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夏への扉、再びーー日々の泡

甲南大学文学部教授、日本中世文学専攻、田中貴子です。ブログ再開しました。

は・は・春近し

2011年03月06日 | Weblog
 「神仏霊場会」シンポジウムには多数お運びくださいまして、まことにありがとう

ございました。

 帰宅するときなこがおこたで手をついっと伸ばしていました。

 そして、やおら起き上がると、私にむかっておでこをすりすり。

 私「きなこ~。お仕事すんだよ~」

 きなこ「ママ、またイケズいうてきたんとちゃうか?」

 私「今日はおとなしくしてたで。なんせ神仏やからな」

 き「どういうつながりや。なんにもオチないやんか」

 これで、今月はあと原稿の「注」をつけて直すだけ。次の締め切りは4月なので、

今度は鎌倉物語にどっぷりつかります。ともあれ、もうすぐ春、なのだ。甘納豆が

うふふふふ、の三月なのだ(坪内稔典氏の俳句より)。

神仏霊場会シンポジウムのお知らせ

2011年03月06日 | Weblog
 (ポスターの写真がひっくりかえっていますが、すみません。近づいてきました

ので、当日までこのページをトップに置くことにします)

 お知らせです。来る3月6日(日)に、神戸の生田神社にて神仏霊場会シンポ

ジウム「日本の原風景ーー誘う神仏たち」が開催されます。

 神仏霊場会とは、近畿の主たる寺院・神社で結成された団体です。

 このシンポジウムは以下のようなプログラムになっています。


 午後1時 受付

 午後1時30分 開場

 午後1時40分 基調講演
        山折哲雄氏「厳かにおわし坐す、かみ・ほとけ」

 午後2時40分 パネルディスカッション
        西山厚氏(奈良国立博物館学芸部長) 
             「奈良は今でも神仏習合」
        田中貴子(甲南大学教授)
             「夢殿を詣でた人々」
        玉岡かおる氏(作家)
             「こころでめぐる神仏霊場」
        岡本彰夫氏(春日大社権宮司)
             「習合するが習合しない神と仏」
 コーディネーター 宮城泰年氏(聖護院門跡門主)

 午後4時30分 閉会

 場所 生田神社会館(神戸市中央区三宮) 


 入定無料。先着申し込み者400名様まで。
 お申し込みはFAX(078)321ー3853 「神仏霊場シンポジウム係」まで。
 どうぞお誘い合わせのうえ、生田の森へお越しくださいませ。

