about Panzerkampfwagen Models

AFVプラモ製作記です。

アスカモデル 1/35 2号戦車L型ルクス初期型 その5

2017-04-16 08:03:24 | 2号戦車L型 ルクス
途中、かなり中断がありましたが、ようやく、ようやく完成しました!





前回の続きで、履帯及び車体下部、転輪等にウェザリングを施していきます。





使ったのは主にこの写真の3色ですが、そのままでは使いにくいので、3色を同じ塗料皿に少量ずつ出し、それぞれを軽く混ぜ
合わせたものをランダムに塗りつけていく方法で行いました。
左の塗料皿は、右側の瓶のサンドという色ですが、ライトグレーやオレンジのパステル粉を混ぜて調整しています。
また、前回(パンター)使った皿を洗わずにそのまま使っているので、前回混ぜたパステル粉の分も混じっています。
単色ではなく、ある程度ランダムな配色をするつもりであったのでちょうどよく、この皿は次回もまたパステル粉を足して使う
ことになると思います。

前回はパステル粉を入れた塗料皿に直接アクリル溶剤を入れて溶かしたものを筆にとって塗りつけていたのですが、今回は、筆
の方に溶剤を含ませ、その筆に粉を少量付けて塗りつけていくというやり方をやってみました。
このやり方の方が、溶剤の量を筆先でコントロールしやすいと思います。

で、まずは履帯、それから転輪、起動輪、誘導輪、車体下部と塗りつけていきます。

履帯は、濃いめの茶色は錆のイメージ、それより薄い茶色は土や砂が付着したものをイメージしながら、均一にならないよう、ビ
チャビチャにならないように注意を払いながら履帯に擦り付けていきます。
溶剤が乾いたら、筆先を半分ほどにカットした平筆を使って余分なパステルを落としていきます。
仕上がり具合を確認しながら、納得できない部分は何度もやり直しました。
その後、接地面やエッジ部分にチタンシルバーを使って軽くドライブラシをかけています。

同様に転輪等にもパステルを使って土埃等にまみれた感じを表現しようとしたのですが、これがなかなか難しい。
溶剤が乾くときに染みができるし、パステルが多すぎたり、なかなか思うようにいかないのですが、溶剤を含ませた筆を使って調
整を繰り返し、何とかこの状態までもってきました。





それからマッドガードや車体下部、サイドフェンダーの端など、走行により汚れが付着するであろう箇所にそれらしく土汚れを表
現していきます。

マフラーは、パステル粉のチャコールブラックを溶剤で溶いたものを軽く塗りつけ、錆の表現としてダークブラウンを使っています。

機関砲の銃身は、ガンメタルで塗装していたものをラッカー溶剤で拭き取り、メタルカラーのダークアイアンを塗ることで落ち着き
ました。
ここの色、何色で塗ったらよいのか以外と分からなくて、結構悩んでしまったんですが、なんとか納得できる色を見つけられてホッ
としています。

全体にウェザリングが終わった後、やり過ぎた部分や気になる部分を、Mr.ウェザリングカラーのグランドブラウンとステインブラウ
ン、エナメルのフラットブラックを薄めたものなどを使って、適宜修正をしていきます。

これでバッチリだ!って思っても、翌朝よく見てみると修正すべき箇所がたくさんあったりしますよね。
確認と修正を納得いくまで繰り返していくことが、完成度を高める方法かなと思いますが、なかなか難しい。

以下、完成写真です。






































こうやってみると、足回りのウェザリング、ちょっとやり過ぎたかなとも思いますが、どうでしょうね?
今回は多少実験的な意味合いも含めて新しいやり方をいくつか試しましたが、いずれもなかなかの効果であったと思います。
少しはスキルアップにつながったかな(^_^;)

アスカモデル 1/35 2号戦車L型ルクス初期型 その4

2017-04-15 20:25:08 | 2号戦車L型 ルクス
さて、ウェザリングに入るのですが、まずは剥げ錆を描きこんでいきました。
しかし、なかなか思うようには進みません。

パンターを製作したときと同じように、エナメルのジャーマングレイとレッドブラウンを混ぜたものを面相筆で描き込ん
でいきます。
ジャーマングレイ単色塗装の車体にはあまり目立たないだろうなとは思っていましたが、確かにあまり目立たないのです
が、それだけでなく何か色が変です…

それはまた後で考えるとして、次にMr.ウェザリングカラーのグランドブラウンを薄め液で薄めた後、軽くウォッシング
を施しました、





剥げ錆については、車体の色を考慮して、フラットブラックにレッドブラウンをほんの少しだけ調合したものを使い、
やり直しました。
だいぶいい感じになったと思います。とは言っても、今回は剥げ錆はほんちょっとしか描き込んでませんが。

次は、パステル粉を使ったウォッシングのようなことを行いました。
パステル粉については、クレオスから発売されているウェザリングパステルセット1とセット2を使っていますが、まずは
この中のチャコールグレーをアクリル溶剤でかなり薄めに溶き、面相筆をつかって主に影部分に塗っていきます。
(余談ですが、このセットの茶色系の色、そのままでは使いにくい色ばかりだと思うのは僕だけでしょうか?)
影ではない部分、平らな装甲板なども、あえて筆の筋が残るように描いていきます。
そして、何もつけてない筆を使って軽く拭き取っていきます。
やりすぎた部分は、軽く溶剤を含ませた別の筆で拭き取ります。
車体下部、転輪等にも同じ作業を行っていきます。
このとき、雨だれ表現なども適宜やっておきます。

