アブリル - どこにでもあり、どこにもない

岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

ニンジンボク - 樹に咲く花 48

2022-07-12 06:00:03 | みんなの花図鑑

樹名板には
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Vitex negundo var. cannabifolia
 ニンジンボク
 シソ(クマツヅラ)科
   中国原産
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とあります。




よく見るセイヨウニンジンボクとどう違うのでしょうか??




「ニンジンボクはセイヨウニンジンボクとは異なり葉縁にギザギザとした鋸歯があるのが特徴で、セイヨウニンジンボクは全円(全縁?)です。」(BIGGINER'S GARDEN「ニンジンの特徴、セイヨウニンジンボクとの違い等の紹介」)とあります。




つづけて
「またニンジンボクは小葉が3枚から5枚集まる拳状複葉を作るのに対してセイヨウニンジンボクは小葉が5枚から7枚と多い所もことなる部分です。」(同上)
とあります。
つまり、葉の形状が異なるということのようです。





また、セイヨウニンジンボクは名前の通り 原産地が 南ヨーロッパ/中央アジア となっています。




あいにく、葉の形状は詳しく観察しませんでした。
観察したのは、花、とくに雄しべの葯です。
花はシソ科の植物に多く見られる唇形花です。
唇形花とは、筒状になった花の先が上下に分かれて唇のような形に見える花のことです。




花を拡大してみると、雄しべの葯はこんな形状をしていることが分かります。馬蹄形とでもいいましょうか?
たぶんですが、セイヨウニンジンボクも同じだと思います。




安城デンパークには よく見る紫のニンジンボクといっしょに 白花のニンジンボクもあります。









ちょっと小さいですが、左上の花のように 雄しべの葯は成熟すると馬蹄形になります。




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ホルトノキ - 樹に咲く花 47

2022-07-11 06:00:11 | みんなの花図鑑

今年も安城デンパークで、楽しみにしていたホルトノキの花が咲きだしました。




といってもデンパークを訪れる人でこの木に気づく人はほとんどいないのではないでしょうか?!
(私の知る限りでは 於大公園(東浦町)にもホルトノキがありますが、園内の奥のほうで近づけません)
花はネジキの花に似ていますが・・・




花弁の先が カワラナデシコのように先が細かく裂けているのです。





ホルトノキは ホルトノキ属の常緑高木です(上の画像のように、花の時期でも古い葉は紅葉し、散ります)。
所属はホルトノキ科です。科だけ聞いてもどんな樹かさっぱりわからないですね。

「樹形・樹皮・葉いずれもこれといった特徴あるものではないため樹名板でも掛かっていない限りそれがホルトノキだとはなかなか認識できるものではないが、花弁が細かく裂ける花の姿はなかなかおもしろく人目を惹くだろう。ふつうの人は見たことのない妙な形状をしているこの花は一体全体何者か、と思わせるまさにナンジャモンジャの木といった不思議な形状の花。」(mirusiru.jp「ホルトノキ」より)




(↑ ひとつ前の画像のトリミング)
ホルトノキの「名は、ポルトガルから渡来したホルトの油(ポルトガルの油)が採れるオリーブの木と平賀源内が勘違いをして命名したとか何とか。」(同上)





ユニークなのは花弁の先だけじゃないですよ(^_-)-☆
パイプ状の雄しべがいっぱい直立しています。ちょっとイネ科の雄しべのようです。





中心に メロン色の子房を据えた雌しべ。





その周囲のオレンジ色のふぐり?状のものは蜜腺です\(^o^)/




雄しべと花弁が落ちるとこんな姿になります。





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ヤブジラミ、ニンジン - セリ科

2022-07-10 06:00:10 | みんなの花図鑑
ヤブジラミ

ヤブジラミという名前は 「やぶに生え、果実にカギ状に曲がった刺があり、シラミのように衣類にくっつくことからこの名がつけられた。」(三河の植物観察「ヤブジラミ」)




こんなきれいな花なのに... しかも在来種なのに... 名前のおかげでだいぶ損をしています。




葉の部分も食べる事ができ、お浸しにすると、ホウレン草に似た風味とシャキシャキした茎を美味しく頂けるそうです。
(植物の育て方や豆知識をお伝えするサイト「【ヤブジラミのまとめ!】」)




果実は古くから蛇床子という漢方薬として皮膚の塗り薬として使われていました。(同上)





