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Grazie mille!

美しさは日々の小さな積み重ねから。

春の装い

2012-03-12 16:42:25 | AVANTI通信
春の装い


         今日はとっても風が冷たい日になりました。
         先ほどは雪がチラついたりして・・
         なかなか 洋服の入れ替えが出来ませんね。
         それでも春物のコートだけはいつでも着られるようにスタンバイ。
         ちょっとのお出かけならば インナーに冬物を着て
         せめて見た目くらいは春の訪れを感じたいですね。

         合着ってとても大切な季節物。
         最近、この合着という洋服を作らない会社が多くなりました。
         いきなり夏物。いきなり冬物。
         素材感も季節素材というのが無くなりつつありますね。
         私としては かなり寂しい感覚です。
         
         確かにその作らなくなった理由には
         春・秋というあの曖昧な美しい季節がこの数年ない・・という事もあります。
         着数がそんなに売れない合着には慎重にならざる得ない・・のでしょうね。
         「粋」という言葉もそのうち無くなってしまうのかしら。
         そんな心配をしてしまいます。

         「装いにはその人の人となりが映し出される」
         高いとか安いとかではなくて、佇まいが「凛」とする装いには品格を感じます。
         立ち居振る舞いの美しい女性は、自信というオーラが輝いていますよね。
         女性の装いには「思いやり」が欲しいと私は思っているのです。
         思いやりの一番は自分のボディに対して。美しくボディメイク出来るかどうか。
         二番は心に対して・・自信が持てるかどうか。
         三番にTPOに適っているかどうか・・これは他人に対しての思いやり。
         これが満たされたら 必ず美しく装いができる・・というのがAVANTI流です。

         景気が悪かろうが良かろうが、戦争中だろうが荒廃した戦後だろうが
         常に女性達が笑顔で盛り立ててきたのです。
         戦中にはモンペの裏地に上等の着物生地をあしらったり、
         戦後の何も無い時代でも、何かお洒落なことをみつけては楽しんだ・・
         そんな話しを祖母や伯母達、母から聞きました。逞しいですね。
         新しいものが買えなくても、今お手持ちのお洋服だって十分新鮮に蘇ります。
         まずは、クローゼットの整理から。お手持ちの洋服達に語りかけてみて下さい。
         必ず、自信の後ろ盾になってくれるはず。
         女性にとっての装いってそのくらい絶大な力があるのです。

         お手持ちのお洋服で私にお手伝いできることがありましたら
         何なりとお申し付け下さい。これでも、35年のキャリアあり!


       
         

雛祭

2012-03-04 11:02:21 | AVANTI通信
雛祭



         昨日はお雛様でしたね。
         我が家では2月3日の節分が終わると毎年、お雛様を飾ります。
         55回目のお雛様と22回目、19回目のお雛様をあちらこちらに
         飾り付けるのが私の楽しみ。
         旅行先で集めた郷土雛人形などを含めるとかなりの数なので
         毎年順番に何体かづつ出すようにしています。
         古いお雛様を拝見するのが大好きで、尾張徳川家のお雛様や
         虎屋さんのお雛様などを拝見すると日本文化の素晴らしさを実感します。
         根津美術館で今「虎屋のお雛様」が展示されていますので、
         又、拝見しに行こうと思っています。

         古代中国「上巳節」が日本に伝わってきたのが雛祭りの原型。
         三月の最初の巳の日に「踏青」といって、災厄や穢れを祓うために
         青い草を踏み酒を酌み交わして川に入って身を清める禊をしたそうです。
         日本では毎年日にちが変わるのは不便だとして、奈良時代に三月三日と決めました。
         「ひとがた」に穢れを移して流す「流し雛」の思想が本来の雛祭り。
         今でも鳥取の流し雛は有名ですね。
         一方、宮中のお姫様達の間では「ひいなあそび」というままごと遊びをしていたんですね。
         素晴らしい国宝級のままごと遊び・・羨ましいですね。
         源氏物語や枕草子に登場していますよね。

         「ひとがた」に願い事を書いて初めて厄除けをしたのは、日光の二荒山神社。
         何だかとても「穢れ」を祓える有難さを感じました。
         両親が亡くなってから、雛あられを川に見立てて奉書で人型を作り
         「流し雛」を飾るようになりました。
         今年は、震災で亡くなられた方を思って飾らせて頂きました。
         鎮魂を込めて3月11日まで飾っておこうと思っています。

         2010年の三月三日に埼玉市に「二木屋」さんという国有形文化財のお料理屋さんで
         お雛様の懐石料理を頂いたことがありました。
         1000体ほどあるお雛様を公開していてそれはそれは素晴らしかった。

      
官女が犬を連れています。         二木屋さんのお庭での流し雛                   二木屋さんにて


         毎年この時期はお雛様だけの無料公開もしています。
         できればお料理も一緒に頂くことのほうが「直会」なのでお薦め致します。
         お雛様の懐石料理も本当に美味しかったです。

         お雛壇を飾るという事の始まりは徳川家康の孫、東福門院が我が子の為に作らせのが最初。
         一般的に浸透していったのは19世紀半ばと言われています。
         親が子の幸せを願う・・・その想いを形に残せるのは幸せなことですよね。
         私のお雛様はわずか5cm。ケース入りの五段飾り。若かった父が何としてでも自力で・・
         そう思ってやっと買ったと聞いています。
         どんな高価なものよりも私にとっては一番の宝物。
         毎年、毎年、両親の愛情を実感致します。