goo blog サービス終了のお知らせ 

路上の宝石

日々の道すがら拾い集めた「宝石たち」の採集記録。
青山さんのダンスを原動力に歩き続けています。

◆”I Can’t Explain”

2007-04-12 10:27:49 | TOMMY
劇団新感線のロックオペラ『TOMMY』東京公演は、すでに千穐楽を迎えていますが、大阪公演は来週20日から始まりますね。『TOMMY』の会場では、開演を待つロックコンサートの会場さながらに、往年のロックの名曲が流れ、パンフレットの素敵な写真とともに、開演前の気分をいい具合なテンションに高めてくれます。Creamの”White Room”、Rolling Stonesの”Satisfaction”、T.Rexの”20th Century Boy”など、懐かしの(?)あの曲この曲に、客席のあちらこちらにリズムを刻む方もかなり見られ、そんな会場にいるだけで嬉しくなってしまいます♪以前に『朧の森に棲む鬼』を観劇した際にも感じたことなのですが、これが劇団新感線ならではの会場の雰囲気というものなのでしょう。そしていよいよ開演時間も間近に迫り、客席の期待と緊張感が高まってきたところで、耳に飛び込んでくるのが、この曲”I Can’t Explain”です。

印象的なイントロ部分のギターのリフ、繰り返される”can’t explain”の歌詞、キャッチーなメロディーライン・・・。東京公演初日にこの曲を聞いて、どこかで聞いたことのある曲と思っていたら、The Whoの曲だったのですね。(The Whoのファンの方々には怒られてしまいそうですが・・・)ただ、今回の公演のためにひたすら”Tommy”のCDばかりを聞いてきた私には、この曲が、The Whoの曲として非常に新鮮に聞こえ、また同時に彼ら独特の歌詞の世界というものを再認識させてくれるもののような気がしました。そして何よりも、この曲で気分が最高に盛り上がったところで、バンドの生演奏が始まり、『TOMMY』の”Overture”が始まるというあの瞬間が、毎回、感動のフィナーレと同じぐらいに、鳥肌ものの感動が湧き起こり、感情の振れ幅も最も大きくなる瞬間だったように思います。日生劇場の客席で味わうあの瞬間が私は毎回とても楽しみでした。劇場に来たな~といううれしい実感と同時に、いよいよ始まる!というなんともいえない高揚感を与えてくれる瞬間、それは間違いなく開演直前にかかるこの曲が、バンドの奏でるライブな”Overture”のサウンドにバトンタッチをするあの瞬間であったように思えるのです。

この曲は、1965年1月15日に、彼らが、それまでの”The High Numbers”というバンド名を改め、”The Who”として初リリースしたシングルのA面に収録された彼らにとっての初ヒット曲だったそうです。ある意味、”The Who”のルーツともいえる曲なのかもしれません。ピート・タウンゼントによって書かれ、アメリカ人プロデューサーShel Talmyの手によって生み出されたこの曲は、今日でも彼らのライブで演奏される名物曲だそうです。Shel Talmyは、60年代当時、The Whoの他にKinksのプロデュースもしており、この曲がKinksの”You Really Got Me”にどことなく似ていて、キャッチーな印象を与えるのも、やはりそのせいなのでしょうか。実際、ピート・タウンゼントは、そのことに言及しているそうです。(”Meaty Beaty Big and Bouncy”という1971のコンピレーション・アルバムのライナーノーツにおいて。)また”I Can’t Explain”は、David Bowieなどによってもカヴァーされており、イントロ部分のギターのリフやその他の細部に至っては、The Clashなどあらゆるバンドによって度々カヴァーされているのだそう。つまり、多くのアーティストを刺激し続ける名曲ということなのでしょう。当時の他のグループに比べて、The Whoというバンドが、日本においてそれほど浸透していなかったのにもかかわらず、この曲になんとなく親しみやすさを感じてしまうのも、多くのアーティストによってカヴァーされているという事情によるのかもしれません。

この曲は、ピート・タウンゼントが18歳の頃に作曲したものだそうですが、歌詞をじっくりと聞いてみると、やっぱりこれがThe Whoの世界ということ?という気がしてきます。”I think it’s love”という歌詞もあるので、勿論「愛(あるいは恋)」についての歌の一種と解釈するべきなのでしょうが、その一方で、歌詞を聞いていると、なんだかそんなふうに(「愛」についての歌ということだけに限定して)解釈しなくてもいいんじゃない?という気にもなってきます。結局この曲が言いたいことは、”I think it’s love”ということよりも、”Can’t explain”ということなのでしょうか。まあ、逆にそのことが、この曲を「愛」についての歌だと解釈したときには、他の曲が持ちえない何かしらの説得力を持ってくるような気は確かにしますが。ただこの曲を聞いていると、こころの中にある何かについて、「何」と(例えば「愛」である!とかと)はっきりラベルを貼ること自体がナンセンスに感じられてくるような気にもなってくるわけです。回りくどいような、矛盾するような事実を並べたうえで、「どういうことかわかっているのだけれど、説明できないんだよ~(I know what it means,but /Can’t explain)」ということになる。ひたすら自分の内側(inside/down in my soul)をあれでもない、これでもないと手探りで探っていくというのでしょうか、ものすごく内省的という気がします。でも、メロディーやリズムは、多くのアーティストによってカヴァーされ、初めて聞いた人でも親しみを感じるというだけあって、とてもキャッチーで、やはり若々しい。”Tommy”の曲(歌詞)の世界に浸っていると、”I Can’t Explain”にも、なんとなく”Tommy”的世界の萌芽のようなものを感じてしまうのは、私だけでしょうか?

それでこの曲は、”can’t explain”と繰り返し歌った上で、結局また最後のワンフレーズは、”I said I can’t explain”という言葉でしめくくられます。それで、その”I said I can’t explain”という言葉の残響が消えるか消えないかのうちに、あの”Overture”のライブなサウンドが耳に飛び込んでくるんです。『TOMMY』の会場で客席に座って、開演直前にこの曲”I Can’t Explain”を聞いているときの「あの感じ」とは、どんな感じでしょうか・・・。その「サウンド(音)」によって開演に向けてどんどんハイテンションな状態に持っていかれる一方で、”Can’t explain”というフレーズが繰り返されるその「歌詞」によって、言葉では「説明不可能」な『TOMMY』の世界に入り込めるような一種の催眠状態に、精神を持っていかれるような感じなのかもしれません。

リピーターにとっては、この曲が始まると既に半分開演しているような気分になります。実際にイメージ・メッシュのバックに控えているバンドの方々も、この曲でテンションを上げているのがわかりますし、どんどん上がるボリュームに、リピーターのみならず暗くなっていく会場全体の雰囲気も盛り上がってゆきます。私は残念ながら大阪まで遠征できませんが、大阪公演に行かれる方は、もしかしたらこの”I Can’t Explain”を予習していくと、さらに盛り上がって「開演のそのとき」を迎えられるかもしれません。ちなみに私は、The Whoの”My Generation The Very Best of the Who”というアルバムに収録されている”I Can’t Explain(Artificial Stereo Version)”というものを激リピして、日生劇場で味わった開演前の『TOMMY』の雰囲気を再現し、余韻に浸っております。このヴァージョンは劇場で流れていたものに近い音質とアレンジのような気がしますので、東京公演に行かれた方で、あの開演前の雰囲気をお家で再現したい!という方にはオススメです。勿論、これから大阪公演に参戦予定という方々も是非!20日から始まる『TOMMY』大阪公演も素晴らしいものとなりますように、心よりお祈りしております。開演前にスピーカーから聞こえてくるライブな音でない”I Can’t Explain”の音が消えた後、バンドの奏でる躍動感溢れるライブなサウンドの”Overture”が始まれば、傾斜した舞台の向こう側から、輪郭鮮やかな青山さんが飛び出してくるのもまもなくなんです!!(←スミマセン、「詳細レポ」モードに入っています。ここから先はいずれまたということで。


◆『TOMMY』My楽日観劇レポ!!

