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春日井市の絵画教室、あとりえPOPアートスクールの教室風景や内容を中心に、アートについて広く記事にします。

北出久美子展

2014-09-30 14:44:01 | アート紹介



今月28日(金)~10月8日(水)まで、春日井市にあります「ギャラリーカフェ:わっつ」にて北出久美子さんが個展を開催しています。
わっつさんは、このブログではお馴染みのお店ですね。

北出久美子さんはオールラウンド絵画教室月曜日コースに通って下さる私の生徒です。
今回は初個展!
「○○才までに個展を開く」という目標を達成されました。
おめでとうございます!
(^o^)/

しかし、ただ目標を達成するためだけの個展ならば、それに意味はありせん。
精神的に、体力的に、力量的に熟しながら目標が定まり、そこに向けて努力をする気力があってはじめて個展を開きます。
北出さんの個展もそうでした。
努力をし、望むからこそ与えられた展覧会です。
だからこそ価値があります。


これから「私も個展を開きたい」という方。
目標をクリアーするための展覧会ではなく、新たに目標を作るための展覧会にしましょう。
やはり目標は「通過点」でなければならないと思うのです。
どんなことにも完成は有り得ないのですから。
完成品ではなく、完成するためのプロセスにしか意味はないのですから。

私の生徒さんには、シニア世代、もしくはそれに近い方がたくさんいらっしゃいますが、皆さん本当にお元気です。
だからこそ思うのですが、いつかくる人生最後の夜に、明日の目標を書くための日記を開いてください。
そこまでに、まるで整理をするかのように、あれもこれも「達成」させて思い出にしないでください。
これから初個展を開きましょう。
そして毎回次を目標に頑張りましょう。


なんて少し話は逸れましたが北出久美子展。
色んな絵があります。
油彩画の抽象画から具象画の間で、ご本人が「描きたい!」と興味を持たれたものが 壁を埋めています。
花、パッチワーク風の抽象画、般若心経をモチーフにした半具象画…
しかし、たくさん種類があっても、画風や癖は同じ。
北出さんの絵になっています。
楽しんで描かれたことがよくわかります。
ここまでよく努力をされたと思いますし、努力した甲斐のある展覧会だと思います。

が、まだまだできます。発展途上です。
天井知らずの可能性だ。
その途上の成長を、これからも観せてください。
楽しみにしていますo(^-^)o

是非とも皆様。
芸術鑑賞にも行楽にも良い季節になってきました。
お近くにお越しの際は、美味しいコーヒーが飲めるギャラリーカフェ:わっつにお立ち寄りください。


※写真は北出さん展示作品の一部。
以前三人展を一緒にやられた杉村さん、大橋さんの作品もオープン参加でご覧になれます。
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北野稚英里展

2014-09-29 20:11:03 | アート紹介


画家鳥居純子さんをリーダーに、私が裏で暗躍する「美容室をアートで飾ろう企画」が始まって丸3年になります。

もう3年ですか…
感動しますねリーダー&ボス(ToT)
これからも末永くお願いしますm(_ _)m


はい。
その第13シリーズは、7月1日から行われていました「野々山かおり展~家族~」
この展覧会の作品は、全て野々山さんがこれまで一緒に暮らしてこられた犬を、愛情たっぷりに日本画で表現したものでした。

その親しみやすく優しい展覧会が、昨日日曜日、無事展示期間を終えました。
おかげさまで大好評の3ヶ月、大小たくさんの作品の中の犬たちが、美容室に来られるお客様を癒やし続けてくれたようです。
野々山さん、貴重な作品を展示してくださり、本当にありがとうございました。
m(_ _)m


さて。明日から始まります第14シリーズは、こちらも日本画で、美しい植物を描いた小品展「北野稚英里展:壁の花」です。

北野さんは、名古屋造形大学で日本画を学んだ23歳。
現在は、お勤めをしながら日々作品制作をされている若い画家です。

作品からは植物に対する愛情や、日本画に対するこだわりを感じますが、何より「絵が好きだ」という素直な気持ちが伝わってきて、とても好感が持てます。

これは余談ですが、北野さんは、絵を描き始めると、何時間でも、いや何日でも没頭できるそうです。
ん?
確かそんな人が他にも一人いたような…

あ、恒森君だ(笑)
※恒森君は私の生徒で26歳。そして今回とは状況が違い、新作は少なかったですが、アグリー展示をやってくれました(第4シリーズ)

北野さんは、今回の作品(平均して30×25センチくらいの大きさ)を1点仕上げるのに2ヵ月近くかけたそうです。
ということは、今回7点ですから、1年以上この展示のために費やしてくれたのですね。
頭が下がります。
m(_ _)m
しかし、これが恒森君でもきっと同じ(笑)
同じような時間を、黙々とずっと絵を描いたに違いありません。

そんな今時珍しいこの二人が、仮にデートをしたとしましょう。
仮に、ですよ?
そうですね。
例えばスケッチをしに公園へ……………………………………………………………………………………………………………………………………

想像するのはやめよ。


「北野稚英里展:壁の花」は明日9月30日から12月中旬までの予定で行われます。
本当に美しい絵です。
キャプションもポスターも一人で作りました。
展示もじっくり一人でやりました。
頑張りました。
よろしければ是非とも観てやってください。
m(_ _)m

場所は、勝川弘法通り商店街にある素敵な美容室「agree/for hair」です。
髪の毛切らなくても大丈夫。その分リーダーが月に3回カット、1回パーマかけに行きますから(^_^)v


※美しい北野さん作品展の次は、アグリースタッフのヘアカット写真展。
そして来年は、早々から私がガツンとやります!
楽しい企画目白押しのアグリー。
より一層パワーアップするこの企画共々、皆様どうぞよろしくお願いします。
m(_ _)m