ニンジン

ニンジンもヤブジラミと同じくセリ科の植物です。




原産地はアフガニスタンです。
国内で栽培されているものはヨーロッパから入ってきた「西洋系」と、中国で改良された「東洋系」の2種類に分類され、西洋系が現在の日本の主流だそうです。




この写真ではよくわからないのですが、ニンジンの花には 雄しべ期と雌しべ期があるということです。




雄しべは5個あり、5個の花弁の間に5個の雄しべが伸びています。
葯が花粉を出し終わると、花の中心にある雌しべが成熟してピンクになり他の花からの花粉を待ちます。






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ハニーサックル、カラタネオガタマ - 安城市

2022-07-09 06:00:09 | みんなの花図鑑
安倍さんが凶弾に倒れました。心よりご冥福をお祈り申し上げます。
2.26事件(1936年) や 浅沼稲次郎暗殺事件(1960年) を思い浮かべました。
民主主義の根幹を揺るがすテロ行為は断じて許されてはならない、と言われています。
民主主義はデモクラシーの一部誤訳で、本来はデモス+クラトスすなわち民主制または民衆政治とでも訳すべき概念でした。
民衆政治とは突き詰めると、民衆が国を統治し、軍人・武士が権力を持たないという考えシステムのことです。
軍人・武士という存在または職業は、武力によって解決を目指すやり方です。
戦い・戦争によって決着をつける方法は人間が同じ人間を殺し合う(殺人する)ということです。
同じ生き物が道具を使って殺し合う行動は 他の生物では見られません。
地球上でもっとも愚かな生き物がヒトだということです。
私たちはもっと他の生き物に学ぶべきです。
人間は言葉を使ってお互いを理解し考えを表現しようとします。
表現は自由だということで「自衛隊を憲法に」という人がいます。
おかしなスローガンです。「理念と現実」は同じではないのです。
自衛隊は現実かもしれないけれど、理念である憲法の位置に現実を持ってくることはできないのです。
現実をあるべき方向に向かわせる指針となるのが理念なのですから。
また「敵地攻撃」とか「先制攻撃」などと声高に唱える人がいます。
今度は言葉でなく 過去の歴史からお聞きします。「大日本帝国は真珠湾攻撃をして原爆まで落とされて負けたのではないですか」
戦争は始まったらもう失敗なのです。

再度、
私たちはもっと他の生き物に学ぶべきです。



ハニーサックル(ツキヌキニンドウ)

安城市横山町のナンション・フェンスの ハニーサックルです。
ハニーサックルの学名は Lonicera periclymenum です。
属名が「ロニセラ」です。




花はスイカズラによく似ており、筒状花の先端が割れ、大きく反り返ります。




ハニーサックルはよくツキヌキニンドウの名でも登場します。
スイカズラの別名がニンドウ(忍冬)で、蔓(つる)が葉を突き抜けて伸びているようにみえるから「ツキヌキニンドウ」です。




ネット上にはハニーサックルとツキヌキニンドウを同じ種類として扱う記事が多いです。
でも、別種とする記事もあります。




ツキヌキニンドウの学名も Lonicera sempervirens となっているようです。





珍しく果実がなっていました。
ヒョウタンボク(キンギンボク)にそっくりの色です。ヒョウタンボクのように果実が2つくっついてはいませんが、枝から果柄無しで お餅が膨らむようにニュっと出てきています。
ヒョウタンボク(キンギンボク)
おそらくヒョウタンボクと同じで有毒なのでしょう。






カラタネオガタマ

ハニーサックルの横に 白い小さな花の付いた木がありました。
(バックは ハニーサックルです)




カラタネオガタマ(唐種招霊)ですね。
花弁が白い陶器のようです。
カラタネ(唐種)は「中国南部から来た」、オガタマ(招霊)は霊を招くと言う意味の「おきたま(招霊)」が訛ったものだそうです。




モクレン科オガタマノキ属の常緑小高木で、「中国では「含笑花」と称し女性がこの花で頭髪を飾る風習がある。(園芸植物図譜)」(続・樹の散歩道 「カラタネオガタマは結実しにくい樹種なのか」)




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ビロードモウズイカ、ムラサキモウズイカ

2022-07-08 06:00:07 | みんなの花図鑑
ビロードモウズイカ

ビロードモウズイカはゴマノハグサ科モウズイカ属の植物。
「明治の初に観賞用に渡来した。北海道には多く、夏に長野県でもよく目にする。三河でもJR線路脇で野生化したものが見られる。」(三河の植物観察「ビロードモウズイカ」)