2007-04-03 23:56:28 | TOMMY
大変遅くなりましたが、『TOMMY』東京公演千穐楽おめでとうございます。私の楽日は30日のソワレで、その日のうちに、完全燃焼した感動の観劇レポをアップできればよかったのですが、書きたいこともたくさんあるうえに、翌日31日は半年前から決定していた次男のバイオリンの発表会のために朝早くからほぼ一日中外出。そしてその後も、お花見やら、新学期を迎える子供の用品づくりのために終日苦手なミシンがけ・・・、というわけで、すっかり感動の『TOMMY』My楽日レポのアップが遅くなってしまいました。やっと少しまとまった時間を持つことができましたので、大変遅くなりまして申し訳ありませんが、30日ソワレのMy楽日の観劇レポをアップさせていただきます。

◇カーテンコール後のスペシャルライブ

それで、30日ソワレの『TOMMY』。千穐楽の公演を1回残すのみとなった前楽の公演だったわけですが、金曜日の夜ということもあって、劇場はものすごい盛り上がりよう。前回のレポでもお伝えしたカーテンコール後のスペシャルライブでは、”Summertime Blues”に加え、いよいよ”Pinball Wizard”が登場。ROLLYさんのギターにソムン・タクさんのボーカル、そして中川さんにパクさんも加わり、さらにはキャストの皆さん、会場のお客さんもオールスタンディング状態で大合唱!青山さんもステージの上を所狭しと弾けておられました(曲の最後に合わせてジャンプしながら台から飛び降りたりされていましたよ)。”Pinball Wizard”の”Sure plays a mean pinball!”の部分では、劇中のダンスの振りを会場中でしながら、大合唱。日生劇場は完璧ライブ会場状態で、スゴイ熱気でした。高岡早紀さん、山崎ちかさん、そしてHISATOさん(パンやさんのコックさんのような衣裳を着ておられます)のお三方は客席に下りておられました。斯く言う私もこのスペシャルライブでは、かなり燃えました。あんなにROCK☆なノリでライブな感覚を楽しんだのは、一体何年ぶりだったのでしょうか。私の周りの席の方々もかなりの盛り上がりかたでした!とにかく今回の『TOMMY』は、バンドの方々のライブなサウンドが、やっぱり最高で、作品冒頭”Overture”のあのイントロ部分のギターの音を聞いただけでも、かなり鳥肌もの。それでこのスペシャルライブでは、ROLLYさんのギターとボーカル、そして”Acid Queen”の曲のときとはちょっと違うソムン・タクさんのボーカルとステージングも拝見できて、大満足でした。翌日の東京公演千穐楽も素晴らしい盛り上がりだったようで、何よりです♪


◇青山さんの衣裳とダンス

それで、30日ソワレはMy楽日。青山航士さんについてたくさん書きたいことがあるのですが、さすがに観劇6回目のレポともなると、「ネタバレ」になってしまいそうですね。東京公演は31日に千穐楽を迎えましたが、4月後半には大阪公演があります。青山さんファンは全国に広がっていますから、こちらの大阪公演に行かれる方も数多くおられることでしょう。これからご覧になる方もたくさんおられると思いますので、今日はネタバレにならない程度に書きたいと思います。・・・ということで、今日はまず衣裳フェチな私が個人的に「!」であったポイントについて少々御紹介です。

今回の青山さんの衣裳は、将校役、そして”Sensation”のリーゼントにサングラス姿の若者役、さらには”Eyesight to the Blind”のHawker役のときなど、丈の長いコートタイプの上着を着ておられることが多いのです(←「おどろんぱ!」の「マネトリックス」の衣裳を思い出していただければ、イメージしやすいでしょうか)。また将校役とHawker役のときは、帽子を被っておられます。さらには”Sensation”のときには帽子は被っておられなくとも、ヘアスタイルはあのリーゼント姿。この帽子とヘアスタイルの扱い方、そして丈の長い上着の扱い方が、各シーンの雰囲気を創り出すのにスパイスとして効いていて、「魅せ方」に影響を与えているように思われました。将校役のときはほとんどダンスはないので(一番最初のシーンではペアダンスです。このときは丈の長いコートは着ていません。)、どちらかというと「しぐさ」というか「身振り」だけで、伝えるべきものがあるのだと思いますが、青山さんを観ていると、この帽子の扱い方ひとつとってもものすごく伝わってくるものがあります。それから”Eyesight to the Blind”のシーンでも、帽子の被り方、扱い方に注目です。”Sensation(第1幕)”のシーンはかなり動きの激しいダンスシーンですが、紫色の上着を翻して、踊っておられる青山さんに大注目です。

毎回、青山さんのご出演作品を観るたびに感じることは、青山さんは舞台衣裳や小道具の魅せ方というものを計算し尽しておられるのだなあ、ということです。ダンス、あるいはそこまで激しい動きのある振りではなくとも、動きの細部に、計算されたいきいきとした「しぐさ」が入り込むことによって、観る者のなかでストーリーが動き出す瞬間というものがある、と感じることが数多くあります。衣裳の魅せ方に限ったことではないのですが、私の場合は、青山さんが魅せてくれるそういう「一瞬」というか、「細部」のようなもの、そういうものによって、ストーリーにどんどん引き込まれていく瞬間が大好きだったりします。ダンス全体の雰囲気と、いきいきとした細部のあいだを自由自在に行ったり来たりする快感を、観る者のなかで開放してくれる、そんな青山さんのダンスに今回も圧倒され続けていました。


◇作品全体に関して

今回の劇団新感線のロック・オペラ『TOMMY』では、舞台に設置されたイメージ・メッシュに映し出される映像が、背景及び登場人物の心情を示したりと大きな役割を担っていたように思われます。そしてバンドによって再現される迫力あるライブなサウンド。CDやDVDで、『TOMMY』の楽曲にはかなり親しんでいたはずですが、やはり劇場で実際に身体全体にくい込んでくるように響き渡るあの「音」には、かなり圧倒されましたし、CDやDVDで聞いているThe Whoのサウンドも素晴らしいですが、やはり眼の前のバンドが生み出す「今、ここ」のサウンドは何にも増して素晴らしいし、新鮮です。そして、この大迫力で展開する映像と音のなかで、青山さんたちアンサンブルが次々と創りだしてゆく視覚的イメージによって、観客は文字通り「プロモーション・ビデオをつなぎあわせたような」ステージ展開にぐいぐいと引き込まれていきます。それがこの作品の醍醐味であり、ひとつの味わい方ということなのでしょうが、そんな流れるような展開の中で、この作品のテーマであるトミーの「特別な旅(amazing journey)」の足跡を辿るときには、やはり中川さんのトミーと子役のトミーくんがどのように関わりあうのかに注目することが、私個人の観劇の際の大切なポイントだったような気がします。

