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特発性側湾症発生率と学校検診

2007-11-08 00:13:14 | 脊柱検診スクリーニング
(H19.11.7記 前田さんより発症率についてのご質問があり、あらためて資料を
整理しようと考えています。まずはこれまでに掲載した関連情報をひとつに
集めて、それを整理してみようと考えています。)

(初回記事はH19.10.21でした。本日H19.11.05に脊柱側わん症検診について書かれ
たサイトを見つけたので、下記に記載しておきます。内容については、また後日
書いてみたいと思います)

「脊柱側弯症 現状と治療 検診の結果」
http://www.yobouigaku-tokyo.or.jp/old/lb20_spn.htm


「脊柱側わん症検診 」
http://www.yobouigaku-tokyo.or.jp/old/lb45_sps.htm

http://www.hyogo-yobouigaku.or.jp/09/index1.html


ブログ内の関連記事
「特発性側弯症 発見時からの進行の確率とリスク」
http://blog.goo.ne.jp/august03/e/b573de9c4bfe8951d301c99bd5a59524
「モアレ検診の重要性」
http://blog.goo.ne.jp/august03/e/f0a390d93c31140b33c184244c0622e7
「お母さんは自分のことを責めないで下さい」
http://blog.goo.ne.jp/august03/e/22bf62ebf9707d847e57c1b56ceb81d8


(注:正しくは「側弯症」または「側彎症」と書きますが、検索の便宜を考慮して
側湾症や側わん症と表記しています)

特発性側弯症は、全国(全世界)どこにおいても毎年一定の比率で発症しています。
もしも桜中学が女子校で、各学年ともA組、B組の2クラスであるとすれば、
全校生徒200名のうち1名は特発性側弯症の女子生徒がいることになります。

平成1年度
小学4 年生~6 年生 女子受検者 33299 名
精査対象             60 名 (0.18%)
特発性側弯症と診断        35 例 (0.11%)
他の側弯症と診断         4 例 (0.01%)
装具治療             13 例 (0.04%)
手術治療を施行された児童はいなかった。

中学生女子 受検者       33557名
精査対象            274名  (0.82%)
特発性側弯症          141例  (0.42%)
装具治療             36例  (0.11%)
手術治療             2例  (0.006%)


(側弯症学会発表抄録より引用)
............................................................

札幌市における側弯症学校検診の実態調査―平成元年度から17 年度までの検討―
北海道大学 医学部 整形外科
【目的】札幌市の側弯症検診は、学校医の視診触診で行われており、精査対象と
判定された場合、市内2 大学整形外科での精査が行われる。本研究では、平成年間
の札幌市における学校検診の実態を、札幌市教育委員会に保存されている学校検診
統計から検討し、今後の側弯症検診のあり方ついて考察した。
【方法】札幌市教育委員会で把握されている平成1年度から17年度までの、学校検診
統計から脊柱側弯症等の精密検査結果を男女別に集計した。対象児童は、小学校4年
以上中学校3年以下とした。各学年の受検者数、精査対象者数、特発性側弯症と診断
された児童数、保存治療ならびに手術治療を施行した児童数を集計し、それぞれの
割合を算出し、経年的変化について検討した。
【結果】平成1年度の小学4 年生から6 年生の女子受検者は33299名で、精査対象と
なったのは60名(0.18%)、その内特発性側弯症と診断されたのは35 例(0.11%)、
他の側弯症と診断されたのは4 例(0.01%)であった。装具治療などの保存治療は13
例(0.04%)で手術治療を施行された児童はいなかった。中学生女子では、精査対象
は全体の0.817%(33557名中274名)、特発性側弯症0.420%(141例)、ブレース等の
保存治療0.11%(36例)、手術治療0.006%(2例)であった。一方小学高学年男子で
特発性側弯症と診断されたのは0.057%、中学生男子では0.11%であった。それ以降
平成17 年度まで、受検者数は漸次減少したが、精査対象や側弯症と診断される児童
の割合に大きな変動は認めなかった。
【考察】札幌市における側弯症学校検診は、大半が整形外科専門医以外の医師が
行っている。専門が異なる医師が短時間で多数の児童を検診するため、治療を開始
すべき児童の把握が遅れ、父兄からの苦情を聞く場合がある。札幌市の検診による
側弯症診断率は、緒家の報告と比べ決して劣っているわけではない。脊柱側弯症
は、児童数の増減にかかわらす、ほぼ一定の割合で発生している。小児の脊柱変形
に対するスクリーニングを、今後どう改善してくべきかを議論していく必要がある
と思われる。

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ブログ内の関連記事
「側弯症 - 脊柱側弯検診 - について感じたこと」
http://blog.goo.ne.jp/august03/e/9720b4ea27c5440be8553fe33fc8f526

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1 コメント

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違っていたらごめんなさい。 (前田)
2007-10-27 13:05:47
前から疑問に思っていたのですが、例えばこの札幌市の場合、平成1年から17年まで毎年検診しているということは、同じ女子児童が小学4年から中3まで6回受診していることになるとおもいます。そして毎年一定の比率の児童が側湾症と診断されているということは、6年間の発見される確率すべてをたすことによって、1人の児童が中3までに特発性側弯症になる確率が出るのではないでしょうか? 札幌市の場合だと0.11+0.11+0.11+0.42+0.42+0.42=1.59となり、札幌市の中3の女子児童200人がいるとすると、約3人は特発性側弯症ということになるのではないでしょうか?
後、メラトニンも自分でいろいろ調べています。
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