about Panzerkampfwagen Models

AFVプラモ製作記です。

タミヤ 1/35 ヤークトティーガー ヘンシェルタイプ 初期型 その5

2017-08-27 06:26:18 | ヤークトティーガー ヘンシェルタイプ 初期型

完成。



今回はウェザリングをかなりハードに行いました。僕としてはですが。
重戦車の迫力、重量感、存在感というものを表現するために必要だったと思ってますがどうでしょうか。
さらに被弾跡もいくつかつけています。

前回書き忘れていたのですが、アンテナを戦闘室天板に設置しています。
ネット上や雑誌などでのヤークトティーガーの製作例では、アンテナはほとんどのモデラーの方は省略していますがなぜなんでしょう?
ドイツ軍は大戦初期から相互連携による戦術を重要視しており、無線機は全車両標準装備でした。
初期の電撃戦はまさにその最たるものです。
なので、生きている車両には必ず無線用のアンテナがあり、運用上かなり重要な部分を占めていたはずです。
キットにはアンテナ基部の部品に長さ数ミリの省略されたアンテナとおぼしきものが成型されていただけでしたので、ここはRB Modelのドイツ軍戦車用2mアンテナとドイツ車両アンテナマウントセットを使いました。
このRB Modelの製品、両方とも真鍮挽物で、アンテナは実物同様に先端に向かってテーパードが付けられています。
そして、アンテナが130円程度、基部が150円程度と超ハイコストパフォーマンスなのがすばらしい。
もちろん製品はシャープなものでクオリティに一切の問題はありませんが、コストを下げるためか説明書もパッケージもありません。
単なるビニールの袋に入ってるだけです(^_^;)
それでもこの安さので、今後のことも考えてまとめ買いしてしまいました。

さて、ウェザリングですが、前回までフィルタリングを繰り返して全体の彩度を落としていったのですが、その際に筆の跡をつけるようにした部分もあり、フィルタリングとウェザリング(エイジング?)の区別がよく分からなくなっていますが、技法の呼び方なんてどうでもいいですよね。

まずはタミヤエナメルのフラットブラックとレッドブラウンを混ぜて錆色を作り、エッジ部分に塗装剥がれを面相筆で書き込んでいきます。
この際、あくまで1/35ということを考えて不自然な大きさにならないよう、またやりすぎないように気をつけていきました。
あまりにも錆びが多いと、それは放棄された死んだ戦車になってしまいます。

それから被弾跡ですが、まずは装甲板の地の色としてジャーマングレーを塗り、その上からパステル粉の茶系を数色とチャコールグレー、ホワイトをまぶしたり溶剤で溶いたりしてつけたりして、どうなってるのかよく分からない色を目指しました笑
被弾跡というのは、着弾時の衝撃と高熱により、塗装の剥がれ、塗装とむき出しになった装甲板の高熱による変色などが考えられます。
つまり、単純に一色で塗ってもリアルなものにはならないわけです。
さらに徹甲弾の着弾跡の装甲板のめくれ部分は、塗装後に鉛筆でなぞって鈍い金属光沢を出しています。
というように結構こだわって塗装したのに、その後のパステル粉のウェザリングであまり目立たなくなってしまった部分もあるんですよね〜(^_^;)

これらの作業を終えて、車両本体をパステル粉で汚していきます。
やり方はアクリル溶剤を流して後からパステル粉をまぶして筆て整えていったり、溶剤で溶いたパステル粉を筆で描いていったりし、さらに余分なところを拭き取ってという作業を何度も繰り返し行いました。
アクリル溶剤を使った場合、乾くと拭き取りが難しく、失敗するとシミになってしまうので、一度に行う作業は小さい面積に限定して少しずつ進めていきます。
エナメル溶剤を使うと、エナメルは浸透性が強すぎて意図しない部分にまで流れ込んでしまうので使いにくいんですよね。
ポイントは、一度の作業で完成させないことだと思います。
さらに、土埃の表現にしても複数の色を使って何度も繰り返していき、イメージに近づけていくということが大事かなと。
チッピングを書き入れたところや被弾跡からの雨だれ表現も、溶剤で溶いたパステル粉を筆で描いていくというやり方です。
これも、描き込んで拭き取り、描き込んで拭き取りを数回繰り返してイメージに近づけていきます。
いわゆるピンウォッシュも溶剤で溶いたパステル粉で行いました。

これらの作業も一度はこれで完成かなと思っても、翌日にまた見直して、さらに修正を何度か繰り返しています。

以下、完成写真です。



砲身が長い!