第1幕では、トミー自身に、そして観客に対して、主題を提起するかのように、”Amazing Journey”が繰り返し歌われます。ここでは完全に三重苦状態に陥ってしまった少年トミーくんを中川さんのトミーが導くかたちです。”Christmas”の途中で、中川さんトミーが背景で歌う”See Me, Feel Me”が入りますが、このシーンの後、トミー役は、子役のトミーくんから中川さんのトミーにバトンタッチ。第1幕後半では、この”See Me, Feel Me”が、三重苦の固い殻のなかで叫び続けるトミーの孤独な声として繰り返される印象です。その際に注目したいのが、ウォーカー夫妻とアーニーおじさん、いとこのケヴィンの登場するタイミングです。ウォーカー夫妻はトミーの両親、子供を愛しているにもかかわらず、三重苦に陥らせてしまったキャラクターなわけです。そしてアーニーおじさんといとこのケヴィンは、そんな両親の目の届かないところで、トミーを痛めつけるキャラクター。彼らはそれぞれが、別個の独立したキャラクターなわけですが、トミーを三重苦から救おうとしている両親と、まるで手と手を軽く合わせてバトンタッチをするかのように現れるこの二人のイケナイ感じのキャラクターが、非常に印象的でした。「大丈夫かしら」と留守中のトミーを心配して歌いながらも外出してしまう両親のそばで、「大丈夫でない」アーニーおじさんがスタンバイしているわけです。音楽的にも前の曲の最後の部分に、次の曲のイントロ部分が重ねられていたりします(例えば、⑫See Me,Feel Meから⑬いとこのケヴィンにかけて)。これらの一連のシーンを見ていると、アーニーおじさんといとこのケヴィンというキャラクターは、トミーの両親とは性格も全く異なる、別個のキャラクターであるにもかかわらず、トミーの両親がトミーに対してしてしまう行為の、本人たちも気づかない「もうひとつの側面」というものを象徴しているのかもしれない、そんなふうに思いました。

第2幕では、”See Me,Feel Me”と、”Listening to You”が、中川さんのトミーと子役のトミーくんによって、どのように歌われるのかというのが、観劇の際のポイントだったような気がします。”See Me,Feel Me”の訴えに応えるようなかたちで、トミーの三重苦からの解放を示唆するかのように歌われる”Listening to You”ですが、”Go to the Mirror,Boy”でのこの2曲の扱われ方が印象的だったような気がします。さらに第2幕前半では、高岡早紀さんが演ずる母親とトミーの関わり方に、そして後半では、サリー・シンプソンの登場のしかたに注目していくと、トミーの真の解放と覚醒への道筋がつかみやすい気がします。映画版では、トミーと母親の関わり方が、終始クローズアップされている印象が強いですが、やはり今回のいのうえさん演出の舞台版では、子役のトミーくんと中川さんのトミーによって歌われる”Amazing Journey”、”See Me,Feel Me”、”Listening to You”の3曲が、ストーリーの流れを印象付けるように効果的に配置されていた気がします。

私は今回、数回に及ぶ観劇が叶いましたが、最初の数回は、映像と音(歌)とダンスによって繰り広げられる世界に、ただ身を任せて、気がついたら約2時間の作品がフィナーレを迎えていたという感じでした。ただ観劇を重ねるにつれて、この作品のテーマであるトミーの「特別な旅」の道筋というものが少しずつ見えていったと思います。各シーンについて書き始めると、「詳細レポ」になってしまいますので、「観劇レポ」としては、このあたりでとどめておきたいと思います。「詳細レポ」は、大阪公演が千穐楽を迎えたあとにアップしていきたいと思っています。

さてさて、青山航士さんが、劇団新感線の『TOMMY』にご出演されると知ったのは、昨年の秋のことでした。『TOMMY』というタイトルを聞いて、すぐにThe Whoのあの作品?とピンときましたが、当時の私は、The Whoの曲を聞き込んだことがありませんでした。そしてまず購入したのが、The Whoのdeluxe editionの”TOMMY”でした。そしてこのCDを聞きながら、ライナー・ノーツを眺めていたら、その冊子の最初と最後に記載されていた”Amazing Journey”と”Listening to You”からの歌詞の抜粋が、眼に飛び込んできたんです。当時の私は、The Whoについても、この『TOMMY』という作品についてもほとんど知識はありませんでしたが、その二つの曲の歌詞の一部を読んだ瞬間、なんとなくこの『TOMMY』という作品が示そうとしている世界観を、直観的につかめたような気がしたことを今でも覚えています。そして、この3月に舞台の上で実際に目の当たりにした『TOMMY』という作品・・・。1枚のCDの向こう側に広がっている世界は、想像以上に奥深く、観客もTommyと一緒に「特別な旅(amazing journey)」を思い切り楽しむことができるような、非常にエキサイティングで素敵なものでした。これまでも多くの素晴らしい作品との出会いが私の人生をとても豊かなものとしてくれましたが、今回も青山さんという表現者を通して、このような素晴らしい作品に出会えたことを、本当にシアワセに思っています。それでは、この素敵な旅の記念として、まずは再び、「出発地点」として記憶されている、以前にも記事で掲載したその歌詞の抜粋を書き記しておきたいと思います。

“Amazing Journey”より

Sickness will surely take the mind
Where minds can’t usually go
Come on the amazing journey
And learn all you should know・・・

“Listening to You”より

Listening to you I get the music
Gazing at you I get the heat
Following you I climb the mountain
I get excitement at your feet

そして最後に、この旅の締めくくりとして、私が劇場でこの『TOMMY』という作品を体感した際に、私のこころに響いたことばとして・・・。
(これをご覧の皆様、どうか以下の文を「日本語訳詞」として解釈しないでくださいませ。あくまで私個人のこころのなかに響いたことばとして解釈してください。)

「心の病気が彼を特別な旅へと Come on the amazing journey すべてを受け入れよう」

「聞こえる音楽が 感じるぬくもり どんなに高い山も登ってゆけるよ」

◆『TOMMY』4回目観劇レポ!!

2007-03-25 15:04:00 | TOMMY
さて、早いもので『TOMMY』東京公演の日程も、折り返し地点を過ぎました。私の観劇はこれで4回目。前回の観劇からは、6日ぶりの観劇でしたが、ステージの熱気、客席のノリ、かなりスゴイことになっていました。拳を振り上げて、スタンディングで踊っている方もおられましたし、客席でリズム取りながら手拍子している風景は当たり前のものとなってきている感じです。やはり第1幕終盤の”Sensation”あたりから、青山さんの”Eyesight to the Blind”、続くソムン・タクさんの”Acid Queen”、そして”Pinball Wizard”までの展開では、会場も最高に盛り上がります。それらのシーンの重要なパートで、青山さんが大活躍されているのも、ファンとしてとてもうれしいことです。また第2幕では、”Sensation reprise”あたりから”I’m Free/Pinball Wizard”、そして”I’m Free reprise”、”How Can We Follow?”にかけてのシーン。青山さんが黒いノースリーブに赤いバンダナを首に巻いたあのお姿で、思いっきりROCK☆されているのが、最高なシーンとなっています。

それで今日の青山さん!!ものすごいことになっていました!!初日、2回目、3回目と毎回観劇するごとに、心の底から感動して帰ってきているのですが、今日の青山さんは、とにかくROCK☆していて最高でした!!なんと言うのか、もうエネルギーがいくらでも湧き出てきて、あふれ出ているという感じ・・・。精悍で、艶があって、本当に舞台での存在感というのが抜群です。でも、決してひとりで目立っているわけではないんです。今回の『TOMMY』では、ソロのダンスシーンというのはないような気がしますが、ダンスシーンが始まると、端で踊っていようが、中央で踊っていようが、やはり青山さんがそのシーンの空気を創出し、牽引していくようなところがあるなあ、としみじみ感じてしまいました。このことは『TOMMY』に始まったことではないのですが、全員が同じ振りをするダンスシーンが多かったり、アンサンブルの方たちが一箇所にまとまって踊るダンスシーン、あるいはステージ全体にアンサンブルの方が散らばって踊るシーンが多いこの作品であるからこそ、そのことが非常に強く感じられる気がします。また、ファンの贔屓目を差し引いたとしても、いわゆる「ダンスシーン」でないシーンにおける青山さんの存在感にひたすらひきつけられます。今回の『TOMMY』の観客層は、これまでのご出演作のミュージカルと多少異なっているという気がしますが、舞台で活躍される青山さんのお姿に、多くの方々の眼が釘付けになっているに違いない、と観劇するたびに思っています。

