goo blog サービス終了のお知らせ 

POP LIFEwww.wb.commufa.jp/atl-pop

春日井市の絵画教室、あとりえPOPアートスクールの教室風景や内容を中心に、アートについて広く記事にします。

Life is Beautiful

2014-03-27 20:16:38 | 教室のこと(一般絵画)



申し訳ありません。

日々新しいことがあります。
それを意識するかしないかの問題で、誰にでも、必ず新しいことが起こっているのが「毎日」だと思いませんか?

そのお陰で、前回のブログで宣言した「打ち上げ」の記事を延期する羽目になりました(・_・;)
どうか皆様ご容赦くださいm(_ _)m

などと宣うて、差し替える記事は、本日から始まる「苅谷幸美展」と、昨日から始まった「佐治直子展」
どちらも私に縁がある素敵な女性たちの展覧会です。


さて。順にご紹介。
私の講座「オールラウンド絵画教室高蔵寺」と「アーティストをめざして」の二講座に通ってくださっている書家の苅谷幸美さんは、本日から6日間、高蔵寺にある「本の王国ギャラリー」にて個展を開催されています。
こちらでの個展は2回目になる苅谷さん。
作品レベルとともに、見せる意識も高くなったと思いますが、それは経験が成しえた技ではなく、常に真摯に絵画に取り組んでこられたことが「表現した結果」に現れたのだと思います。
書家ならではの筆の運び。情熱家ならではの色使い。
本日の記事のタイトル「life is beautiful」は、苅谷さんの展覧会タイトルから頂きました。
このタイトルも「同名映画が好きだから」というシンプルなもの。
苅谷さんの良さは、発想から行動に移るまでの時間が短く、すべてがシンプルであることです。
この点の評価は分かれるところでしょうが、私は苅谷さんの瞬発力こそが一番の長所で、物怖じしない猛進型の気性と相まり、最高のパフォーマンスが生まれると信じています(とはいえ、誰よりナイーブでもある苅谷さんです)
私の元で絵を描いてくださる以上、私は苅谷さんを立派なアーティストに育てる義務があるのです。例え苅谷さんが、私の母親くらいのお年頃でも、年齢など大した問題ではなく、それが望みである以上、私はそこに導いていくのです。

今回の作品は、黒のみで描かれた作品と、極彩色で描かれた作品に大きくわかれます。
前者は、シンプルであるからこそ勢いがあり、書家の個性が生きています。
後者は、原色にこだわるからこそ強く、情熱家の激しさが表れています。
広いスペースを決して飽きさせない作品の数々は、観る側に見えない力を授けてくれるようです。
こちらの展覧会は4月1日火曜日まで。営業時間は午前9時半~午後11時です。

次にご紹介するのは和紙作家の佐治直子さん。
彼女の制作は「アトリエここるぴあ」という名古屋市内の自宅兼工房で行われています。
そこで紙を漉き、染め、写真を撮り、ことばを書き、それを縫って本にしたり、あかりにしたりしておられます。

今回、私が企てる「美容室をアートで飾ろう企画」の11人目の作家として、春日井市の勝川商店街にある美容室「agree for hair」(以下アグリー)にて展示を行って下さっています。
このように書いてしまうと、様々美容室を転々と移る企画のようですが、この企画は、アグリーのオーナー各務さんの好意で、お店をギャラリーのように使わせてもらっている企画なのです。
もう2年半になりますが、ここまでイラスト、版画、雑貨、写真、日本画、洋画と、多岐に渡るアートの発表を展開してきました。

今回の佐治直子展は、美しく、暖かく、優しく、柔らかい展示になりました。
2年半、ここまでの展示はどれも素晴らしいのですが、その中でも特に「美容室に適した展示」をしてくださったと思います。
ご自分で原料を揃え、和紙を漉き、染め、ご自分で撮った写真をその和紙に刷る。
これは究極の「自給自足アート」です。
自分が作った楽器で演奏する音楽家と同じくらい希有ですごい。

今回は、写真に対する想いと、和紙に対する想いがひとつに絡まり、絶妙な風合いを作っています。
佐治さんの温もりが伝わるような作品は、美容室を癒やしの空間にしていました。
この展覧会は、6月22日日曜日まで、春日井市勝川商店街内美容室アグリーで行われています。
髪の毛を切らなくても観て頂けますが、髪を切ったりパーマをかけながら観ると、よりじっくり落ち着いて観ることができるかもしれませんね。


