半澤正司オープンバレエスタジオ

20歳の青年がヨーロッパでレストランで皿洗いをしながら、やがて自分はプロのバレエダンサーになりたい…!と夢を追うドラマ。

ブルーカーテンの向こう側…(男バレエダンサーの珍道中!) 第47話

2023-04-29 09:44:16 | webブログ

バレエ教師の半澤です。

平日は朝は11時から初中級レベルのレッスン、水曜日、金曜日の
夕方5時20分は子供の初級、夜7時から中級レベルのレッスンです。
土曜日は朝11時からのレッスン、夕方6時です。ポアントもあります。
日曜日と祭日も朝11時から初級のレッスン、ポアントもあります。

皆さま、お待ちしております!

ホームページ半澤正司オープンバレエスタジオHP http://hanzanov.com/index.html
(オフィシャル ウエブサイト)

私のメールアドレスです。
rudolf-hanzanov@zeus.eonet.ne.jp
http://fanblogs.jp/hanzawaballet3939/

連絡をお待ちしてますね!

2023年12月24日(日曜日)枚方(ひらかた)芸術文化センターにて
半澤正司オープンバレエスタジオの発表会があります。

Dream….but no more dream!
半澤オープンバレエスタジオは大人から始めた方でも、子供でも、どなたにでも
オープンなレッスンスタジオです。また、いずれヨーロッパやアメリカ、世界の
どこかでプロフェッショナルとして、踊りたい…と、夢をお持ちの方も私は、
応援させて戴きます!
また、大人の初心者の方も、まだした事がないんだけれども…と言う方も、大歓迎して
おりますので是非いらしてください。お待ち申し上げております。

スタジオ所在地は谷町4丁目の駅の6番出口を出たら、中央大通り沿いに坂を下り
、最初の信号を右折して直ぐに左折です。50メートル歩いたら右手にあります。

バリエーションは「ファラオの娘」からアスピシアのヴァリエーションです。
男子は「エスメラルダ」のヴァリエーションです。
さ、やりましょう!!

連絡先rudolf-hanzanov@zeus.eonet.ne.jp

ブルーカーテンの向こう側…(男バレエダンサーの珍道中!)
第47話
審査発表!
ここで審査が終了。シーンと静まる男性ダンサーたちが
一人の男を見つめた。その視線の先には監督と、監督の
娘さんであろう可愛らしい小さな2人の女の子も椅子に
座って見ている。試験に参加した全ての男性ダンサー
たちはその瞬間に自分たちの人生が掛かっているのだから、
誰もその視線を変えない。その場で結果が言い渡された。

「君!白ティ-シャツの黒人のダンサー、そして、
アジア人の君の2名だ!」ショージが指差された。
この成功率は実に300分の2であった。 最終的に
残ったのはただ2人。周りのダンサーたちは溜息と
ともに「あ~あ…!」と残念そうな声を出し、退場
して行った。黒人のダンサーはガッツポーズを取って
友人たちに肩を叩かれながら満面の笑顔だ。

しかし、ショージは今回はぬか喜びはしなかった。
どうせまたスコティッシュバレエ団の時と同じ理由で
この期待を裏切られるのが目に見えていると思ったから
だ。それは以前に起きたオーディションの際、ソリスト
としての大抜擢にも関わらず、政府側が「君はイギリス籍
ではないから、働く事は出来ない。君のために労働許可を
発行する事は出来ない!」と言った理由であった。

その場でショージはイタリアのバレエ団のディレクターに
向かって言った。「すみません…私は日本人です!
イギリス人ではないので、労働許可証を持っておりません。
どうなんでしょうか?」するとディレクターは、はっきりと
ショージに「君はイタリアに来る気持ちを持っているの
かい?持っているのなら、私が責任を持って許可証を申請
するから心配は要らない。が、イタリアまで来る気持が
ないのなら帰りなさい。すぐに決めなさい!他のダンサーに
決めなければならないから…」
 
今度ばかりは喜びで全身が反応した。「行きます、
行かせてください!お願いします!」ショージの目
から生まれて初めて喜びの涙が堰を切って滂沱(ぼうだ)
の様にぼろぼろと流れ落ちた。「ミスターラフィックさん、
僕は掴みましたよ…!とうとう掴みました…!僕は自分の
この手で本当に夢を掴む事が出来ました!ああ…
ラフィックさん」

ディレクターは大きな声で笑いながら「お願いする必要
ないよ、君はオーディションで受かったのだから。さあ、
泣いてないで食事に行こう!」ショージは両手で涙と
鼻水を拭きディレクターに「恥ずかしい話ですがお金を
持っていないので、レストランどころかカフェにも行けま
せん…」と項垂れ(うなだれ)ながら言うと、
ディレクターが更に大きな声で笑いながら「誘っている
のは僕だよ…!レストランに来る気持ちがあれば
来なさい。無いのなら無理にとは言わないが…」

レストランで食事をしながら、もうひとりのダンサーである
黒人のイギリス人、ランドルとショージは互いに自己紹介
をすると、ディレクターのマリネルは自分のバレエ団の話や
今までどのようなバレエ人生を歩んで来たかなどを話した。
そして監督が胸のポケットに手を入れ、ショージたち2人に
イタリアまでの航空チケットをくれた。ショージはそれを
無くさないように大事に胸のポケットに仕舞った。この時、
監督が驚くような事を口にした。「契約が終わった時点で
世界の何処であろうと、次に行くバレエ団のある場所までの
航空運賃も支払う」と言ったのだ。
(つづく)



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