半澤正司オープンバレエスタジオ

20歳の青年がヨーロッパでレストランで皿洗いをしながら、やがて自分はプロのバレエダンサーになりたい…!と夢を追うドラマ。

ブルーカーテンの向こう側…(男バレエダンサーの珍道中!) 第46話

2023-04-28 09:06:35 | webブログ

バレエ教師の半澤です。

平日は朝は11時から初中級レベルのレッスン、水曜日、金曜日の
夕方5時20分は子供の初級、夜7時から中級レベルのレッスンです。
土曜日は朝11時からのレッスン、夕方6時です。ポアントもあります。
日曜日と祭日も朝11時から初級のレッスン、ポアントもあります。

皆さま、お待ちしております!

ホームページ半澤正司オープンバレエスタジオHP http://hanzanov.com/index.html
(オフィシャル ウエブサイト)

私のメールアドレスです。
rudolf-hanzanov@zeus.eonet.ne.jp
http://fanblogs.jp/hanzawaballet3939/

連絡をお待ちしてますね!

2023年12月24日(日曜日)枚方(ひらかた)芸術文化センターにて
半澤正司オープンバレエスタジオの発表会があります。

Dream….but no more dream!
半澤オープンバレエスタジオは大人から始めた方でも、子供でも、どなたにでも
オープンなレッスンスタジオです。また、いずれヨーロッパやアメリカ、世界の
どこかでプロフェッショナルとして、踊りたい…と、夢をお持ちの方も私は、
応援させて戴きます!
また、大人の初心者の方も、まだした事がないんだけれども…と言う方も、大歓迎して
おりますので是非いらしてください。お待ち申し上げております。

スタジオ所在地は谷町4丁目の駅の6番出口を出たら、中央大通り沿いに坂を下り
、最初の信号を右折して直ぐに左折です。50メートル歩いたら右手にあります。

バリエーションは「ファラオの娘」からアスピシアのヴァリエーションです。
男子は「エスメラルダ」のヴァリエーションです。
さ、やりましょう!!

連絡先rudolf-hanzanov@zeus.eonet.ne.jp

ブルーカーテンの向こう側…(男バレエダンサーの珍道中!)
第46話
オーディションも終盤になった。ここからが勝負なのは
もうショージだけでなく誰にも明らかだ。審査官の男性が
ここで大きな声で「ここからは一人ずつの審査になります。
ダブルザンレール(空中で直立の姿勢で2回転)とピル
エット(つま先立ちで片足を上げての回転)、そしてアラ
セゴンドターン!(片足を身体の真横90度に上げての
回転)「はい、そこの赤い髪の毛の君から始めようっ!」
ショージは一番最後だ。

一瞬の判断と賭け

ショージはアラセゴンドのターンの際、つま先が綺麗に
伸ばす事が出来ないのとフィニッシュのまとめ方が良く
ないという2つの問題を抱えていた。いつもタイミングが
合わないのだ。が、この日だけは何故か失敗せずに、
まぐれで「バシッ!!」と成功
した。

そして試験会場のスタジオの奥の片隅から対角線上に
ダブルザンレール(空中2回転)をピアノの演奏と共に
3回繰り返す。これには自信があった。最後はピルエットだが、
早めにザンレールを決めた後にプレパレーション(回転
する前の用意)は早めに切り上げて、ピルエットを限ら
れた音楽の時間内に、出来るだけたくさん回れるよう注ぎ
込む一瞬の判断をした。ショージの持っている全てのパワー
をこの最後のピルエットにぶつけたのだ。

グングンと上がるスピード、頭の回転を身体と同調させ
ながらショージには目の前に座って見ている検査官の男性の
顔がはっきりと見て取れた。回転は8回転を超えていた。
検査会場の男性ダンサーたちから「ウオ~ッ!」と言う声が
どっと聞こえて来る。本来ならピルエットだけで終わるはず
なのだが、ショージは勝手に自分のフィニッシュの仕方を
変えた。審査官である監督が気に入るかどうか一つの賭けに
出たのだ。

これまでずっと独りで改良を続けて来たダブルザンレール
から膝をついて直接床に座るテクニックだが、ショージが
改良したのは、床に足先が触れるまでのギリギリまでつま先を
伸ばし続けておく難度の高い技だ。これを失敗すると足先は
へし折れ木端微塵になる危険性があるのだが、これが驚くほど
見ている者たちを魅了するザンレールになるからだ。

遂にショージがこれをやった瞬間、目の前の椅子に座って
いる黒いフラメンコ調のズボンを穿いたバレエ団の総監督
である男性は大きく目を開いて驚いた。そして周りの男性
ダンサーたちから「おーっ、すんげー!!」と大きな声が
湧き上がった。ショージにも手応えを感じたフィニッシュ
であった。
(つづく)