本日は、正反対の2人の女性の展覧会をご紹介しました。
「life is beautiful」
ロベルト・ベニーニの傑作を私も何回も観ました。
コメディアンが作った映画は、明るさと切なさと、優しさと悲しさをどこまでも美しく紡いだ映画でした。
生きなければいけない。どんな過酷な状況でも生きていかねばならないと教えられると同時に、そのこと自体が美しいのだと、悲しみを通じて教えてくれました。
そんなタイトルをつけた苅谷さんの情熱も、一貫して自分ですべてにこだわり作る、佐治さんの情熱も、非常に美しいのです。

ややこじつけてみましたが、お二人の作品から、また今回も私を濃くするエキスを頂きました。
有難うございました。

どうか皆様。
どちらも素晴らしい展覧会ですから、是非とも足をお運びくださいませm(_ _)m



※写真は1、2 枚目が苅谷さん、3、4枚目が佐治さんの展覧会風景。
こんなんじゃわかりゃしませんて。

粋酔会

2014-02-26 21:57:34 | 教室のこと(一般絵画)




「粋酔会」

さて。
何と読むでしょう?

正解は「にすいかい」
「すい」が2つで「2すい会」
意味としては「粋な酔っ払いの会」だと半分正解で、この方たちは「絵を描く粋な酔っ払い」達なんです。


粋酔会は、毎月第一、第三酔曜日…じゃなく水曜日に行われる、オールラウンド絵画教室高蔵寺の生徒さんの中で、有志が集まり自主トレする会。
その後、反省会と言う名の昼食があったり、きっとたまに飲んだりする会です。

絵を描く。上達する。親睦を深める。楽しみが増える。
素晴らしいことですよね。

詳しくは以下をご覧ください。
これまでの活動の様子や、これからの予定について書かれた粋酔会のブログのアドレスです。

http://www.ma.ccnw.ne.jp/ngi/Nisui.htm

粋酔会は、基本的にはオールラウンドでは中々行けない「屋外写生」を楽しむ会ですが、今回のテーマはちょっと写生からは外れて「クロッキー」

クロッキーとは、様々その解釈は異なりますが、概ね「速写」することを言います。
素早く対象物の「形を線で捉える」
デッサンのように、時間をかけて、対象物を含めた空間を捉えるのではなく、形に特化して、それを描く速さと正確さをトレーニングすることを言うのです。

例えばモチーフによりますが、人物ならば5分でしょう。
それ以上かけてしまうと、線に欲が生まれ、必要のない要素が画面にはびこります。

短い時間の真剣勝負。
クロッキーが上手くなることで、生き生きした線が描けるようになれば、形を越えて、そのものの動きや迫力まで表現することができます。

なんてクロッキーの講釈を垂れたのは、オールラウンドに限れば、前回のモデル授業の時ですから、もうずいぶん前になります。
ですから、新しい生徒さんは聞き覚えがないかもしれませんし、一度聞いた方が忘れてもしかたありません。

恐らく今回の粋酔会クロッキーは、ほとんどの方が「クロッキーの定義」を考えずに臨むことになったでしょう。

それでいい。

「まずやってみる。
失敗したり、試行錯誤を繰り返す。正解を知り、またトライする」
これが正しいと私は思います。

皆さんには、本日私が顔を出すことは伝えておきましたが、私はあえて終わりがけに顔を出すことにしました(ほんとかよっ!)
ということにしておくと、思慮深い講師だと、皆さんに勘違いしていただけるではありませんか(もう遅いっつーの)
どっちにしろ、私は本当に終わりがけにひょっこり顔をだし、駆けつけ三杯…ではなく「駆けつけモデル」をやらせてもらい、簡単な講評で、クロッキーについて話させてもらったのです。

それにしても、粋酔会を含む、オールラウンド絵画教室の皆さんの、真面目な取り組みの姿勢、熱意には頭が下がります。
その上「誰が何」とここで説明はできませんが、それぞれの方が、そこで各々個性にあった役割を持ち、本当に素敵なコミュニティーを形成しているのです。

長年絵画講座の講師を生業とする私も、これは奇跡に近いと思います。

オールラウンド絵画教室の方で、粋酔会に参加するのは自由です。
参加しようがしまいが、何も変わらない温かさをオールラウンドは持っていますし、参加される方は、それを上手く使い、個の技術を向上させている。
そこで、決して嫌な関係が生まれることなく、オールラウンドも粋酔会も成立している。

