夏への扉、再びーー日々の泡

甲南大学文学部教授、日本中世文学専攻、田中貴子です。ブログ再開しました。

きなこ日本文学全集 (第24回配本)

2009年11月02日 | Weblog
 田中きなこ 校注「謡曲「海士」(「海人」とも)」

(四国は志度の浦にやってきた藤原房前は、土着の海士と懇ろになり、竜王の持つ

宝珠を採ってきてくれるよう頼みます。海士は命がけで宝珠を奪い、傷つきながら

帰還します。その見所は「玉取りの段」であります)

{配役}
シテ きなこ(海士) 直面・クリーム色毛皮装束
ワキ ママ       直面・普段着装束
作り物  宝珠    桃色キラウニ


かのマッサージチェアに跳び乗れば 空は一つにソファの波 かくて部屋に至りて

頭上を見ればその高さ ママの背丈は1.5丈をはるかに超ゆ かの玉を持つママが

頭上で玉を動かせば きなこはばっと飛びつきて 玉はママの手を離れつつ きな

この尻尾に落ち入りにけり 自らの「玉」はすでになききなこ 桃色宝珠を手で押

しつけ 玉は知らずきなこは ソファ上に浮かみ出でたり


(海士の玉取りを、おもちゃのピンクの「キラウニ」で再現してくれるきなこでし

た。なお、本文は新潮古典集成本によりました。きなこは今日、風邪気味でお医者

さんに行ったのですが、「やや肥満」の宣告を受けてしまいました。4.1KGは、確か

にちょっとね・・・そこで、ダイエットのため能を始めたのでした) 

 

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