それで、衣装のせいもあるのか、特にあの黒いノースリーブ姿の青山さんなどを拝見していると、上半身、特に肩から腕にかけてのラインの逞しさが際立つ感じで、腕の動きで魅せる振りなど、特に重厚感が漂って、私はかなり好きです。「おどろんぱ!」の「三忍者」などでも、ノースリーブの衣装を着て踊っておられる青山さんがとても印象的で、肩から上腕部、そして肘から指先にかけての動きが魅せてくれる様々な表情の豊かさに驚かされますが、2幕のライブシーンなどでは、特にこの卓越した腕の動きの様々なバリエーションをROCK☆なナンバーとともに堪能することができ、毎回青山さんが一瞬一瞬生み出す完璧なフォルムというものに釘付けになってしまいます。

さて、今日は前回の観劇レポに引き続き、第2幕の展開を少し整理してみましたので、簡単に御紹介しておきます。

Act Ⅱ

① Underture 有名になったトミーがピンボールを打ち、その周りに群がる人々。(青山さんもそのうちのひとりとして黒いノースリーブに赤いバンダナを首に巻いた姿でご登場です)

② Afterture 作品冒頭のIt’s A Boyを歌いながら、ウォーカー夫人が鏡の前でトミーにコートをかけている。どんな手を尽くしても、治る見込みのない息子に対する母の苦悩と愛情という表裏一体の感情が感じられるシーン。

③ お医者さんをみつけたよ ウォーカー氏がトミーの病を治してくれるお医者さんを見つけたことを喜んで歌うシーン。

④ Go to the Mirror, Boy お医者さんに連れて行かれたトミー。お医者さん(HISATOさん)が歌います。「眼も見え、耳も聞こえているが、何故かこころにまで届かない」と歌われます。ここで二度ほど挿入される”See Me,Feel Me”(子供時代のトミーが歌います)が、非常に印象的です。

⑤ 聞こえる、トミー どんな手立てをもってしても治らないトミー。そんなトミーに対して「少し笑えよ。聞こえるトミー?」と、語りかけるように歌うシーン。鏡の中をのぞくトミーとともに、鏡の中から登場したおもちゃたちがトミーの周囲で踊ります。

⑥ 信じてみよう どんな治療を施しても一向によくならないトミーを前にして、これまでの苦しみを振り返り、これからの未来に向けて希望を持って進んでいこうと、ウォーカー夫妻が歌う場面。

⑦ 鏡をわるわよ ウォーカー夫人が、鏡を見つめているばかりで一向によくならないトミーへの苛立ちを表現。最後にはトミーを鏡に向かって突き飛ばします。

⑧ Aftersmash 

⑨ Aftersmash Ⅱ

⑩ I’m Free 鏡を突き破り、鏡の世界で自由になるトミー。

⑪ 号外どうだい トミーが三重苦を乗り越え、復活したことをマスコミが報じるシーン。

⑫ Sensation トミーのライブシーンが始まります。ここからHow Can We Follow?までのシーンは、ROCK☆なダンスシーンで、青山さんも弾けておられますので、詳しくはネタバレしません。黒いタンクトップに首には赤いバンダナを巻き、黒いパンツ姿。ROCK☆している青山さんが最高です!

⑬ I’m Free/ピンボールの魔術師

⑭ I’m Free リプライズ

⑮ How Can We Follow?

⑯ トミーのホリデイキャンプ 導入部分でアーニーおじさんのコミカルな壊れっぷりがここでも最高です。さきほどまでの黒タンクトップの上に、水色のTシャツ(ピンクのトミーのマーク入り)を着て、上手よりご登場です。音楽の雰囲気に合わせて、操り人形のようなコミカルな動きをする青山さんが魅力的です。

⑰ サリー・シンプソン トミーのコンサートで、熱狂の会場。押しかけるファンのなか、サリー・シンプソンがトミーのバックステージドアに近づこうとして、警備員に見つかり、咎められ、大怪我をしてしまいます。

⑱ おいでよ トミーが中心になり、父母、アーニーおじさん、いとこのケヴィンとともに、僕の家でひとつになろうと歌います。

⑲ サリーの質問 コンサート中に怪我を負ったサリーが松葉杖をつきながら現れ、トミーに対して「どうしたらあなたの一部になれるの?」と歌います。

⑳ We’re Not Gonna Take It 信者たちが三重苦の状態を人工的に作り出して、トミーのように勘でピンボールをプレイしようとするが、そんなことができるはずもなく、信者たちは、「何やってんだ!」と言いながら、その道具を投げ捨て、その場を立ち去ってゆきます。信者たちに暴行されるトミー・・・。このさきは千穐楽を迎えた後に、「詳細レポ」でお伝えします。

☆ Finale/Listening to You 何度観ても感動のシーンです。青山さんの熱唱が、眼に、耳に、そして心に響く、感涙のラストです。

◆『TOMMY』3回目観劇レポ!!

2007-03-19 15:15:39 | TOMMY
昨日は日曜日ということもあり、会場の客席は満席。男性もかなり多く見られたような気がします。リピーターさん も多くなってきたからなのか、会場の雰囲気もかなり盛り上がり、「ピンボールの魔術師」などのシーンでは、客席からかなり手拍子も出て、ノリもよかったような気がします。フィナーレでは、かなりの方がスタンディング、4回ほどカーテンコールが繰り返されたでしょうか。中川晃教さんは最後に、「明日(今日)は休演日なので、間違って劇場に来ないでください~」と客席に向かって、ジョークを飛ばされていました。青山さんをはじめ、キャストの皆さんの表情には、初日から休みなく1週間続いたステージを無事に務められたという充実感が溢れていたような気がします。

さて、いのうえひでのりさんの日本版『TOMMY』、本当に「ビデオクリップをつなげたようなつくり」となっています。いつものミュージカルですと、シーンとシーンの区切りめのようなものがかなり意識されて、ステージの展開が記憶に残りやすいのですが、今回は映像も音楽もステージの展開も本当に流れるようにどんどん進んでいきます。ひとつの曲から次の曲へと連なり、舞台が暗転するということもほとんどなかったような気がします。おそらく初めてご覧になる方の場合、休憩含めて約2時間のステージの展開がつかめない場合もあるかもしれません。そこで、ステージの流れのようなものを簡単に整理してみましたので、もしよろしかったら参考になさってみてください。まず第1弾としてAct 1の分を投稿します。(以下、多少「ネタバレ」も含みますので、その点御了承いただける方のみお読みください。)なお、まだ記憶があやふやで、不備な点もあるかと思います。観劇して付け足していくつもりですので、よろしくお願いします。

Act Ⅰ

① Overture 1940年。ウォーカー夫妻の結婚式(青山さんはペアダンスで中央上手よりの位置)。ウォーカー大尉の召集(青山さんは将校役です)。戦争のシーンでウォーカー大尉の飛行機墜落(青山さんは飛行機が飛び立つのを見送る将校役です)。軍需工場で働く女性たち。ウォーカー夫人も大きなお腹を抱え、登場。そこへウォーカー氏の戦死を伝えにくる二人の将校たち(青山さんと佐々木さんが”Captain Walker”を歌います)。

② It’s A Boy ウォーカー夫人が男の子を無事出産(トミー誕生)。

③ It’s A Boy Part 2 このあたりで終戦1945年を迎え、父親のウォーカー大尉が帰還(・・・だったと思います。青山さんも将校として帰還を祝います)。

④ 21 ウォーカー夫人と愛人が彼女の21歳の誕生日を祝いながら、これからの生活を夢見て歌います(愛人役は佐々木誠さんです)。トミーは上手よりのベッドで眠る。そこへウォーカー大尉が帰宅。妻と愛人の関係を知り、激高。愛人ともみあいになり、はずみで愛人は死亡。トミーは鏡越しにその出来事を目撃してしまう。警官たちが部屋に入ってきて、ウォーカー夫人をトミーの元から連れて行ってしまう(青山さんは警官のひとりです)。