まさに上記の記述の通りで、安城台地の水路の土手に毎年伸びてきます。(撮影日:7月7日)




「全体にビロード状の白色の綿毛でおおわれている。」(同上)




「雄しべは花糸に白色の毛が密生する。」(同上)




モウズイカの名は 漢字では「毛蕊花」で、雄しべに毛が生えているところに由来します。
中国名も「毛蕊花 mao rui hua」となっています。




ということですが、近づいてみてみると、毛の付いてる雄しべとほとんどついてない雄しべとあるようです。










たまたまかもしれませんが、下側から出ている長めの2本の雄しべが毛が少ないようです。




伸びる前の葉はこんな形をしています。




まさにビロードです。







ムラサキモウズイカ

参考までに、以前於大公園(東浦町)で撮ったムラサキモウズイカを再掲しておきます。




撮影日は 4月27日。



「紫毛蕊花」というだけあって、雄しべの紫色が特徴的です。














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ダンドクとカンナ - ダンドク(カンナ)属

2022-07-07 06:00:06 | みんなの花図鑑
ダンドク

スマホの Google Lensアプリって便利ですね !(^^)!

上の名前の分からない花にGoogle Lensを向け、検索すると、ハイ!

すぐ「ダンドク」って教えてくれます。
一緒に出て来るウィキペディアの記事に 「園芸種のカンナの原種のひとつ。」とあります。
「色は黄色または赤で、花びらに見えるものは、雄しべが変化したものである。」(wiki 「ダンドク」)




「学名: Canna indica L.
秋に実が熟すと、複数の重く丸く黒い種子を作り、これが散弾銃の弾丸のように見えることから、英名Indian shotと呼ばれる。」(同上)




「本種はもともと日本には存在しない、移入種である。移入の時期は江戸時代初期であり、(中略)混配品種の普及に伴い、原種である本種が栽培されることは少なくなり、現在では南西諸島に野生化した株が自生する。沖縄方言では「マーランバショウ」。」(同上)




ダンドク(檀特)という不思議な名は ガンダーラ地方の釈迦の前身・須大孥太子(シュタヌタイシ)が修行をした山「檀特山」から来ているとされています。






カンナ ’フェイジョン’

これは 安城デンパークにある園芸品種のカンナです。
樹名板が小さく写ってますが、
Canna x generalis 'Phasion' (カンナ ’フェイジョン’)
と書いてあり、
その下に 「ダンドク科」と書いてあります。



「ダンドク科」で検索すると、「ダンドク科はカンナ科のこと」とあります。




カンナ科 Cannaceae のことを日本では ダンドク科ともいい、カンナ属 Canna のことも 「ダンドク属」というようです。





カンナ

そうなると、「ダンドク」は狭義には「園芸種のカンナの原種のひとつ」ですが、広義には「カンナの別名」として使われる、ということになります。




現にこの画像を Google Lens で検索させても「カンナ」と出ることもあれば「ダンドク」と出ることもあります(´・ω・)




狭義の「ダンドク」は園芸品種のカンナより明らかに花が小さい場合が多いのです。
先ほどの カンナ ’フェイジョン’ も、英語サイトの記載で
Canna indica 'Phasion'
としている場合もあり、そうなると カンナの原種のひとつダンドクの園芸品種「フェイジョン」とのニュアンスかなと思えてきます。





カンナ

ただ、いつも参照するサイト「三河の植物観察」にもカンナとは別に「ダンドク 檀特」があり、
そこにはwikiの記述と同様の解説があります
「園芸種のカンナの原種のひとつであり、世界各地に帰化している。日本には江戸時代初期に観賞用として渡来した。花は黄色~赤色、カンナより花が小さい。」




この画像をスマホの Google Lensアプリで検索すると
 Canna 'Yellow King Humbert'
を候補に挙げてきます。




「カンナは日本には昭和初期に渡来し、花色も赤色、黄色、橙色、白色、ピンクなどがあり、花が大きい。葉に班紋があるものなど変化に富んでいる。高さが50㎝以下の矮性種もある。」(三河の植物観察「ダンドク」内の カンナに関する記載より)




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斑入りチシャノキ - 樹に咲く花46

2022-07-06 06:00:05 | みんなの花図鑑
きのうのつづきで 名前が分からなくお蔵入りになっていた安城デンパークの樹に咲く花の報告です。


5月2日

最初に気づいたのは 5月初めのことで、斑入りの葉がきれいなので気が付きました。



えーっと、なんていう木だったっけ?



