Scoligirlより
http://www.scoligirl.com/index.htm
ニューヨーク ブルックリンに住む 29歳の女性 Darciのケースを彼女のブログから
ご紹介してみます。
2007年1月9日に故郷カンザス州のウィチタで側弯症手術を受けました
それまでの経緯
1989年
13歳 学校での検査で特発性側弯症発見 装具療法開始 22時間/日
以降3年間継続
16歳 成長は終了 5フィート5インチ (1m65cm)
コブ角 36度/19度 開始時
コブ角 46度/32度 成長終了により装具療法も終了となる
今後も経過観察が必要だが、この時点での手術は不要という結論
28歳 .....これまでずっと腰痛等に悩まれていたが、病気とは考えて
いなかった。でも、骨盤の高さの違いや、洋服を買うときに店員から
スカートやパンツの高さが均等にならないことなどの指摘を受けていた
ボーイフレンドから背中のリブハンプを指摘され、病院に行く決心。
診察に先立って身長を測定したところ、5フィート4インチ(1m62cm)に
身長が縮んでいた。
コブ角 58度/47度 に進行していた 手術が必要 !
.................................................................
S字カーブの特発性側弯症
13歳 コブ角 36度/19度
16歳 46度/32度
28歳 58度/47度 ......12年間で 12度/15度の進行
Darciの場合は、1年間に1度という変形のスピードでした。とすれば、
17歳 47度/33度
18歳 48度/34度 ....大学生活
19歳 49度/35度 ....大学生活
20歳 50度/36度 ....大学生活
21歳 51度/37度 ....大学生活
というような経緯を辿っていたはずなのですが、腰痛を感じる程度であったこと
やいたって健康であったこと、大学生活が充実して楽しかったり、仕事で海外に
赴任したり、というような生活をしていたことから、「病院」で診てもらう
ということが頭にうかばなかったようです。
もうひとつは、米国の医療費の高さも原因して、病院にいくことが躊躇われて
いたようです。
最終的に今年、29歳のときに手術を受けました。ブログに書かれている様子から
しますと、呼吸器系に異常が現れたり、血圧のトラブルがあったりして、通常の
手術よりも難儀な状態になっており、計3回の手術を受けたとのこと。
この当時は、骨成長が終了すれば、側弯の進行も「止まる」というのが医療現場
での見解だったことも彼女への注意喚起が弱くなった原因なのでしょう。
大人になってからのそくわん症手術は、手術自体によるトラブルや問題は少ない
と思います。
手術というそのことよりも、社会人として「働いている者」としての立場の手術
であることのほうが様々な影響を持つとaugust03は考えます。
働きだして28歳、29歳といえば、会社のなかでもいわば先輩社員、中堅社員とし
て後輩の面倒をみたり、さらにキャリアアップをめざしてがんばりだしている
頃でしょう。仕事のおもしろさと共に、年収上のアップも見えだし始めた頃に
重なると思います。
そういう時期に、病気ということで約一ヶ月職場を離れる、ということ、そして
その後三ヶ月以上にわたり通常の勤務には耐えられないだろう時期が続くという
ことの意味を想像する必要があるでしょう。
公務員ならいざしらず、民間企業に勤める身であれば、これはかなりシビアな
状態をうむことは想像に難くありません。
第一に、入社数年程度では一ヶ月もの有給休暇、病気休暇を得られる立場に
あるかどうか.....
日本では18歳までは側弯症治療には育成治療の制度があり、手術を含む治療費の
ほぼ大半が公費で負担してくれます。
病気治療や一生の健康のことに対して、このような視点でコメントすることは
本筋ではないかもしれませんが、いまの日本の企業の現実を考えたならば、
現実の生活を考えたならば、家庭経済の点からも治療計画を検討することも
忘れてはいけない大切な要素だと思います。
[育成医療をキーワード検索すると多くの情報が得られます]
http://www.pref.gifu.lg.jp/pref/s22702/kenkozosin/josei/ikusei.htm
追記 :
装具療法を終えた全ての患者さんでカーブが進行するわけではありません。
しかし、40度台で骨成長終了した方は、さらに進む確率が高いということは
覚えておかれるほうがいいと思います。
////////////////////////////////////////////////////////////
ブログ内の関連記事
「手術を受けるタイミングについて」
http://blog.goo.ne.jp/august03/e/a5f5e103e2d9fcf50fa426be10894f20
「測わん症手術のタイミングについて」
http://blog.goo.ne.jp/august03/e/137b907b3e7e5b9dbb099d72161b6a92
「成長期終了後に側弯変形は進行する?」
http://blog.goo.ne.jp/august03/e/579975edbda7d732d62fa9c406e0a403
「特発性側弯症 16年間 無治療患者のアウトカム」5回シリーズ
http://blog.goo.ne.jp/august03/e/b8defd244ad722847cc6bfbdfce267ab
http://www.scoligirl.com/index.htm
ニューヨーク ブルックリンに住む 29歳の女性 Darciのケースを彼女のブログから
ご紹介してみます。
2007年1月9日に故郷カンザス州のウィチタで側弯症手術を受けました
それまでの経緯
1989年
13歳 学校での検査で特発性側弯症発見 装具療法開始 22時間/日
以降3年間継続
16歳 成長は終了 5フィート5インチ (1m65cm)
コブ角 36度/19度 開始時
コブ角 46度/32度 成長終了により装具療法も終了となる
今後も経過観察が必要だが、この時点での手術は不要という結論
28歳 .....これまでずっと腰痛等に悩まれていたが、病気とは考えて
いなかった。でも、骨盤の高さの違いや、洋服を買うときに店員から
スカートやパンツの高さが均等にならないことなどの指摘を受けていた
ボーイフレンドから背中のリブハンプを指摘され、病院に行く決心。
診察に先立って身長を測定したところ、5フィート4インチ(1m62cm)に
身長が縮んでいた。
コブ角 58度/47度 に進行していた 手術が必要 !