以下、ディティールをアップして撮ってみました。







消火器は拘ったポイントです。
グレーで塗ってますが、実物がグレーだったかどうかは知りません笑
あくまでイメージです(^_^;)













錆のチッピングを書き込んだ部分は、エッジ部分を軽く鉛筆でこすって金属光沢を出してます。

しかし、この予備履帯、いったいどうやって車体から下ろしたんでしょうね?
ティーガー1の履帯が1コマ約30Kgで、この履帯は2コマで1組となることから、1組最低50Kgはあると思うのですが。
しかも戦闘室のあんな高い位置に引っ掛けてあるし、手で持ち上げて下ろすなんて無理でしょう…




タミヤ 1/35 ヤークトティーガー ヘンシェルタイプ 初期型 その4

2017-08-17 19:18:17 | ヤークトティーガー ヘンシェルタイプ 初期型
ようやく塗装に入ります。

まずは足回りのマスキングです。



コピー用紙とマスキングテープ、隙間にはティッシュペーパーを詰めて足回りをマスキングします。



ペリスコープガードの内側は、あらかじめ塗装を済ませておき、ガードの両側からマスキングテープを貼っておきます。



あらかじめエッチングパーツ部分にはメタルプライマーを筆塗りしておき、基本色のダークイエローを全体に吹き付けます。
今回はカラーモジュレーションは基本塗装では行いません。
迷彩塗装をするのでややこしくなるので、後からフィルタリングを行う時点で行うというやり方でいいかなと。
ダークイエローは以前3号突撃砲を作ったときに使ったのと同じレシピで調色したものですが、今見ると、もう少し彩度を落とした方が良かったのかもしれないです…



グリーンとブラウンで迷彩を施しました。
うーん、色合いが鮮やかすぎるというか、グリーンもブラウンももっと薄い色にした方が良かったかも。
グリーンは、パンターを作ったときに調色したもの、ブラウンはマホガニーをそのまま使いました。
すべてラッカー系のMr.カラーですね。
迷彩パターンは、キットの迷彩塗装図Bを基本にして少しアレンジしました。
アレンジというか、うまく塗装図どおりに吹き付けられなかった部分をそれらしく誤魔化したんですけどね(^_^;)



鮮やかすぎるといっても、今更やり直すわけにもいかないので、ここはフィルタリングをして彩度を落としていきました。

主にクレオスのフィルタリングリキッドのシェードブルー、フェイスグリーン、スポットイエロー、レイヤーバイオレット、ウェザリングカラーのマルチホワイト、ステインブラウンを専用薄め液でかなり薄くして、筆塗りで重ねています。
グリーンとブラウンの部分には主にスポットイエロー、フェイスグリーン、レイヤーバイオレット、マルチホワイトを、ダークイエローの部分にはマルチホワイト、ステインブラウンを主に塗り重ねています。
ただ、この塗り分けは大まかなもので、グリーンの部分にステインブラウンを多少重ねたりもしています。

ここで、大戦末期のドイツ軍迷彩の特徴の1つであるいわゆる光と影迷彩と言われる斑点を入れるのを忘れていたのに気づきました(^_^;)
最初は筆で書き込もうかとも思ったのですが、斑点の大きさからいって筆塗りではちょっと難しいかなと思い、爪楊枝の先端をちょうど良い大きさにカットして、そこに塗料をつけて斑点をつけていきました。

デカールも貼り、さらにフィルタリングをかけます。
あえて、多少筆の後が残るようにしていきました。





ホワイトがなかなかいい仕事をしていますね。
装甲板が色褪せてきた感じがなかなかうまく表現できているのではないでしょうか。

さて、まだ塗り残している細部の塗り分けと土埃やサビの表現、被弾跡の塗装が残っています。

ウェザリングもまだまだやるべきことがたくさん残ってるんですが、やはり労力と時間を惜しまない、自分が納得できるまでやり直しを繰り返すことが完成時のレベルを上げてくれるのかなと思います。
おかげで1輌作るのにとんでもなく時間がかかってしまってますが、レベルが上がってきてるなって実感してます。

タミヤ 1/35 ヤークトティーガー ヘンシェルタイプ 初期型 その3

2017-08-08 21:54:06 | ヤークトティーガー ヘンシェルタイプ 初期型
なかなかじっくりと製作する時間がなく、できるときに実にちまちまと進めています。
おかげで相変わらずのスローペースです。



