。必死に働いてもロンドンでは
労働賃金は安く、それでも黙ってこき使われるしか
無いのだ。そう言った訳でショージは文無しだから、
首の調子が悪いとか身体の調子が悪くなっても病院にも
行けない。ましてロンドンで最高の整体師に治療して
もらうなど思いつきもしない。


ショージの足先は生まれつき良い形ではない。良い
つま先とは関節が非常に柔らかく、甲が出ていて足先が
しなやかに曲がる形だ。足先を伸ばせば矢じりのように
見える足、そして両足を伸ばして床の上に直接座った
時につま先が床にくっ付く状態。これがバレエダンサー
にとって憧れの足の形である。


しかしショージの足の形はまったくそんな理想とは
かけ離れており、両足を伸ばして座ると足の先端は
床につくはずもなく、つま先が天井に向く。バレエ
ダンサーになる夢を持つ人間としては非常にやるせない
気持ちになってしまう。例えどんな足先の形をして
いようがバレエを続ける事が本当は最大の難関であり、
それが出来うる人間が結局どんな人生にせよ、どんな
形にせよ実になるのかもしれない。古人いわく「継続は
力なり…」だ。ショージに言わせるとすれば「継続は
奇妙な実をつける」かもしれない。


1日3度のレッスンを終えると走ってバイト先の日本
レストランへ皿洗いに向かう。これをしないと生活が
成り立たないからだ。ショージは路上を歩きながら思った。
「バレエのレッスンだけに専念できたらどれだけ幸せ
だろう…そうだ!バレエ団に入れば専念出来るんだ!
よし、バレエ団のオーディションを受けてみようか…」
バレエ団に入りたいのはダンサーであれば皆、同じ
である。何処の国の人間であろうが、プロダンサーを
目指す者たちの夢なのだ。


だがショージは英国籍を持っていない。バレエ団に入る
ためには労働許可が必要になる。もし仮にショージが
ソリストやトップダンサーのプリンシパルとして認め
られたとしたら、労働許可は直ぐに下りると校長から
聞いた。しかしショージは諦めた。自分にそのような
才能があるとは思えないからだった。
(つづく)