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美の渉猟

感性を刺激するもの・ことを、気ままに綴っていきます。
お能・絵画・庭・建築・仏像・ファッション などなど。

ヒグチユウコとエルンスト

2023-01-31 20:01:55 | 偏愛

2月3日から東京で始まるヒグチユウコ展のチラシには

こんな絵が描かれている。

 

かわいらしさと不気味さの、

最高難度の混淆とでも言えようか。

 

この絵を見ていて

あるシュールレアリスムの画家の絵を思い出した。

それはこの絵。

マックス・エルンスト(独、1891- 1976)の

「花嫁の衣装」(1940)。

小さい頃、美術図鑑か何かで見て

忘れられなくなった絵である。

 

鳥の羽でおおわれたガウンの裾は

肉片だろうか。

 

そういえばレディー・ガガが

生肉ドレスを着ていたことがあった。

このあたりに発想のルーツがあるのかも。

(よく知りませんが。)

 

こうして並べてみると

エルンストの絵には

ヨーロッパの歴史の重さを感じる。

 

さまざまな美を生み出してきた華やかさと

戦争や征服を繰り返してきた残酷さが織りなす

美しくて暗くて重い、年月の堆積。

(エルンストは第一次世界大戦に従軍した経験を持つ。)

 

第一次世界大戦後の1920年代に出現した

シュールレアリスム(超現実主義)は

そうしたヨーロッパの歴史の重さの中から

生み出されたものかもしれない。


美と力の合体 西本願寺唐門ふたたび

2023-01-30 20:00:05 | 偏愛

西本願寺の唐門が大好きだ。

まだ掲載していなかった写真を掲載しておこう。

スマホで撮影したので画質は良くないが。

 

靴に関する物語があるらしいが、忘れた。

 

唐獅子に牡丹。

牡丹の彫り具合が凄まじくて、シビレる。

 

そして何といっても孔雀。

うーん、この足の踏ん張り具合が、たまらん。

 

「美」と「力」が合わさった強烈な造形。

 

何百年という時空を超えて

こうして見ることができるなんて

本当に嬉しい。

 

※画質の良い写真はこちらをどうぞ。

 豪華絢爛の権化・西本願寺唐門 - 美の渉猟 (goo.ne.jp)


ヒグチユウコLOVE

2023-01-26 19:30:00 | 偏愛

ヒグチユウコさんが好きだ。

ヒグチユウコさんとは、

ご自身のウェブサイトによると

画家・絵本作家。

 

最初にその絵を見つけたのは画材店で売っていたホルベインのメモ帳だっただろうか。

(これは最新バージョンのメモ帳。すぐ売り切れた。)

猫の下にいる、目のついた花は「眼花ちゃん」。

裏も手抜かりなし。

 

私の手元にあるヒグチユウコ・コレクション。

ひとつめちゃん。

 

コップもある。神戸の展覧会で購入。激しく愛用。

 

お道具箱のフタ。

お道具箱の側面。

側面も手抜かりなし。

 

どこに魅かれるのだろうか?

かわいさと不気味さの共存。

それがこの上なく丁寧に描かれているところ。

 

2019年から「ボリス雑貨店」というギャラリー&ショップがオープン。

東京だが、オンラインでも購入可能。

オンラインで買うと、こんな箱で送られてくる。

注意書きの一つ一つがおもしろーい。

すみずみまで手抜かりなし。

 

そして開けると、

 

購入者への愛があふれる。

 

絵柄がかわいくて不気味でステキなだけでなく、

心づかいも、ステキだ。