経験と比例せず未熟な私には、一応「先生」という意味で、この関係の要にいさせて頂けることに、本当に感謝しています。
皆さん。本当に有難うございます。
m(_ _)m


次回の粋酔会は…
ホームページを読んで頂いた方がいいかな(^_^)

何はともあれ、オールラウンドの皆様。
実力向上とともに、益々パワーアップされる皆様の健康と元気にあやかりながら、頂いた力を還元できるよう、私もこっそり精進いたします。

目指せ粋な酔っ払い!
これは…程遠いなぁf^_^;



※写真は上から、講評準備をする皆さん。カメラセットする、粋酔会リーダーで、ホームページを作ってくださった最年長永井さん。 記念撮影。モデルの私を描いてくれたクロッキー作品。
皆さん定義を知らずとも、非常に上手かったです!
いつまでもいつまでも、皆さんと共に在りたい私、ナカムラミオの粋酔会リポートでしたm(_ _)m

20ヶ月

2014-02-14 09:39:54 | 教室のこと(一般絵画)




デイサービスに行き始めて20ヶ月になります。
たかが20ヶ月。されど20ヶ月。
私には、大きな経験、勉強になった20ヶ月でした。


ここまで割り箸ボックス、新聞紙エコバッグ、クリップのメモスタンド、紙粘土紐作り花瓶、クリスマスリース、飛び出すカード、アルミホイルステンドグラス、石膏キャンドルスタンド、紙版画、落ち葉掛け軸、ビーズブローチ、厚紙コースター、封筒作り、ハンガーの和紙絵画…
他にも色々な事をやってきたデイサービスでの「大人の工作」

実用的なもの、飾りもの、季節ものを、安価で手軽にできるように工夫して、デイサービスのみなさまと楽しんできました。

毎回参加者は約20人。
昼の食事を終えた時間に、2時間弱行います。
基本的に自由参加ですから、お風呂に入る前にちょっと参加、途中リハビリに出る方などもいますが、だいたい皆さん集中して頑張って下さります。

そのほとんどが女性で、平均年齢は80代半ば。100才に近い方もいらっしゃります。

男性の参加者は稀で、授業中、男性方は私たちを遠巻きに眺めているか、寝ているかの方が多いようです。

男性の参加が少ないのは、私が男だからというのもありますが、いくつになっても好奇心旺盛なのは女性で、プライドが邪魔をするのが男性なのだと、1年半以上やってみて、つくづく思います。

わざわざお化粧を直して下さる方、「説明が足りない!」と作業台を叩く方、すぐ忘れてしまう方、同じ話を繰り返す方、歩けない方、ずっと歌を唄っている方、とても器用な方、昔話が好きな方等、それはそれは自由です。

長年生きてこられたからこその自由と不自由がここにはあります。

私は専門外ですから、様々な不自由を手助けすることはできません。
しかし、こちらはデイサービスですから、親切で頼りになる介護のプロがたくさんいます。
その中で、当番の方がスタッフとなり、しっかりサポートしてくださるので、様々な自由も不自由も含めて、時間内に全てが丸く収まります。
本当に有り難いことで、感謝感謝なのです。

そんなデイサービスの授業は、年齢や身体条件による制限が多い分、内容決めを含めた準備に悩みますし、終わったらどっと疲れますが、この充実感は他では中々味わえませんから、私にとっては、すこぶる貴重な時間なのです。

先日、ある方が小さな声で「いつも楽しい事を考えてくだすってありがとうね」と言葉を下さりました。
胸にジンときました。。
しかし、そんな嬉しい労いの言葉はなくとも、毎回参加して下さり、必死の表情で、一生懸命作っている皆さんのお顔をみれば、同じだけの喜びを頂くことができます。

デイサービスでの工作には、リハビリ的な意味合いもありますし、イベントとしての目的もありますが、「まだまだできる」と自覚し、自信を持って頂くことや「次もつくれる」という希望を繋ぐことなど、メンタルを刺激する部分が、非常に大きいと思います。
また、忘れてしまう方は、それはそれで毎回新鮮なわけですから、大いに参加意義があると思うのです。
最近それを、責任の重さと共に実感します。

皆さんの人生経験に比べたら、微々たることかもしれませんが、私がここまで23年やってきたことを活かして、もっと充実した時間を提供できるように、頑張っていきます。

これからも、どうぞ宜しくお願いしますm(_ _)m



※写真は先日行った「飾り雛づくり」の一回目の様子。
これについては、次回二回目が終わりましたら、作品とともにご紹介します。
お楽しみに。

オールラウンド高蔵寺の封筒作り

2014-01-29 13:30:16 | 教室のこと(一般絵画)



