今年は3年ぶりに祇園祭が本来の形で開催される。
京都はそれで絶賛盛り上がり中。
7月13日に、山鉾を見に行った。
最初に見たのは「保昌山」。
ひとくちに「山鉾」と呼んでいるが
「山」と「鉾」の別があるということを
大阪人の私は初めて知った。
こちらは京都経済センター前の「鶏鉾」。
京都商工会議所をはじめ
多数の経済団体が入居する京都経済センター。
その真ん前に鉾があることに、
商工業者である町衆が受け継いできた
祇園祭の歴史の重みを感じて
何だか感慨深いものがあった。
こちらは「綾傘鉾」。
アタシと同じ名前。しかしなぜ「綾」というかは不明。
提灯にも「綾」の文字が。
「月鉾」。京都銀行がメインスポンサーか。
こちらはどの鉾か忘れたが、
縄だけで木材を固定する
「縄がらみ」という技法らしい。
これ自体が工芸品のように洗練されている。
そして、力強い。
最後に見たのが有名な「長刀鉾」。
鉾の先に長刀がついている。
いくつかの鉾では浴衣を着た囃子方が
祇園囃子を奏でていた。
生で聞く祇園囃子は力強く、胸に響いた。
20年以上前、
徳島へ阿波踊りを見に行ったことがある。
演舞場へ向かう道の途中、
角から曲がってきた「連」に出くわした。
三列か五列(うろ覚え)に並んで、
三味線を弾きながら
編み笠の下の目はまっすぐ前を見据えて
こちらへ向って歩いてきた。
足袋に草履のその足並みに、
力がみなぎっていた。
見ているこちらが気圧される迫力だった。
その迫力はおそらく、
郷土の伝統を受け継ぐ誇りから来ていると思う。
「縄がらみ」の力強さにも
生で聞く祇園囃子の力強さにも
同じものを感じた。
「今、ここ」だけではない、
過去を受け継ぎ、未来へ渡す、
その誇り高さと、
責任感。
京都はやはり、素敵な町である。