当初は、履帯と車輪類は塗装が終わってから車体に取り付けるつもりで履帯は上下2分割にしたのですが、仮組状態で履帯と車輪等を取り付けられるか試してみたところ、フェンダーが邪魔になってどうにも取り付けられません。
無理に組もうとするとどこかを壊してしまいそうだったので、シャーシ側面と履帯、車輪類は塗装とウェザリングを先に済ませてシャーシに組み付けてしまいました。
これまでで最もハードに汚したかも。

シャーシ側面と車輪類は調合したダークイエローで、履帯はMr.カラーのメタリックカラーのダークアイアン1色で塗装しました。
ウェザリングはアクリル溶剤とパステル粉を使ったのですが、ようやくパステル粉の使い方が分かってきたように思います。
今回は転輪のエッジ部分、起動輪の歯の部分、センターガイドの転輪と擦れる部分にシルバーでドライブラシをせずに、2Bの鉛筆を使ってみました。
鉛筆、すんごくいいです!
シルバーだとちょっと明るすぎるかなと思っていたので、試しに鉛筆でやってみると鈍い金属光沢が出て、実にいい感じです。



で、車体上下を接着し、フロント上部装甲板とシャーシの溶接跡をエポキシパテで追加工作しました。
写真でも分かるとおり、今回は新たな試みとして被弾跡をつけています。
ボールマウントの左側の被弾跡は、徹甲弾が正面から当たって上に弾き飛ばした跡のつもりです(^_^;)
徹甲弾は、着弾すると装甲板を押し広げようとする力が働くのでその周囲がめくれ上がってしまいます。
今回は上に弾き飛ばしたという設定なので、めくれを上に向かってつけてみました。
やり方は、リューターで貫通しない程度に大きめの穴を開け、そこにエポキシパテをつけ、筆の反対側の円錐状の部分をグリグリ押し付けてパテを押し広げてやります。
後は微調整をして出来上がりです。
防盾の右側にもありますが、これは正面から徹甲弾を受けた跡という設定で作ってみました。
その他、リューターで削って機銃掃射を受けた跡、榴弾が当たった跡なども適宜入れています。

それとペリスコープについてですが、ここはFine Molds製の透明パーツで作られたものを使っています。
ここはどうしても透明部品を使いたかったのです。
というのも、いざ戦闘に入るとハッチは基本的に閉めるわけで、そうなると乗員はペリスコープで外部を見るわけです。
つまり、ペリスコープはいわば戦車の目と言っていい重要なものだと考えます。
高石誠氏の受け売りですが、氏がこのようなことを書かれていて、なるほど確かにそうだと思ったものです。
で、透明のペリスコープ部品の内側の鏡が貼ってある部分を白にほんのちょっとだけグレーを混ぜたもので塗装してから、ペリスコープ全体をフラットブラックで塗装しました。
ガラス面にあたる部分はもちろん塗装せずにクリアなままです。
この写真だとちょっと分かりにくいですが、ペリスコープの奥にうっすらと鏡面ぽいのがあるのが見て取れるかと思います。



予備履帯は、キットのままだと連結ピンが入ってないのに端のリベットがモールドされているということになってしまい、ピンを入れる穴も開いていません。
なので、リベットのモールドを切り飛ばし、ピンバイスを使って連結ピンが通る穴を開けてやり、そこにピンを差し込んでいます。
ピンは、いわゆる虫ピン(インセクトピン)というものを使っており、これは頭の部分がリベットのような形になっており、かつサイズも太さが約0.3mmから0.05mm刻みくらいでサイズがいろいろあり、これは実に使えます。
で、せっかくピンを通したのだから、それが分かるようにピンの頭をちょっとだけ飛び出させています笑




牽引用ワイヤーは、モデルカステンのソフトステンレスワイヤー1.0mmを使い、端の輪っかになってる部分はドラゴンのジャンクパーツの中から適当なものを探してきました。
このカステンのワイヤー、焼きなましなんかしなくても曲げたとおりに簡単に形がつくので使いやすくてオススメですね。

予備履帯は全部で8組搭載できるのですが、今回は3組と1個だけにしました。
これは、ピンバイスで連結ピンが通る穴を開けるのが面倒だったからでは決してありません(^_^;)
というか、予備履帯に連結ピンが通る穴をピンバイスで真っ直ぐに開けるのって難しくて、なかなか苦労してしまいました。