.................................................................
S字カーブの特発性側弯症
13歳 コブ角 36度/19度
16歳 46度/32度
28歳 58度/47度 ......12年間で 12度/15度の進行
Darciの場合は、1年間に1度という変形のスピードでした。とすれば、
17歳 47度/33度
18歳 48度/34度 ....大学生活
19歳 49度/35度 ....大学生活
20歳 50度/36度 ....大学生活
21歳 51度/37度 ....大学生活
というような経緯を辿っていたはずなのですが、腰痛を感じる程度であったこと
やいたって健康であったこと、大学生活が充実して楽しかったり、仕事で海外に
赴任したり、というような生活をしていたことから、「病院」で診てもらう
ということが頭にうかばなかったようです。
もうひとつは、米国の医療費の高さも原因して、病院にいくことが躊躇われて
いたようです。
最終的に今年、29歳のときに手術を受けました。ブログに書かれている様子から
しますと、呼吸器系に異常が現れたり、血圧のトラブルがあったりして、通常の
手術よりも難儀な状態になっており、計3回の手術を受けたとのこと。
この当時は、骨成長が終了すれば、側弯の進行も「止まる」というのが医療現場
での見解だったことも彼女への注意喚起が弱くなった原因なのでしょう。
大人になってからのそくわん症手術は、手術自体によるトラブルや問題は少ない
と思います。
手術というそのことよりも、社会人として「働いている者」としての立場の手術
であることのほうが様々な影響を持つとaugust03は考えます。
働きだして28歳、29歳といえば、会社のなかでもいわば先輩社員、中堅社員とし
て後輩の面倒をみたり、さらにキャリアアップをめざしてがんばりだしている
頃でしょう。仕事のおもしろさと共に、年収上のアップも見えだし始めた頃に
重なると思います。
そういう時期に、病気ということで約一ヶ月職場を離れる、ということ、そして
その後三ヶ月以上にわたり通常の勤務には耐えられないだろう時期が続くという
ことの意味を想像する必要があるでしょう。
公務員ならいざしらず、民間企業に勤める身であれば、これはかなりシビアな
状態をうむことは想像に難くありません。
第一に、入社数年程度では一ヶ月もの有給休暇、病気休暇を得られる立場に
あるかどうか.....
日本では18歳までは側弯症治療には育成治療の制度があり、手術を含む治療費の
ほぼ大半が公費で負担してくれます。
病気治療や一生の健康のことに対して、このような視点でコメントすることは
本筋ではないかもしれませんが、いまの日本の企業の現実を考えたならば、
現実の生活を考えたならば、家庭経済の点からも治療計画を検討することも
忘れてはいけない大切な要素だと思います。
[育成医療をキーワード検索すると多くの情報が得られます]
http://www.pref.gifu.lg.jp/pref/s22702/kenkozosin/josei/ikusei.htm
追記 :
装具療法を終えた全ての患者さんでカーブが進行するわけではありません。
しかし、40度台で骨成長終了した方は、さらに進む確率が高いということは
覚えておかれるほうがいいと思います。
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「手術を受けるタイミングについて」
http://blog.goo.ne.jp/august03/e/a5f5e103e2d9fcf50fa426be10894f20
「測わん症手術のタイミングについて」
http://blog.goo.ne.jp/august03/e/137b907b3e7e5b9dbb099d72161b6a92
「成長期終了後に側弯変形は進行する?」
http://blog.goo.ne.jp/august03/e/579975edbda7d732d62fa9c406e0a403
「特発性側弯症 16年間 無治療患者のアウトカム」5回シリーズ
http://blog.goo.ne.jp/august03/e/b8defd244ad722847cc6bfbdfce267ab