新聞に見るオーストラリア

新聞から「オーストラリア関連記事・ニュース」をスクラップしてみました。

キリン 海外でM&A攻勢

2008年11月18日 | 経済
  読売新聞2008.11.18.朝刊経済面の記事です。円高は日本の
企業にとって有利な側面もあるようです。 

豪飲料最大手に買収提案


キリン 海外でM&A攻勢

 キリンホールヂィングス(HD)は17日、豪州飲料最大手のコカ・コーラ・アマティルに対し買収を提案したと発表した。提案した買収総額は約80億豪$(約4880億円)だ。キリンHDは昨年末以降、海外で食品企業の買収を相次ぎ仕掛けており、成長が見込まれる海外市場での事業強化を鮮明にしている。
 キリンHD子会社の豪ビール大手ライオンネイサンが、豪コカ・コーラ杜の全株を取得し経営統合する計画だ。「豪州は人口増などで飲料市場は成長を続けている。新興国に比べて経済が安定し、リスクも小さい」とみている。
 買収対象の豪コカ・コーラ杜の2007年12月期の売上高は40.2億豪$。オーストラリアやニュージーランド、インドネシアなど5か国で、コカ・ローラのライセンス製造や自社ブランドジュースの製造、販売を行っている。
 ライオンネイサンと原料調達や物流部門を共通化することで、年間約1億~1億3000万豪$の相乗効果を見込んでいる。
 キリンHDは2007年12月に豪乳業最大手のナショナルフーズを2940億円で子会社化し、2008年8月には豪乳業2位のdeアリーファーマーズを566億円で買収している。
 また、サントリーも10月にニュージーランドの飲料大手フルコアを750億円で買収した。
 ここへきて国内食品メーカーによる海外企業のM&A(企業の合併・買収)が相次いでいる背景には、外国為替相場が円高に振れていることがある。
 サントリーの佐治信忠社長は「円高で買収価格が下がり、大きなチャンス」と述べた。実際、キリンHDによるデアリーファーマーズの買収金額は、当初計画より約270億円も少なくて済んだ。
 また、金融危機の深刻化とともに、債務に依存したレバレッジ(てこ)経営が成り立たなくなり、海外勢の買収余力が乏しくなっていることもある。日本勢の中でも、自己資金を多く抱えている企業によるM&A攻勢が続く司能性がある。




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