タミヤ 1/35 ヤークトティーガー ヘンシェルタイプ 初期型 その2

2017-07-23 21:09:38 | ヤークトティーガー ヘンシェルタイプ 初期型
ヤークトティーガーの記録写真を見ると、車外装備品はほとんど失われているものが実に多い。
ティーガー1などに比べると写真の数自体がかなり少ないし、多くが放棄されたり撃破されたものの写真なのだけど、まだ生きていると思われる車輌でもやはり車外装備品はほとんどがない。
そこで、今回のキットでもその状態を再現したいと考えました。
また、イメージとして、ある程度の戦闘をくぐり抜け、それなりにヤレてきているがまだまだ戦えるというような状態を再現できれば、重戦車としての迫力のようなものを表現できるのではないかと。
となると、装備品がなくなった後のクランプなどが残っている状態を再現しなくてはならないのだが、自作は難易度が高いし、ここはエッチンブパーツを使ってみました。



今回入手したディティールアップパーツです。
エッチングパーツはPassion Modelsのタミヤキングタイガー用のもと、WW2ドイツ軍OVMクランプセット後期型、それにRB Modelのドイツ軍凡用の2mアンテナとアンテナ基部、それにFine Moldsのクリアパーツのペリスコープセットです。
なぜキングタイガー用のセットを購入したかというと、Passion Modelsから以前はヤークトティーガー専用のセットが販売されていたのですが現在は廃盤で入手できず、海外メーカーの馬鹿高いエッチングパーツセットは買う気にならないし、キングタイガー用は、車体がほぼ同じということもあって車外装備品の配置がほぼ同じで、それらを固定するクランプ類も同様なので流用できるからです。

アンテナとペリスコープについて、なぜこれらのディティールアップが必要なのかというのはまた次回にでも書こうと思います。



で、エッチングパーツを取り付けてみました。
車外装備品については、生きている戦車を作るので全て外すつもりはなく、戦車として重要と思われるものは残します。
具体的には、消化器、手動でエンジンを始動する際のクランクシャフト、砲身内部を掃除するためのクリーニングロッド、牽引用ワイヤー、足回りの補修の際に必要なジャッキとジャッキ台は重要であると考えて残します。
クリーニングロッドは、キット付属の牽引用ワイヤーと一体成型のものを切り出して、接合部分にはピンバイスで穴を開けています。
サイドフェンダーは一部が失われた状態とするため、一体成型のものを切り離し、端の部分は可能な限り削って薄くしています。
これは、実物のフェンダーはペラペラの鉄板を折り曲げているだけのものなので、できるだけ薄くしてみました。

ハンマーとかを固定するクランプですが、これ、組立難易度相当高いですよね。
というか、スムーズに組み立てるには手が3本必要かと思うのですが(^_^;)

僕は、セット付属のものを四苦八苦しながらなんとか1個組み上げ、組み上げても一度可動させると接合部のピンが外れてまた組立をやり直すということを数回繰り返し、最後は形を決めた後に瞬間接着剤で固定してなんとか1個組み上げました。
こんなものをあと8個も作らないといけないのかとウンザリしたのですが、何か良い方法はないものかとネットで検索して見つけたのが、写真にあるJenny's Clampというセットです。
これは、オーストラリアのJennyさんという女性モデラーが考案したクランプで、組立の容易さと確実な可動を可能にするという画期的なものであり、早速手に入れてみました。
これ、もう普通のクランプには戻れません(^_^;)
もちろん誰でも簡単に組み立てられるというようなものではないのですが、通常のクランプに比べるとはるかに楽に組み立てられるし、可動も確実です。
今後のことも考えていくつかまとめ買いしたいですね。



それとライトコードを0.5mmの真鍮線で自作しました。
これはいつもの追加工作ですね。





リアパネルは適当にエッチングパーツを追加し、溶接跡をエポキシパテで追加しました。
フロントパネル下部にも溶接跡を追加工作しています。
フロントパネル上部の溶接跡は、車体上部を接着した後でないとできないので、現段階ではまだ行っていません。

フロント及びリアパネルのU字型フックを取り付ける部分に、横方向にギザギザが入っているのが上記の写真で分かると思いますが、これは、記録写真などを見ると、ここは結構ギザギザなんですよね。
これは分厚い鋼板を切り出した跡がそのまま残っているんでしょうかね?
そこで、ヤスリの角を使ってギザギザを入れてみました。

いろいろ手を加えておいて何ですが、個人的には過度のディティールアップは必要ないと考えます(^_^;)
自分が表現したいと考えたことを、その手段として必要なディティールアップを行うというのは大賛成です。
いろいろ考えて、どんなパーツを使ってどう工作すればいいのかを考えて、それを実際にやってみるというのは実に楽しい作業です。
それに、やってみると意外とうまくいったりするんですよね。
今回のヤークトティーガーは、工作そのものをかなり楽しんでやってます。
おかげで超スローペースになってますが、まあ、期限とかない趣味ですからね。


タミヤ 1/35 ヤークトティーガー ヘンシェルタイプ 初期型 その1

2017-07-16 22:02:28 | ヤークトティーガー ヘンシェルタイプ 初期型



久々のタミヤ!、久々の重戦車!