「国内」学会を海外で

2011年02月22日 | Weblog
 今日は2月22日、にゃんにゃんにゃんで「猫の日」といわれています。京都

は光あふれる暖かな朝でした。きなこの目も光っています。

 さて、以下は、昨今の古典文学の国内学会が低調であることを鑑み、一つの提案

をするものです。というのも、今年海外で行われる某学会に応募者が殺到したと

聞いたからです。見識ある友人から、「国内学会は発表者不足で悩んでいるのに」

という意見を聞いて、確かに、これはいかんと思った次第。海外で発表するのは

海外の日本研究者と交流でき、資料があったら見られ、ついでに観光もできると

いうおいしいことがありますから、人気なのはよーくわかります。しかし、国内

での学会の大会は、専任教員が自発的に発表することはあまりなく、大学院生の

名前ばかり並ぶ、という状態で、やや不健全に感じられます。これを打破するには、

国内の学会が海外で、海外の研究者とまじって発表するような会を開けばよいので

す。

 この頃は科学研究費が通りにくくなってはいますが、格安航空券もたくさん出て

いますから、旅費はネックになりにくいと思います。むしろ、積極的に日本が主催

して海外の団体と提携した学会を海外で行う場を設けるときに来ているのではない

でしょうか。

 そこで、私の勝手な案をあげておきましょう。

1、日本国内の古典文学の大きな学会は、数年に一度、「海外大会」を行う。

2、まずは日本の資料もあるアジアから始め、日本学のさかんなヨーロッパ、アメ

リカまで広げる。

3、大会は、海外からも発表者をつのり、日本からと半々くらいになるよう調整す

る。事務作業は現地の大学と提携して行う。

4、発表者だけでなく、聴衆は世界のどこから来てもOK.ただし、発表者は日本の

学会に入会していることが条件。

5、発表は英語か日本語で。ただし、発表内容の詳細(できれば原稿)を予め印刷

して聴衆に配っておくことで、言語のハンディを補う。質疑のときは、発表者の

使用言語にて行う。

6、参加できなかった会員のために、会場の様子をインターネットで中継する。

7、期間は2泊3日程度で、一日は資料見学などのエクスカーションを行う。

一日は夜に親睦パーティーを行う。

 だいたい、海外の学会ではこういう感じでやっているようなので、それに従って

いますが、事務局に海外日本研究に事情通がいないとかなり大変であるかもしれま

せん。でも、これくらいやらないと、もう国内学会の行く道はないように考えてい

る私は、心配性にすぎないのでしょうか。

 ほかの分野では当たり前のように海外の学会に参加しているのに、古典文学が

「出て」ゆかない方法はありません。

 どうでしょうか? 中世文学会プラハ大会が行われる日が来る、というのは、

ちょっと素敵ではないでしょうか?


きなこ日本文学全集 (第37回配本)

2011年02月16日 | Weblog
 田中きなこ 校注 『古今和歌集』

 春一上

  雪つもりたる日のあしたよめる

雪のうちに春はきにけり 一日を冬とやいはん春とやいはん


 春一下

  春眠暁を覚えず、といふことをよめる

春きぬと 目にはさやかに見えねども 母の寝坊におどろかさるる


 きなこ「また、ママは寝床でうごうごしています。そんなにお布団が好きなので

しょうか。どうやら、お布団のなかで本を読んでいる様子。ぼくは朝早く起きて

体操をし、二首詠みました」

 私「きなこ、体やわらかいなあ~。ところで、前回でショーケンのことを書いたら、

彼、電撃結婚だってね。きなこはまだかな?」

 きなこ「冨田リカさんって、ママとあんまり変らへん歳やんか。そんな超年上は

ぼくの趣味やないもん」

 私「ーー;」

前略おふくろ様

2011年02月06日 | Weblog
前略 おふくろ様

京都は寒さが少し和らぎました。お元気ですか。

メールを立ち上げて、何をご報告しようか迷っています。

ぼくがあなたのもとを離れて、もう二年二ヶ月になりました。ぼくの生まれた相模

原は寒いのでしょうか。

ぼくは新しい人間の母との生活に慣れてしまいました。今では、言葉も京都弁に

なってしまったようです。

あなたは、ダイリュートキャリコの、少し内気な感じの女性でしたね。

ぼくの毛色は、あなたから一色をもらったものです。父からは体型を受け継いだ

ようです。人間の母がよく「雌ライオンみたい」と言っています。

おふくろ様、あなたは・・・



*昔、こんなテレビドラマがありましたね。ショーケンが演じていたかしら。
きなこは、ネット専用のPCを開くとすぐにやってきて、じっとキーボードを見つめ
て必ずアウトルックを立ち上げるのです。
「きなこ、誰にメールしたいの?」と聞いても答えません。そこで、多分お母さん
に近況報告をしようとしているのだろうと思い、代筆してみました。
きなこのお母さんはイソベルさんというお名前です。はかなげで、いしだあゆみの
ような感じの猫さんでした。
きなこは、父母のことを覚えているのでしょうか?こういうのは、人間の感傷なの
でしょうが・・・。

*今日、某誌から原稿依頼を頂き、来月早々締め切りが2本、再来月が1本となり
ました。全部違うテーマですが、勉強になります。いや、この歳でまだ「勉強させ
ていただきます」などというのはもう通用しないのかも知れません。そして、何でも
書けるほうがいいのか、それとも、ある程度テーマを絞ったほうがいいのか、迷う
年齢でもあります。『渓嵐拾葉集』の校本も進んでないし、果たして生きているうち
に完成するのか、いや、完成させずに死ねるのか。そんな覚悟を迫られているよう
な気がします。
ま、気のせいですかね。
「気のせいやでー」ときなこの声が聞こえる・・・。

きなこ日本文学全集 (第36回配本)