アクリル溶剤でも完全に乾燥してしまうと落とすのが難しくなってしまうので、半乾き状態で拭き取っていくのベターだ
と思います。
ちょっと油断すると染みみたいになってしまうので、細心の注意を払いながら作業を進めていきます。

次に、同じ作業を同じパステルセットのライトグレーを使って行います。
この色は、光が当たる部分、上を向いている装甲板や砲塔サイドなど、これらも筆の筋が残るように行っていきます、







ここまでやって気がついたのですが、かなりボロボロの戦車になってしまった気がするのは僕だけでしょうか?

戦車って、直射日光を受け続け、雨風や時には雪にもさらされて、土埃や爆風なんかの中を走り、それらの環境をくぐり
抜けていく中で塗膜の劣化や金属疲労などを起こしつつ、任務を完遂させるために動き続けているもの、というイメージ
があります。
そのイメージを表現するためこのような手法を考えてやってみたのですが、ちょっとやり過ぎたようです(^_^;)

また、ジャーマングレー単色塗装のドイツ戦車は、どういう表現がよりリアルに感じられるのか、なかなかイメージとして
掴みきれなかったこともあり、1つの方法として前回のフィルタリングも含めて今回のウェザリングのやり方をやってみま
した。
方法としては、なかなか悪くない手法だと思っています。
単色の戦車であるのに、かなりの情報量を持たせることに成功したかなと。

ただ、ちょっとやり過ぎたので、フィルタリキッドのブルーにパステル粉のチャコールグレーを溶かしたもので、薄め液で
かなり薄めたものを面相筆で大まかに塗っていき、全体を少々落ち着かせました。







なかなかいい感じなってきたと思います。
次回は履帯と車体下部、転輪等のウェザリングをやります。
次こそは完成か?

アスカモデル 1/35 2号戦車L型ルクス初期型 その3

2017-04-02 15:23:46 | 2号戦車L型 ルクス
これまでは細部の塗り分けが終わったらデカールを貼ってウェザリングを行っていましたが、今回は新たな試みを
試してみます。

全体にフィルタリングを施します。
いわゆるスミ入れやウォッシングとはまったく異なるものと僕は認識しています。

僕が子供のころ、親が趣味で水彩画と油絵をやっており、その様子をよく眺めていました。
そこでは、例えば人の肌を表現するのに、白、赤、青、黄、茶色など多くの色を塗り重ねていき、最終的に、うまく
言えないのですが、ああそうだよなって感じの色あいになっていました。
当然ですが、影になる部分や手前に来る部分などをすべて彩度の変化や微妙な色の変化で表現しており、できあがっ
た絵を見ると、色の表現に深みがあったと思います。

考え方としては、フィルタリングはこれと同じことだと思うのですが、合ってるのでしょうか?

ま、フィルタリングの意味が合ってるかどうかは正直どうでもいいですけどね。
要は、基本色の塗装を終えた段階で、その塗装表現により深みを出し、ハイライト部分や影になる部分などを際立た
せ、よりリアルな表現を獲得するために、意識して塗料を塗り重ねていき、それらの効果を得ることだと考えます。

うんちくはこれぐらいにして、僕がこういうことを考えて実行しようと思ったのは、これらの塗料の存在を知ったか
らです。



クレオスのフィルタリング専用塗料フィルタリキッドです。
全4色とも買ってきたのですが、今回はイエロー以外の3色を使ってみました。

最も使ったのはバイオレットで、次にブルー、かるーくグリーンという感じで使ってみました。



ちょっと写真の写りが明るすぎたのですが、前回の記事と比べると違いが分かっていただけるのではないかと思い
ます。
写真より、実物の方がより効果が目に見えるのですが…



実際の色あいはこのぐらいの感じです。

この塗料、攪拌用の金属球が瓶に入っているので混ぜるのが楽でいいですよね。
で、よく攪拌して筆に取ってみると、薄め液で薄めなくてもそのまま使えそうなくらい希釈してあります。
色だけ見るとビビッドで気後れしてしまいますが、実際に使ってみるとグレーによく馴染みます。
僕は、薄め液で少しだけ薄くしたものを筆を使って、主に影になる部分に塗っていきました。
まずバイオレットを塗り、乾燥させてからグリーンをほんの少し塗り、また乾燥させてからブルーを塗ってみまし
た。
その後、さらにもう一度、バイオレットとブルーを重ね塗りしています。
最後のバイオレットとブルーは、割と全体的に薄く塗ってみました。

前回のときの写真と比べてみると、色あいに深みが出ていると自画自賛しています(^^)
しかし、まだまだおっかなびっくりやっているので、これもやはり経験を積む必要がありますね。
色相や補色関係をしっかり頭にいれて使いこなせれば、表現力がグッと上がる気がします。
次作以降もこれはかならず行う工程になりますね。

うーん、1つ作るごとに工程が増えていってる気がするのだが…

ちなみに最も使いやすい色はバイオレットでした。





ようやく、次回はウェザリングを施して完成となる予定です。