⑤ Amazing Journey ひとり残されたトミーの前に、もうひとりのトミーが現れ、歌う。

⑥ Amazing Journey インストゥルメンタル ウォーカー夫妻の裁判(青山さんは法廷の警察官)。

⑦ Sparks 三重苦となったトミーが様々な治療を受ける。(新興宗教。医師の診察。怪しい拳法を使う謎の集団。検査のために箱のようなものに閉じ込めれる。)

⑧ Amazing Journey リプライズ

⑨ Christmas トミーの家で賑やかなクリスマスパーティー。しかしトミーには何の日なのかがわからない(青山さんは、グリーン系の衣裳に、帽子を被って下手よりから登場踊ります。途中からはローラーブレードで盛り上げます)。

⑩ 大丈夫かしら 二人で外出するウォーカー夫妻。留守中トミーをアーニーおじさんに預けようとするが、本当に大丈夫か心配する夫妻。

⑪ いじくりまわそ 夫妻の留守中にアーニーおじさんがトミーを虐待。

⑫ See Me,Feel Me 虐待の後、三重苦を誰にも理解されずに歌い続けるトミー。

⑬ いとこのケビン トミーとふたりきりになったいとこのケビンが、トミーを再び虐待。

⑭ Sensation ピンボール台が登場。青山さんは一番下手よりの台の近くで踊ります。リーゼントにサングラスはこのシーンです。ペパーミントグリーン色のパンツをはいておられます。ダンス注目です!

⑮ Sparks リプライズ

⑯ 押し付けがましい男 Acid Queenを客にすすめるthe hawker役の青山航士さんのソロ。山崎ちかさんが演ずるジプシーNO.2と途中からデュエット。トミーはこのジプシーとともに消えてゆく。

⑰ The Acid Queen ソムン・タクさん演ずるAcid Queenが歌います。ジプシーたちとの迫力あるステージングが見もの。

⑱ ピンボールの魔術師 Act 1での最後のシーン。客席を巻き込んで最高に盛り上がります。青山さんもご登場です。オレンジ色の上着に、ジーンズの片脚裾を膝までまくりあげているのが青山さんです。

この続きは、また明日以降に投稿させていただきます。もう少々お待ちください。

◆『TOMMY』2回目観劇レポ!!

2007-03-18 01:32:11 | TOMMY
カンパニーもますます進化し、こちらもいのうえ版『TOMMY』に慣れてきたせいもあるのか、ストーリーの流れに身をまかせながら、あの世界に浸ることがとても心地よくなってきました。初日のときには、確かに「聞き取りづらい歌詞」のことは、私自身も気になりましたが、こちらは音響面で何か工夫がされたからなのでしょうか?今日の観劇では、「歌詞」が耳に入ってきやすい状態であったと思います。いのうえさんが特番などでおっしゃっていたとおり、確かにこの作品は、「ビデオクリップをつないだような作品」であり、「台詞」というものもほとんどありません。ストーリーあるいは、登場人物の心情、さらにはこの作品ならではの世界観を伝えるのに、「歌詞」は重要な要素だと思います。できることなら、日本語訳された歌詞を、実際に読んでじっくり楽しみたいところですが、やはりそれは無理なのでしょうか・・・。初日と今日の2回しか観劇していませんが、やはりこの作品の歌詞には、キーフレーズのようなものがたくさんあり、心にしっかりと焼きつけておきたいものがたくさんあるなあ、と感じました。あと数回観劇しますが、歌詞の世界をじっくりとキャストの皆さんの素晴らしい歌唱とともに、堪能してきたいなと思いました。

それで、今日の青山さん!!初日のときに比べて、さらに弾けておられました!!”Eyesight to the Blind”は、スゴイ迫力です。毎回、青山さんって、こんな歌い方をされる方だったのねぇ~、とただひたすら感動・・・。それから短いですが、青山さんの「ソロ」を聞けるのは、このシーンだけではありません。冒頭部分、将校役でも(”Captain Walker”の曲です)歌っておられますが、またこの部分が素敵です~♪そして、「ソロ」ではありませんが、やはり何度聞いても(観ても)感涙ものなのが、最後のフィナーレ、”Listening to You”.。本当にこの『TOMMY』という作品は、青山さんの「歌」を思う存分堪能できる作品だと思います。そして、青山さんの「ダンス」だけではなく「歌」を堪能できることが、ファンとして本当にうれしいことです。

そしてダンス!!ああやって、眼の前の舞台で、エネルギーを発散させながら、躍動感たっぷりに踊っておられる青山さんを観ていると、本当にシアワセな気持ちになりますね。耳には大音量のROCKが入ってきているのですが、やっぱり、青山さんのダンスって、本当に素晴らしいなあ~、と心の底からしみじみ感じてしまうわけなんです。1幕と2幕それぞれの、「Sensation」と「ピンボールの魔術師」が特にスゴイことになっています!!ネタバレできないのが本当にツライのですが、「ピンボールの魔術師」では、本当に青山さんの動きを見ているだけで、ピンボール台で弾き飛ばされる銀色のピンボールのイメージが・・・。とにかく青山さんは今回の作品でもセンターで踊っておられることが多く、迫力あるアンサンブルの群舞に火花を散らすような熱いダンスで客席を魅了してくれます。

他にもたくさん書きたいことがありますが、また明日観劇予定なので、そろそろ寝ます~、スミマセン。

◆『TOMMY』初日観劇レポ!!

2007-03-13 02:29:28 | TOMMY
いよいよ開幕した劇団新感線のロックオペラThe WHO’s『TOMMY』!!感動しました~!!これは、青山航士さんの「ダンス」と同じぐらい、青山さんの「歌」もこころゆくまで堪能できる作品です!!カッコよかったですよ~~~、青山さんが歌われる”Eyesight to the Blind”(邦題「押し付けがましい男」)!!私個人といたしましては、青山さんの歌声をたっぷり堪能できたこと、ヴィジュアル的にあのような青山さんは観たことがなかったということ(”the hawker”っていう感じです!)、そしてキワモノ的な演出などの点において、あの場面の青山さんは、特に「今までにない」青山さんだと感じました。ネタバレしたいのは山々なのですが、やはりできません・・・。どうか劇場に行かれる皆さんは御自分の眼で御確認ください。この場面では、あの印象的なイントロの後、本当に劇場いっぱいに青山さんの歌声が響き渡るんです!ライブで青山さんのソロの歌声を聞くのは、私にとってこれが二度目です。しかし、今回はバラードを歌う青山さんの声ではありません。昨年12月から発声練習が始まっていたというだけに、パワフルですよ!しかも出だしの部分はかなり高音!スゴイです、青山さん!それで、衣裳やダンスや演出・・・、ああ~~、おしゃべりしたい~~~のに、言えませんよね、やっぱり。まだ初日ですから。とにかくこのシーンは青山さんが引っ張っていくシーンですから、感動です!それで、その次のシーン、ソムン・タクさんの”The Acid Queen”がまたまたスゴイ迫力!周りを固める女性陣もすごかったですよ!衣裳もスゴイです。