以前にも名前を知りたくてデンパークさんにお尋ねしたことがあったような気がします。



5月30日

それから、一か月近く経って、花のつぼみが付いているのに気が付きました。




ふ~ん、どんな花だったっけ?




6月10日

10日後、こんな白い花がびっしり咲いていました。




そうだ、そうだ、こういう花が咲くんだった!








こうなってもまだ花の名前が思い出せません(ToT)





しかたがないので、3回の観察時の木の写真とともに木のあった場所を示して、デンパークさんにお尋ねします。


そして・・・

得られた回答が
斑入りチシャノキ
というものでした\(^o^)/

チシャノキ Ehretia ovalifolia (ムラサキ科 チシャノキ属)
 チシャノキは本州の中国地方、四国、九州、琉球、中国に分布する常緑高木。

葉は長さ5-12cm、幅3-7cmで比較的大きな葉であるが、はっきりとした特徴がない。カキノキダマシの別名があるが、似ている印象はない。

6月から7月にかけて枝の先端に円錐花序をつける。花は白色で花冠は直径5mmほどで、5裂するものに6裂するものが混ざる。
(以上、植物雑学事典「チシャノキ」より)

チシャノキ【萵苣木】(ムラサキ科)
チシャはむずかしい字ですが、今でいうレタスのことで食用になる新芽の味が似ていることから名付けられたとか。
(福岡市植物園公式ブログ「だまされません カキノキダマシ(2019.6.26)」)

カキノキダマシの別名は 斑入りチシャノキのほうがより適切かと(´∀`)



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ボダイジュか、シナノキか?‐ 樹に咲く花 45

2022-07-05 06:00:03 | みんなの花図鑑
きょうは長いことお蔵入りになっていたシナノキ属の木たちを在庫一掃みたいに取り上げてみます。
まだちゃんと整理がついてないのですけど・・・
とりあえず よく出会うボダイジュとシナノキから・・・



ボダイジュ

背の高い樹ですが、望遠で覗くとこんな花が咲いています。ボダイジュだと思いますが、シナノキかもしれません。
花だけを見ていたのでは判らないことが多いのです。
(6月10日 安城デンパーク・テラスガーデンにて)




でも木を見上げれば一目瞭然です。見上げると、葉が白いです。
ボダイジュの葉は葉裏に毛が密生していて、トップ画像のように風が吹いて葉裏を見せると、木全体が白い葉の木のように見えるのです。シナノキではこうはなりません。




そういう目で再度花を見ると(ここの花は高いところに咲いていて近くに寄れません)いくぶん黄色で、ボダイジュの花っぽいです。シナノキの花は似た感じですが、もう少し白っぽいのです。




ボダイジュの雄しべは花弁よりも長くないと言われてます。
(シナノキの雄しべは花弁の先に伸びていると言われてます)


▼以前別のところで撮ったボダイジュの花です



▼ボダイジュの葉裏をマクロスコープで拡大してみたものです。






シナノキ

ボダイジュの比較の対象となるシナノキですが、ことしは撮り忘れました(ToT)
それで、以前愛知県緑化センターで撮ったシナノキの画像でボダイジュとの違いを確認してもらおうと思います。




ボダイジュのやや黄色みがかった花と比べると、白っぽいです。




そして、シナノキの雄しべは花弁より長く前へ出ている、ということでしたが、この画像ではそこはよくわかりません。




葉裏の毛がないので、ボダイジュのように白く光っていません。



以上をまとめると・・・
シナノキ ボダイジュ 区別

(森と水の郷あきた「樹木シリーズ96 シナノキ」より)




次は難問です。

シナノキ?

これは安城デンパークの(クラブハウス前)フロントガーデンに一本だけあるシナノキ属の樹なんですが、以前はボダイジュの樹名板がありました。




しかし、ある年の見学会のとき、私の質問に端を発して(´∀`) シナノキ属であることに間違いはないが、ボダイジュではないかもしれないと職員さんの間で議論になった木です。




ここに掲げるのはその前後に撮った問題の木です。(2019-06-13 撮影)




シナノキの花の特徴というのが 雄しべが花弁より長く伸びていて、多少ですが、ギンバイカの花のように見えるというものでした。そういう点からすると、私にはこれは ボダイジュではなくシナノキに見えて仕方がありません。


以下、そのとき下に落ちていた花を撮影したものです。













セイヨウシナノキ
さて、安城デンパークにはたくさんのシナノキ属があります。

これはグラスウォーク外側のオーク類が植わっている場所にあった木ですが・・・




周囲にあるスカーレット・オークやピン・オークのような特徴のある葉ではないので、却って「なんの木だろう?」と気になる木です!(^^)!