タミヤのキットって安心感がありますよね。
タミヤを選んでおけば間違いないというような。

ヤークトティーガーは、射距離3,000mで敵戦車を撃破可能な自走砲を前線が要求してきたことから開発が始まり、ティーガー2(ケーニヒスティーガー)の車体をベースにして、開発中であったマウス重戦車に搭載予定であった55口径12.8cm対戦車砲Pak44を搭載していました。
ちなみに、生産第1号車は縦置きトーションバー式サスペンションと片側8個の転輪を装備したポルシェ式走行装置を採用し、第2号車は従来の車内に置かれたトーションバー式サスペンションと片側9個の転輪を装備したヘンシェル式走行装置を採用していました。
この1号車と2号車をテストしたところ、ポルシェ式は走行性能に問題があることが分かり、ヘンシェル式が採用されることになったのですが、生産第3号車から第11号車までの10輌はポルシェ式となっています。
第12号車以降はヘンシェル式が生産され、タミヤのキットはヘンシェル式のものになります。
ちなみに、12号車以降はツィンメリットコーティングが廃止されたので、ツィンメリットコーティングがされたヤークトティーガーはポルシェ式のみということですね。

搭載している12.8cm砲は当時の戦車砲として最強のものであり、ティーガーエースの1人であるオットー・カリウスが搭乗したヤークトティーガーは、農家の影に隠れたシャーマン戦車を農家ごと吹っ飛ばしたという話がありますね。
オットー・カリウス自身はヤークトティーガーは大嫌いだったそうですが。

さらに前面装甲板の厚さは25cmあり、最強の攻撃力と防御力を持っていたのに戦闘重量72tという大重量から機動性が最悪で、さらに空襲の影響で予定通りに生産が進まず結局80輌強しか生産できず、多くの優秀な戦車兵が失われた大戦末期では搭乗する戦車兵もごく一部を除いて練度の低い者しからおらず、大きな戦果を上げることもできずに燃料切れで放棄されたり、故障しても回収できる車両がないため自爆処理されたりして、ほとんど活躍できないまま終戦を迎えてしまいます。
最強の戦車なのに、こういうはかない最期を迎えたというようなところがドイツ戦車の魅力なのかな、とも思ったりします。
ちなみに、Youtubeで実際に動くヤークトティーガーの動画を見ることができるのですが、意外と軽快に走ってました。


さて、箱を開けて驚くのが部品点数の少なさです。ドラゴンの4号戦車の3分の1ないくらいか?
部品の数が少ないからといって完成度が劣るわけではないところがタミヤの凄いところだと思います。

早速組み立てを始めたわけですが、4号戦車G型を塗装しながら同時にちまちまと組み立てをしていたところ、あっという間に大方の形が出来上がってしまいました。



部分連結式の履帯は、現時点では上下2分割できるようにしています。
フェンダーが履帯の上部を覆ってしまうので、塗装のことを考えてのことです。



この写真でも分かるように、装甲板の表面を荒らしています。
これは、圧延鋼板の表面の荒れを再現しようとしてこのような処理をしました。
具体的には、ラッカー溶剤を平筆(使わなくなった物の穂先を3分の1程度残してカットしたもの)に含ませ、その筆でプラの表面を叩いて表面を荒らしていきます。
ラッカー溶剤はタミヤのエアブラシクリーナーを使いました。
溶剤がプラに付くとすぐに表面が溶けるので、筆で叩いて荒らしていきます。
その後30分程度待って乾燥した後、600番程度のペーパーをかけて表面の面取りを行ってならしていきます。
で、上の写真のような感じになりました。

このままだと表面の状態が分かりにくいので、1000番のサーフェイサーを吹いて表面の荒れ具合を確認し、気になるところはさらにペーパーでこすって荒れ具合を整えていきます。
その結果、こんな感じになりました、





なかなか良い感じなのではないでしょうか。

この作業をしている途中、完成時のイメージが徐々に湧いてきたんですよね。
最初は素組してさっさと塗装しようとか思ってたんですが、ちょっといろいろいじりたくなってきたんですよね(^_^;)

で、今はこんな風になってます。



細かいことはまた次回に。