アブリル - どこにでもあり、どこにもない

岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

テイキンザクラ、プルメリア - 南の島から

2022-08-19 06:00:05 | みんなの花図鑑
テイキンザクラ

以前、「テイキンザクラ - 南の島にサクラ咲く」として取り上げた話題の蒸し返し?ですm(_ _)m




テイキンザクラは西インド諸島原産の常緑低木。
もちろん桜の仲間ではありません。
トウダイグサ科の木本です。




ではなぜサクラの名が入ったかというと・・・

テイキンザクラの名は、第二次大戦中に南方へ出兵させられた日本兵が、この花をみてサクラを思い浮かべ、ナンヨウサクラと呼んでいたが、既にその名は他の植物に用いられていたために、葉形が提琴(ヴァイオリン)に似ていることから、テイキンザクラとなった
と言われています。

・・・悲しいお話です。




名優加東大介さんの『南の島に雪が降る』という悲しいお話に通じるお話です。

紙の雪を降らせ、客席から毎回、どよめきと歓喜の声があがった。加東らは雪景色を充分堪能させてから登場するようにしていたが、ある日の公演で、いくら待ってもしんとしている。不審に思って舞台の袖からのぞいてみると、数百名いた兵隊が皆、涙を流していた。聞いてみると彼らは東北の部隊だった。(wiki 「南の島に雪が降る」)




私は この花を氷見市海浜植物園で初めて見ました。
そのころは トウダイグサ科といったら みな「杯状花序」をしているのだとばかり思ってましたので、
花弁のように見えるものも、花弁ではなく
杯状花序の杯(カップ)なのかもしれない。
と思って、氷見市海浜植物園にメールでお尋ねしました。




丁寧な回答をいただきました。以下、要点です。

「トウダイグサ科の中でも「ハナキリン」や「ポインセチア」などのユーフォルビア(トウダイグサ)属は、特有な杯状(椀状)花序を形成ますが、「テイキンザクラ」(図鑑などによってはナンヨウザクラ)や「サンゴアブラギリ」などのヤトロファ(ナンヨウアブラギリ)属は、花弁と萼が各5個ある単性花で、集散花序となります。
したがって、同じトウダイグサ科の植物であっても別属のため、杯(カップ)に相当するものではなく、「テイキンザクラ」は 花弁ということになります。」






プルメリア

プルメリア(Plumeria)は、キョウチクトウ科プルメリア属の総称です。
ラオスでは国花となっています。
「バリ島のヒンズー教徒は寺院にプルメリアの花を供える。」(wiki 「プルメリア」)




一方、「フィリピン・インドネシア・マレーシアでは、プルメリアは幽霊や墓地を連想させる花である。これらの国々では墓地にプルメリアが植えられる。」(同上)




事実上「騙し討ち」となった真珠湾攻撃の島ハワイでも、そしてその先制攻撃が一応成功して日本軍は南方に転戦、パプアニューギニアのラバウルでも、プルメリアの花はレイに好んで使われていました。(尾上与一『プルメリアのころ。』)
太平洋戦争って「積極的平和主義」だったのでしょうか?

平和とは「国が」「国を」と言わなくて生活できること (アブリル)





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