近くに行って見上げると ボダイジュに似た花が咲いているではありませんか?!




ちょっと黄色い葉弁だから、シナノキではなくて ボダイジュのほうかな?




いずれにしても デンパークさんに聞いてみましょ? っと(^^♪




すぐに回答をいただけました。
予想していたのとは違い、こたえは「セイヨウシナノキ」でした。

セイヨウシナノキ 西洋科の木
セイヨウシナノキはヨーロッパ原産のナツボダイジュとフユボダイジュの自然交雑種。セイヨウボダイジュとも呼ばれる。(中略)花序につく花の数が7~10個程度のため、セイヨウシナノキとした。(三河の植物観察「セイヨウシナノキ」)
シューベルトの「リンデンバウム」は、この木のこと。
▼ネット上のセイヨウシナノキ(セイヨウボダイジュ、リンデンバウム)例







ナツボダイジュ

最後に、セイヨウシナノキの交配元のいっぽうナツボダイジュの花をお見せします。
(2021-6-10@愛知県緑化センター)














いかがでしたか?


シナノキ属はやっぱり難しいですね (´∀`)




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デュランタ・タカラヅカ - 7月の花

2022-07-04 06:00:03 | みんなの花図鑑

デュランタはクマツヅラ科の植物です。
クマツヅラ科にはデュランタのほかに、ゲンペイカズラ、ボタンクサギ、バーベナ、ダンギク、ムラサキシキブなどがあります。




歩道に地植えしてあり、名札とかが付いていたわけではないので、正確な名は不明なのですが、

濃い青紫色に白いフチが入っているので デュランタ・タカラヅカ としました。




デュランタ・タカラヅカの名は このブログの前身「みん花(みんなの花図鑑)」で教えてもらいました !(^^)!





上の「みん花」のデュランタ・タカラヅカの記事によると、
学名: Duranta erecta 'Takarazuka'
植物のタイプ : 樹木
分布 : 中南米
となっています。




レペンスはキーウェスト島(フロリダ)~ブラジル ・西インド諸島に分布する熱帯性花木で大きくなると樹高は6mになります。標準和名はハリマツリで、そのほかにタイワンレンギョウの別名があります。(ヤサシイエンゲイ「デュランタ」)




分類上は常緑樹ですが、日本で秋から冬にかけて低温で落葉することが多いです。花木もしくは観葉植物として扱います。(同上)




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モクゲンジ - 樹に咲く花 44

2022-07-03 06:00:03 | みんなの花図鑑

安城総合運動公園の野球場の両サイドにモクゲンジが植わっています。とくにライト側芝生は並木になってますから一斉に黄色い花をつけるとキレイです。
学名は Koelreuteria paniculata。
小種名がpaniculata (円錐花序) という名前の通り、見事な円錐花序です。
英名は Golden rain tree




ひとつひとつの花はとても小さいです。全体は黄色いのですが、朱色をした部分があります。
モクゲンジの黄色い花弁は咲きだすとすぐ折れ曲がって(反転して)その折り目に付属体と呼ばれる朱色の器官ができます。




上は雄花です。
左が咲き始め。咲き始めは雄しべの名褐色の葯がドーナッツ状にくっついています。





同じく雄花です。
右が成熟した雄花。花弁が強反転し 折り目に朱色の付属体をつけます。おしべは長く伸びて葯を展開します。















モクゲンジは 雌雄同株です。
ここからは雌花の観察です。
雄しべに囲まれて中心に雌しべがあります。




右が雄花、左が雌花です。
雌花にも雄しべが付いていますが、雄花の雄しべのように伸長しません。




受粉して雄しべの子房はどんどん大きくなっていきます。
雄花は役目を終えると皆地上へ落下します(英名の Golden rain tree はこのことを言っているのかもしれません)が、
雌花の花弁とおしべは落下しないようです。








もうほとんど果実になった雌花です。




果実は袋状の蒴果です。








以下は 2018-07-11に撮った同じ公園のモクゲンジの果実です。





果実の大きさは同じムクロジ科のムクロジと比べてずっと小さく、つる植物のフウセンカズラよりちょっと大きいくらいです。







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