2011年01月30日 | Weblog
 田中きなこ 校注 『枕草子』


 春はあけぼの。だんだん白くなりゆく山際を見ながらゆっくり起き出して、ママ

を起こすと、ササミがもらえる、いとうれし。冬はなお。寒い早朝にしつこくママ

を起こすと、ママは面倒くさそうに起きて、ササミをレンジでチンしてくれる。

時間がたつと、ササミがぬるびもてゆくので、早く食べる。いとうまし。

 楽しきもの、冬の長い午後にマッサージチェアの昼寝、思わぬご馳走があるとき。

昼寝に欠かせぬものは枕にこそはべらめ。


*きなこはマッサージチェアのリモコンを枕にして寝ております。私が手で枕して

やるとそれも喜びます。もちろん、本を枕にするのがいちばん好きみたい。

見上げてごらん

2011年01月21日 | Weblog
 見上げてごらん 夜の☆を~

という歌がありましたが、きなこが見上げているのは、冬の日のお楽しみです。

太陽光線が長く部屋に差し込む冬しかできない遊びといえば、そう、鏡で反射

させた光をきらきらさせるやつです。天井に当たる丸い光がちらちら動くのを、

きなこは飽きずに見つめています。壁に反射させると、飛びついてとろうとし

ます。

 さすがに、自分の限界を知るきなこ。天井には手が出せません。

 冬の日とはいえ、最近は日が暮れるのが遅くなりました。きなこの目が、陽

に当たってまるで金柑のようです。これを見るのが、私のお楽しみ。

キャットマスク

2011年01月15日 | Weblog
 新一年生のみなさん、心ばかりの贈り物です。


                  伊達 直人

 きなこ「伊達直人って誰や?」

 私「昔、タイガーマスクというアニメがあったんだよ。それ主人公」

 き「なんでランドセル置いて行くんや?」

 私「恵まれない子どもたちに幸せをお裾分けしてるんだよ」

 き「ランドセルいらん子どもなっかりのとこやったらどうなるんやろうな」

 私「そんなひねたことが考えたらあかんやん」

 き「そういえば、もう一人の直人さんも続投やで」

 私「そうやね。代わりばえしいひん内閣やな」

 き「ぼくが入閣したら、一発で解決や」

 私「なんで?」

 き「ぼくだって、キャットマスクくらいの力はあるんやから」

 私「・・・・(無理やと思うで)」

 キャットマスクになったつもりで、眼光鋭くにらむきなこです。

 ところで、来年の大学一年生のみなさん、センター試験、がんばってください。     

こ・た・つ

2011年01月08日 | Weblog
 きなこが敬遠していて入らなかった、あるいは入ってもすぐ出てきてしまっていた

猫用こたつが、今、ブームを迎えています。見てください、このくつろぎようを。

 実は、こたつの電源は入れずに、床暖房をした上に置いておいたら、そのほんの

りした暖かさが心地よいのか、きなこがしばしば利用していることに気づきました。

やはり、エキゾはあまり暑い環境は好きではないのでしょうか? わかりませんが、

まあ、きなこが自分なりのこたつ利用をしているのは喜ばしいことです。

 エアコンが苦手な私はもっぱら床暖房とオイルヒーターを使用していますが、

これだと床暖房の聞いている部屋にばかりいてしまうことが判明。なーんだ、

こたつから出られないのと同じですね。で、仕事部屋より居間で読み書きすること

が多くなりました。ちょうどメインPCの新規切り替えを検討中なので、サブマシン

のノートPCが現在寵愛されております。

 今日も今日とて、早々に食料品を買い込んで、締め切り近い原稿をひねりまわし

たり、調べ直したりしています。こういうとき、G書房Mさんが誕生日にプレゼント

してくれた部屋用襟巻きがものすごく役だっています。もう、これがないと首が

寒くてたまらない・・・。ちなみにKIDBLUEというブランドのやわらかい製品です。

Mさん、ありがとう。寝るときも愛用していますよ。

 さて、ちょっとあたたかい飲み物でも飲みましょうか。

1月はじめのきなこ

2011年01月06日 | Weblog
 長いお休みをいただきましたが、きなことともに新年を迎えました。年末年始は

好きな本ばかり読みふけっていました。

 ところが、きなこに大変なことが・・・・きなこの好物のササミの買い置きがとう

とう2日に尽きてしまったのです。キッチンカウンターの上にのぼって切なげに鳴く

きなこを見ていると、きなこのお節がなくなったような気持ちがして、デパートへ

飛んでいったのです。しかーし、デパートではササミは未入荷(ーー; スーパー

も閉まっています。どうしようか真剣に考えたところ、猫用のおやつにササミがあ

ったと思い出して、それが置いてあるコンビニまで行ったら、ありました。最初は

とまどっているきなこでしたが、少し温めて手でちぎってやると食べてくれました。

 写真は、やや不満な顔のきなこです。

 では、本年もよろしくお願いします。