それでダンス!!やはり劇団新感線の作品なので、いつも青山さんがご出演されているミュージカル作品とは多少雰囲気が異なるダンスという気がしましたが、バンドによるライブなサウンドのROCKで踊る青山さん、ものすごくいきいきとしていてカッコよかったです!いつものミュージカルだと振付がかなりカチッとしている気がするのですが、やはりロックで踊るので、パワフルななかに心地のよいルーズさもあり、それがなんとも魅力的!ブログで公開してくださったリーゼントのシーンなんて、もう青山さん全身であのリーゼントな感じを表現されている感じで、ものすごく雰囲気が出ているんです!1幕、2幕ともに「ピンボールの魔術師」のシーンがあるんですが、はっきり言って、ロックコンサートなノリですから、スタンディングして踊りたくなってしまいます。やはり全体的に動きの流れの中にダンスが散りばめられているという感じでしょうか。(←なんだかよくわからない表現でスミマセン。)ダンスシーンは勿論、エネルギー溢れる感じで踊っておられるのですが、ダンスに限らず、アンサンブルの方々がよく動いておられるというのが印象です。ちなみに冒頭のシーンでは、青山さんが「将校」役でご登場。これがまた姿勢がよくてカッコイイ~~~です。少しですが、冒頭から歌も歌われます。佐々木誠さんとお二人で登場されることが多いです。佐々木誠さんの素敵な歌声もたっぷりと堪能できます!!そしてピンボール台が出てくるシーンでは、舞台下手よりの台で踊られることが多いです。あとは、この『TOMMY』という作品、あっ、あそこに青山さんが!とステージを見渡して見つけるのが結構楽しいことだったりすると思いますので、ネタバレは控えておきます。

それで、舞台セット!!傾斜したフロアの背景にイメージメッシュがあり、ここに映し出される映像がスゴイ!ほとんどこの映像が背景とセットの役割を担っているところがあります。『朧の森に棲む鬼』でも、映像が舞台空間で効果的に使われていましたが、この『TOMMY』はそれ以上、どころか、とにかくかなりつくり込まれた映像が、大迫力で展開してゆきます。台詞がとても少ない作品なので、登場人物の心象風景みたいなものも、この映像で提示されることが多いです。それからなんと言っても、ライブなサウンドが最高です!!イメージメッシュのバックにバンドが控えていますが、オープニングとともに大迫力のサウンドが耳に入ると、もうそこはロックコンサートの会場!!オープニングの前にも、勿論ストーンズの”Satisfaction”に、T.Rexの”20th Century Boy”にと、ロックミュージックが会場にかかっていて、気分は盛り上がる一方なのですが、やはりバンドの方たちの生み出す音はスゴイです。

そして、パンフレット。2500円で、かなり大判。28・5×35のサイズですので、抱えて持ち帰りたくない方は、何か手提げのようなものを持参されることをおすすめいたします。内容盛りだくさんですが、青山さんのセルフポートレイト写真がとても素敵です♪ポーズがまたなんとも!!それで、そのお写真のそばに掲載されているのが、「音楽で衝撃を感じたこと」というテーマのもとに書かれた文章!これは私が青山さんのファンを5年半していて、一番お聞きしてみたかったことでした。多分、青山さんのファンの方なら、皆さん、ふ~んと唸って微笑んでしまうエピソードだと思いますよ。これから御観劇予定の方、どうぞパンフレットをお楽しみに♪

まだまだたくさん書きたいことはありますが、中川晃教さんのトミーの歌声は圧巻、そして感動!!特に"I'm Free"は素晴らしかったです。そして「アーニーおじさん」役の右近健一さんがとても素敵でした。劇団新感線ならではのノリというのでしょうか?映画版のキース・ムーンを圧倒するかのようなキャラクターで、日本版ならではの「アーニーおじさん」、かなりインパクトが強かったです。それからROLLYさんの「いとこのケヴィン」も、あのスラリとした長い脚に象徴されるようなスタイルのよさと、迫力ある強い歌声とのギャップが、なんだかイケナイ感じを絶妙に醸し出しているようで、素敵でした。衣裳はやはりコスプレ的なものがかなり多かったのですが、個人的にオススメなのが、「ピンボールの魔術師」のシーンで、ピンボールクィーンの山崎ちかさんが着ていらしたもの。細かいことを言い出すとキリがないので、このぐらいにしておきますが、これから公演回数を重ねてゆくにつれて、カンパニーがどのように変化してゆくのか、とても楽しみです。
(←『TOMMY』では飛行機が登場するので)

◆『朧の森に棲む鬼』観劇記

2007-03-07 23:26:28 | TOMMY
1月中旬のことですが、劇団新感線の舞台『朧の森に棲む鬼』を観に行ってきました。青山航士さんが出演されるロックオペラ『TOMMY』は、いのうえひでのりさんによる演出ですが、いのうえさんが創られる舞台というものを、『TOMMY』をこの眼で観る前に、是非体感してみたかったのです。劇団新感線の舞台と言えば、「奇抜なアイデア」、「ハードロック魂」、「活劇」という言葉で説明されていますが、この『朧~』を見て、その一端がなんとなくつかめた気がしました。この『朧~』は、「いのうえ歌舞伎」とよばれるシリーズの第5弾で、市川染五郎さんが主演の作品。これまでの「いのうえ歌舞伎」に比べて、ドラマ性を重視し、立ち回りなどの要素をいつもより抑えめにしたということです。それでも眼の前で繰り広げられるエネルギー溢れるステージングには、圧倒されました。


◇劇場の雰囲気

会場は新橋演舞場だったのですが、昨年青山さんが出演された『テネシー・ワルツ 江利チエミ物語』が上演された明治座の雰囲気に似ていました。客席に奥行きはなく、花道が下手よりにあり、サイドには提灯がかかっている、というあの雰囲気です。それで開演前や休憩中には、客席でお弁当を食べている方々もかなり多く見られました。そんな芝居小屋を思わせるリラックスした客席に、開演前からなんとROCK☆が流れているのです。ロックバンドのライブやコンサート会場に行くと、開演前にロックミュージックがかかっていますが、まさにあの雰囲気です。新橋演舞場の雰囲気とこの開演前のロックミュージックの組み合わせが、なんとも絶妙なミスマッチ!でも不思議と気分が盛り上がります。さらには劇中、登場人物のひとりが、客席のあいだをロックを歌いながら登場するというシーンもあり、かなり盛り上がっていましたが、あのような演出を見てしまうと、『TOMMY』の「ピンボールの魔術師」のシーンなど、もしかしてかなり客席を盛り上げてくれるのではないかと期待が高まってしまいました。

◇Image Mesh(イメージ・メッシュ)?

それで開演時間。すると舞台前方には薄い半透明の幕のようなものが・・・。あれはもしかして『TOMMY』公式ブログでも紹介されていたImage Meshというものなのでしょうか(もしかして違うかも)?映像が映し出されていない間は、奥の舞台スペースが透けて見えているのですが、ひとたびこの幕に映像が映し出されると、それが映画館のスクリーンのような状態になるのです。舞台一面が巨大なスクリーンになるわけですから、かなり迫力がありました。しかしその映像は、映画館のスクリーンのものほど、硬質で鮮明なものではないのですが、何故か妙に臨場感があり、オープニングとしての心地よい緊張感と高揚感を漂わせます。映像も非常に凝った造りのもので、物語の設定を説明するために字幕のようなものも入ります(「字幕」と言っても筆書きのような字体でした)。「舞台」というと、映像を駆使する演出に今まであまり遭遇したことはありませんでしたが、「映像」と「舞台」の組み合わせが非常に新鮮に思えました。舞台の空間を映画館で甦らせる「劇シネ」という試みもあるぐらいですし、劇団新感線は、舞台作品の映像化にも積極的に取り組んでいるようですので、『TOMMY』のステージでも映像がどんなふうに効果的に使われるのか、非常に楽しみです。

◇舞台装置と舞台美術

様々な趣向が凝らされた舞台装置や舞台美術には、かなり圧倒されました。市川染五郎さん演ずる主人公ライは、作品冒頭、「朧の森」に棲む魔物から一本の剣を、その命と引き換えに手渡されるわけなのですが、その魔物たちが現れるのが、なんと夥しい数のしゃれこうべが積み重なった滝!終盤、ライが絶命し、髑髏と変わり果ててゆくのも、この滝なのですが(←壮絶な最期で、スゴイです!)、とにかくこの滝にはものすごい量の水が流れているわけなのです。また、舞台前方で雨が降るような演出もあり、終盤では傾斜のついたフロア一面に大量の水が流れるという演出もありました(←傾斜したフロアは『TOMMY』公式ブログでも紹介されていましたので、水は流れないでしょうがどんなふうに使われるのか興味があります)。歌舞伎で「水」を使った演出というと、コクーン歌舞伎の「夏祭浪花鑑」などが思い出されますが、『朧~』での派手な水の使い方にはかなり圧倒されました。