今回は、オールラウンド高蔵寺の封筒作りのご紹介。

私は、資料やモチーフがなかった瀬戸のミスを繰り返すまいと、生徒のAさんにお願いしてお借りした花の写真を、皆様に用意しました。

Aさんの弟さんが、写真を趣味にしておられ、ご自身で撮られた写真を、作品資料としてAさんに提供しておられるのですが、よく私もそれをお借りするのです。
今回も甘えてしまいました。
Aさん、有難うございました。
m(_ _)m

オールラウンド高蔵寺は、案の定「実験室」になりました。

あーでもないこーでもないと独り言があちこちから聞こえます。
立って描きます。
折り方も変えます。
抽象画封筒あり、裏に絵がある封筒あり。
皆さん封筒は折らずに、開いたままをキャンパスにして絵を描き、折ったときの意外性をたのしみます。
おかしいから逆さまにする方。
中に絵があってもいいな、と裏返す方。
なるほど。

歩き回っての質問責めや、あーしろこーしろと批評会もはじまります。

初めてのことに興味を持たれ、挑戦されるのが、高蔵寺の特長でしょう。
2時間あっと言う間です。

瀬戸が静なら高蔵寺は動。
良し悪しではありません。
どちらも大切な教室だけに、瀬戸での不自由や不手際は、次回必ず挽回するつもりです。

それにしても「高蔵寺実験室」
新メンバーも加わり、益々暑苦し…じゃなくてアツくなりそうな予感。

今日はとりいさんがお休みでしたから、ぐっと平均年齢があがりましたが、元気は変わりません。
調整による変則授業で、来週もあります。
皆様お手柔らかに。

さてこの封筒作り。子ども講座でもやりますし、明日の入園前コースでもやるつもりです。

デイサービスは消しゴムスタンプでした。一般コースは主に水彩で挿し絵を目的にしましたが、子どもはまったくの自由にします。

またご紹介します。
お楽しみに。


※写真は1時間前までやっていた講座風景。

オールラウンド瀬戸の封筒作り

2014-01-29 09:45:07 | 教室のこと(一般絵画)


以前、デイサービスの封筒作りの記事を書きましたが、今度は一般コースとして、オールラウンド瀬戸、高蔵寺の授業での封筒作りをご紹介します。

まずは瀬戸。
以前、デイサービスで使用した紙が、やや封筒作りには不向きだったため、より良い紙を手に入れてのオールラウンド瀬戸でした。

少し紙質をざらざら&柔らかくしたのです。
そのため、制作に力がいらず、水彩の吸い込みもよくなり、皆様なかなか良い封筒ができました。
(本当はデイサービスでこの紙を使いたかったな)

しかし、問題もありました。
私的には、力がついた皆様の、過去のスケッチブックの中から画題を選び、サラッと仕上げてもらうつもりでしたが …
「モチーフ見ないと描けない」と。
これが皆様の意見。

本当は描けます。必ず。
しかし瀬戸の皆様は「見て描く」ことに慣れ過ぎていることに加え、自分で描いた過去作品は「今より劣るもの」ですから、画題にはそぐわないのです。
これはまだ自信が足りない証です。

私のミスでした。
これは想像できましたし、瀬戸の皆様の特長でした。
冒険や実験は望まず、地力をじっくりつけていくクラス。
それが瀬戸の「良いところ」でした。

と、何を言ってもモチーフは用意していませんから、不具合のまま授業は進みます。


皆様と封筒を作り、いざ挿し絵を描きます。
たまたま受け付けにあった花を借りてこられた方、仕方なく過去作品を参考にする方、教室にあった生け花クラスの本を拝借されて描いた方…
はい。
なんとか封筒ができました。

「私が言った通りにやりなさい」
という教室にだけはしたくなかったはず。
そのためには、特長を考え、個性をみて授業を作らねばなりませんでした。

改めて気を引き締めることができました。

でもこの封筒。
なかなか良くありませんか?
何だかんだ言っても、瀬戸らしい「真面目で几帳面」な封筒ができました。

やれやれ。
めでたしめでたし…でいいですか?
(^^;)


さて。
オールラウンド高蔵寺の封筒作りは、今から30分後に始まります。
準備はできました。

高蔵寺の特長は…

後ほどご紹介します。


※写真は瀬戸の授業の様子と封筒