それから舞台美術として面白いと思ったのが、都の暗黒街のシーン。確かこのシーンでは、この暗黒街の遊女たちが、花道を踊りながら登場してくるのですが、この酒池肉林な感じのシーンを盛り立てているのが、中央にで~んと飾ってある、ヒエロニムス・ボッスの「快楽の園」の図。衣裳は基本的にアジアンな感じなのですが、何故か中央にルネサンス期の画家の絵が飾ってあるわけなんです。観劇後にたまたま新聞で読んだ『朧~』の劇評に、「ごった煮」という言葉を見つけましたが、確かにその「ごった煮」感が、あちらこちらで心地よく感じられた気がします。『TOMMY』の舞台美術のイメージには、「おもちゃばこをひっくり返した感じ」というのがあるそうですが、どんなイメージになるのでしょう?「おもちゃばこをひっくり返した」ようなイメージのなかで踊られる青山さんがかなり楽しみであったりもします。

◇ダンスシーン・アンサンブルの動き

正直なところ、観劇前にさほど「ダンスシーン」は期待していませんでした。確かに作品全体に占めるダンスシーンの割合としたら多くはなかったものの、ダンスが取り入れられたシーンでは、かなり「動き」のある振りで、迫力のあるシーンが展開されていた気がします。さきほど触れた都の暗黒街のシーンでは、女性ダンサーたちの群舞が印象に残りました。「歌舞伎」ということなので、日舞的な振りもあったりするのですが、振りとしてはかなり現代的なもの。『朧~』も川崎悦子さんの振付ということでしたが、『TOMMY』のダンスにも期待が高まりますね!

それでダンス以上に印象に残ったのが、アンサンブルの動きでした。染五郎さん演じるライはオボロの魔物から手渡された剣を操っていくのですが、染五郎さんをアンサンブルが囲むようにして繰り広げられる動きのある殺陣のシーンは、圧巻でした。殺陣のシーンに限らず、アンサンブルの身体の動きに、エネルギーのうねりのようなものが感じられた『朧~』を観ていたら、『TOMMY』がひたすら楽しみになってしまいました。

『TOMMY』開幕がいよいよ迫ってまいりました。明日から日生劇場入りということですが、青山さんたちが、『TOMMY』の場を、劇場でどのように創り出してくれるのかが、本当に楽しみです!!


◆18日放送分「Eネ!」の『TOMMY』特集

2007-02-19 12:46:36 | TOMMY
18日午前2:40から10分間ほど放送されたテレビ東京「Eネ!」の『TOMMY』特集。16日夕方に放送されたものに、さらに未放送分が付け加えられた今回の放送分、盛りだくさんどころか、「てんこ盛り」の内容でした!しかも、青山航士さんをはじめとして、キャスト、スタッフの皆さんのこの作品にかける意気込みが伝わってくるお話までうかがうことができ、ますます劇場でこの作品に出会う日が楽しみになってきます。

今回の放送では、出演者・スタッフの皆さんの、この作品にかける熱意が伝わってくるような「ナマの声」を聞くことができたのが、ファンとしては、とてもうれしかったです。トミー役の中川晃教さんの「トミー最高!」のお話に続いて、青山さんたちアンサンブルの皆さんもご登場!「イェ~イ!」と一斉に拳を振り上げてROCK☆な雰囲気で盛り上がる休憩中のアンサンブルの皆さん。その中央に座る青山さんがコカコーラの缶を片手に、アンサンブルの皆さんを代表して、視聴者の皆さんに向かって、お話されます。(以下番組内の青山さんのお話です。)

「これはミュージカルじゃないんですよ!ロックコンサートなんですよ。皆さんわかります?だからミュージカルみたいに清楚なカッコとかそういうの全然いらない。ロックコンサートみたいに動けるカッコで。バリバリのROCK☆魂で来て下さい!(マイクを持っているインタビュアー役のアンサンブルの方にマイクを鼻に突きつけられて、その方に向かって)ホントにオイ!(この言葉でインタビューシーンが終わっているところが笑えました)」

私、青山航士さんのファンになって、かれこれ5年半になります。これまでに青山さんの炸裂する「マシンガンのようなダンス」はテレビや劇場で数多く拝見してきましたが、あのような青山さんの「マシンガントーク」を見るのは今回が初めてだったような気がします。そんな青山さんが「皆さんわかります?」なんて言ってくれたら、テレビの前の青山ファンは、テレビに向かって「ハイ、わかりました。ROCK☆魂全開ですね!」と思わず答えてしまいますよね。とてもテンションが高い感じでお話されている青山さんのお姿が印象的でした。

さて他の方々のインタビュー内容の御紹介です。ROLLYさんは、「楽曲が素晴らしい」、「いのうえさんの演出はあきさせない」と話されていました。また”Pinball Wizard”を歌うときの「ピンボール(を打つとき)の身のこなし」にも注目してもらいたい、という内容のお話をされていました。ROLLYさんは、「いとこのケヴィン」なのでしょうか?それとも「ピンボールチャンプ」なのでしょうか?興味津々ですね♪

また小道具御担当のスタッフの方によれば、「いろんなものがたくさん出てきて、おもちゃばこをひっくり返したような感じ」になるということです。振付の川崎悦子さんは、「ブロードウェイ版といかに違うのかがみどころ」と話されていました。さらに歌唱指導のMAX藤原先生は、「今までにないロック・ミュージカルをやっていく。今稽古中です。」と話されていました。

前回の「Eネ!」でも紹介された、いのうえひでのりさんの「会場全体をピンボールマシーンにする」シーンがあるというお言葉。青山さんが話されていた「ロックコンサートなんですよ」というお言葉と合わせると、非常に期待が高まりますね♪出演者の方々の衣裳も楽しみですが、青山さんがおっしゃるとおり、観る側もギンギンのROCK☆な感じで劇場に向かったほうがいいかもしれませんね♪番組最後にトミー役の中川晃教さんが歌っていた”Tommy, can you hear me?”の歌声が美しくてものすごく印象に残りました。中川さんの歌声を早くライブで聞きたいですね。

◆昨日放送分テレビ東京「Eネ!」の『TOMMY』特集

2007-02-17 00:33:22 | TOMMY
青山航士さんが出演されるロック・オペラ『TOMMY』を紹介する番組、「Eネ!」が2月16日15:55から5分間放映されました。短い時間でしたが、演出のいのうえひでのりさん、訳詞を担当されている湯川れいこさんの談話、そして主要キャストの皆さんのプログラム用写真の撮影風景の紹介など、盛りだくさんの内容でした。

そして、期待が高まる「Sensation/センセイション」の場面のお稽古風景もわずかながら紹介され、ピンボール台と思われる木製セットのそばで動いておられる青山さんのお姿も映っていました。毎回のことですが、ファンはやはりお稽古場とはいえ、あのように動いておられる青山さんを拝見してしまうと、期待が高まってしまいますね。曲の中盤、中央でROLLYさんがギターを弾く周辺を、アンサンブルの方たちがかなり激しく動いている場面も紹介されていました。劇場で『朧の森に棲む鬼』、DVDで『SHIROH』を観たときにも何となく感じたことですが、いわゆる「ダンス」ということでなくとも、アンサンブルが身体によってうみだす「エネルギーのうねり」のようなものが非常に力強いというのが、劇団新感線の舞台づくりの特徴ということでしょうか。そのような舞台づくりの現場に青山さんがどのように入り込み、全体的にどんなステージングとなるのか、想像しただけでもワクワクしてきます。

訳詞を担当されている湯川れいこさんのお話によれば、「ハチャメチャな、破天荒な、サイケデリックな、混乱したような世界を、いのうえさんだから初めてつくれるんじゃないかと思う」とのこと。そして演出のいのうえひでのりさんによれば、「プロモーションビデオみたいなお芝居」にしたいということで、「コンサートっぽくなるシーンもある」とのことでした。また「大掛かりなしかけ」のようなものがあるのか、との問いに対して、「会場全体をピンボールマシーンにするシーン」があるということで、「お客さん全員が参加して総立ち」のような状態で盛り上がるシーンもあるということです。『朧~』は「いのうえ歌舞伎」ということでしたが、やはり幕が上がる前から下りる後まで、会場にはどこか「ロックのライブ会場」のような雰囲気が漂っていまして、普通のミュージカルとはかなり異なる世界が展開されていました。花道の活用や客席のあいだをロックを歌いながらキャストが登場するという演出もあったりで、客席とステージの距離感も、普通のミュージカルとはかなり違う感じでしたが、「ロック・オペラ」である『TOMMY』の会場がどんな雰囲気・ノリになるのか、非常に楽しみなところです。客層の幅もかなり広そうですので、そのあたりも会場の「ノリ」に影響を与えそうです。

そして今回の番組で目を引いたのが、主要キャストの皆さんのプログラム写真の撮影シーン。劇団新感線のプログラムは非常に趣向が凝らされていて、盛りだくさんの内容で定評があるようですが、『TOMMY』のプログラムも非常に楽しみです。『朧~』のプログラムも、デザイン及び掲載写真などのビジュアル面が非常に凝っていましたし、「読み物」としての内容も非常に充実していましたから、期待が高まります。それで、キャストの皆さんのヘアメイクを含めた衣裳!今日番組内で紹介されたものは、「プログラム撮影用」ということなので、実際の舞台でのヘアメイクや衣裳がどのようなものになるのかは、ちょっとわかりませんが、やはり基本的に「70年代」のサイケなビジュアルイメージなのでしょうか。しかし、やはり単なる「70年代の再現」ではない雰囲気です。原色を多用したビジュアルなのですが、その色調とテイストは、合成着色料と人工甘味料で風味づけされたような毒々しさ・嘘っぽさが漂います。けれども、そのことが逆に生々しさを感じさせたりするわけです。コスプレ的な過剰さも感じられましたが、プログラムの雰囲気はどのようなものになるのでしょうか。また実際のステージのビジュアルイメージに対しても期待が高まりましたし、青山さんがどんなビジュアルイメージを纏い、どんな変身をしてステージに現れてくれるのか、ファンとしてはそのことも非常に楽しみになりました。

『TOMMY』公式ブログによれば、今日2月17日26:40からもテレビ東京で、『TOMMY』の特集番組が放送されるようなので、こちらも楽しみですね♪

◆ロック・オペラ☆『TOMMY』にご出演の方々

2007-01-04 22:22:54 | TOMMY
3月・4月の『TOMMY』に関する情報を求めて、うろうろしていたら、新感線☆ファンの方々のいくつかのブログで、出演者の方々のお名前が掲載されているのを見つけました。

中川晃教 高岡早紀 パク・トンハ 右近健一 村木よし子 斉藤レイ ソ・ムンタク 

青山航士 石橋裕輔 蝦名孝一 奥山寛 佐々木誠 千葉恵佑 HISATO 森内遼 安田栄徳 飯野めぐみ 一実 高塚恵理子 仲里安也美 中村沙耶 樋ノ内乙澄 望月秀美 山崎ちか 若山佐登子 塩野魁土 宮治舞 ROLLY

情報通の方が多い青山ファンの皆さんですから、もうこの情報キャッチされているかもしれませんが、こちらにも掲載しておきますね。小林十市さんのお名前がなくなって残念に思っていましたが、昨年の『グランドホテル』でエリック役をされたパク・トンハさんのお名前があるではないですか!私は、エリックが最後の場面で歌い上げていたあの歌声が忘れられません。ご覧になった方覚えていらっしゃいますか?「人生は大きくもなる~♪人生は小さくもなる~♪」でしたっけ?まるで男爵の命を受け継ぐかのように生まれてくるのがエリックの赤ちゃんだったんですよね?・・・なんか、『グランドホテル』の世界に浸っちゃいました。まだ、「詳細レポ」完結していないもので・・・、スミマセンデス。

それで、アンサンブルの方々の中には、私が舞台でお見かけしたことのある方々のお名前がありました。佐々木誠さんは勿論、青山さんと『ウエストサイドストーリー』以来、『ボーイ・フロム・オズ』、『テネシーワルツ』、『グランドホテル』、『ビューティフルゲーム』とずっと御一緒ですから、皆さんおわかりですよね。それから一実さんは、『テネシーワルツ』で御一緒でしたものね。それからもう一方、高塚恵理子さん。この方は、私が昨年観たダンスミュージカル『クラリモンド』にご出演でした。「おどろんぱ!」を以前からご覧になっている方には、初期「おどろんぱ!」が放映されていた頃に同じくETVで放送されていた「歌えリコーダー」のおねえさんとお伝えしたほうがわかりやすいでしょうか?とても、歌声のきれいなおねえさんだったことを覚えているのですが、昨年観た『クラリモンド』で、高塚さんを舞台で初めて拝見してとても驚きました。森山開次さん、館形比呂一さん、熊谷和徳さんとなかなか豪華で濃い(?)ダンサー陣に、しかも振付が大島早紀子さんということで、観に行ってみた公演だったのですが、歌も見事に歌われて、しかもあのかなり激しい振付を見事にこなされているので、スゴイ!と思ったわけです。きっとアンサンブルの皆さん、各方面でご活躍の実力派の方が揃っているのではないでしょうか。とても楽しみですね~♪

それでもって、我らが「青山航士さん」ですよっ!ホント、どうなっちゃうんでしょうかね!はあ~っ、私結局回数増やしちゃいましたよ。ダメだな、ホント、青山さんが新境地開拓だわ~、と思うと自制心きかなくなっちゃって・・・。今日やっと近所の郵便局が開いたので、申し込んできちゃいました~。いのうえひでのりさんのインタビューなんて読んじゃうと余計ですね。皆さんもうご覧になったかもしれませんが、ちけっとぴあの『TOMMY』ページに、いのうえひでのりさんと中川晃教さんのインタビューが掲載されていますよね。そのなかのいのうえさんの言葉に次のようなものがありました!

「だから今回も、妙にわかりやすく整えて作ってしまうと、きっと物足りなくなっちゃうんだよね。僕らの舞台版では、あの混沌としたぐちゃぐちゃ感をそのままステージ乗せられたらいいなって思っています。物語を頭で理解してもらうんではなく、イメージの奔流をダーッと浴びてもらう感じ。ビデオクリップを何曲もつなげて見せるようなね。」

う~~~ん、こういうの・・・、私がここ数年来、青山さんのファンをやってきて、声を大にして主張したことはなかったんですが、実はずっと見てみたかった世界であるような気がします。「混沌としたぐちゃぐちゃ感」、「頭で理解するのではない世界」、「イメージの奔流をダーッと浴びる感じ」、「ビデオクリップを何曲もつなげて・・・」。かなり期待が高まりますねぇ~!そういう世界に青山さんが入り込んだら、というか迷い込んだら、と言ったほうがいいのかも、どういう感じになるんでしょう???それと同時に観客としても、そういう「カオス」のなかで何がもたらされるのかがすごく楽しみなわけです!劇場でどんな感じになっちゃうのかしら???公演地がちょっと遠い、劇場はちょっと行きにくいなあ~、そんなふうに思っている方、迷っておられる方、是非「ナマ青山航士さん」をこの機会に堪能されることをおすすめします!きっと後悔はしませんよっ!あ~っ、早く観たいなあ~~~!!!