※写真は展示に迷うチェリーと作品。
コメント (4)
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永遠の永遠の永遠

2014-09-27 13:37:37 | アート紹介


永遠の永遠の永遠を考えてみました。
つまり、草間弥生さんについて。
(本来弥は旧漢字ですが変換できず。以下「弥生」で申し訳ありません)

草間弥生展は、2年前に松本で観ています。
それとほぼ同じ企画の縮小版が、現在松坂屋美術館で開かれてる「永遠の永遠の永遠」
それを昨日観てきました。

草間さんが好きかどうかは別にして、初めて「音声ガイド」を聞きながら観た展示は発見があり、縮小版ながらも、松本とは全く別の展覧会を観たようで、非常に興味深く楽しむことができました。

ひとりの偉大な芸術家の生き様を「結局」などと、名も無き若輩者が括ってよいわけがありませんが、結局、草間さんのこの情熱と感性は「死」との関わりに尽きるのだと思いました。

幼い頃は「死」から逃れるために。
そして大人になるに連れて「死」と向き合い、今は「死」を受け入れるために、無尽蔵の欲で、80代も半ばを過ぎた老戦士は制作を続けておられる。

「ここからは描きまくって死ぬ」

すごい言葉ですね。


草間作品は、年代別にそれぞれシリーズがありますが、どの時代を切り取っても、刺激的な線とシンプルで稚拙な形によって描かれ、色が溢れていようが極端に色数は少なく、空間を排除したベタ塗りな世界の表情は、ひとつしかありません。

ドットは幼少から見続けた幻覚で、その飛び散った自分、散りばめられた魂を刻印し続けた大きな1点1点は、否応なく迫り来ます。
単純である故に観る側に選択肢はない…。
昔、体当たりの画家白髪一雄さんが「絵を味わってもらうつもりはない。喰らわすのだ」と言っていましたが、草間さんにはそこまでの殺意に似た脅迫感こそないにせよ、やはり作者と傍観者の間にできる、同じような一方通行の図式が成り立つと思います。

松本の展覧会でも思いましたが、草間さんの作品は、どうしても外に向けて解放されているようには見えません。
永遠も命も、内に内に向かっている。
だからこそ大きな作品になるのでしょう。
画面が大きくないと外からの距離は足りなく、時間も保てない。
そう思いながら美術館を後にして、最後に館外でムービーを観ました。
すると、草間さんは作品を台に置き、自分が回りながら外から中へ、中心に向かって描いていくではありませんか。
縦も横もなく描き進め、完成後に天地を決める…。
なるほど。
そんな風に描いている姿を観て、少し腑に落ちました。

音声ガイドの中の草間さんは「アクリル絵の具の乾くスピードが遅いのが困る。私は止まらずに重ねていきたいのに」とも、早口で言っていました。
これは、自分に降りてくるものを、できるだけ熱いうちに簡潔に表したいことに加え、色が混ざることが許せないのでしょう。

どこまでもピュアでクリアーであり、シンプルであり、愛と死を想う力でのみ制作ができること。
これを人は奇人といい、狂っているといい、天才と言った。
赤い髪や奇抜なファッションだけではないのですね。

精神を病んだ旧家のお嬢様は、唯一の逃げ道である絵を禁じられ、幻覚の解放先を失い死を意識しました。
そして、渡米して出会った、恋人や親友を越えた一心同体のパートナーとの死別は、死にたい欲望よりも死想感を養い、過激故に迫害された帰国後の制作はまた死に向かう…。
作品や年表は、まるで生と死のスパイラルを眺めるようです。。
それを乗り越えたように思える今、限りある永遠を絵に注ぎ、その絵は永遠に愛と平和を訴え、草間さんは作品の中で永遠に生き続ける。
それが「永遠の永遠の永遠」
いや、それは永遠を刻もうと、限りなく永遠に絵を描くこと、出口のない情熱のループを言うのかもしれない。

私は、飛び散った魂がドットであるという幻覚が、今はひとつひとつ意志と命を持って、永遠に向かっていくように感じました。
ひと粒ひと粒が草間さんの平和への願いである。
そんな風に思えてなりませんでした。

しかし…
ひとつのことしかできなかった不器用な人間が、ひとつのことをするだけで認められた奇跡。
それだけで天才前衛芸術家になれた幸運を、私は全くうらやましいとは思えない。

人に自由を与えないということは、自分にも自由がないということ。
精神を病む病まないは大した問題ではなく、結局死に縛られて、それしかできなかった苦悩の粒が、例え今は平和への願いのひと粒であれ、私には悲しみと痛みの雨に思えるのです。

多分あと千年は生きて描き続けるであろう妖怪草間弥生さんは、きっとこれからも同じことしかできないでしょう。永遠に思える時間を、きっと狂ったようにまっすぐ描き続けるのでしょう。

多分それは幸せなことですが、私にはもう草間弥生の生き様から頂戴するものはないかもしれません。
そんな風に思いながら記事を終わります。


※写真は草間弥生の立体作品南瓜とチューリップ。
白髪一雄の作品。
コメント (6)
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骨壺展後記

2014-09-26 21:22:26 | アート紹介




骨壷。骨董。
似ていますね。
懇親会会場で「中村獅童さんの親戚ですか?」と言われましたが、それより間違いなく似ています。
はい。
49名の作家の作品が列んだ、こっとう展ではない「こつつぼ展」は無事終了致しました。

陶器、ガラス、木、漆、紙、りぼん等の「骨壺」や、絵画、版画などの「祈り」をテーマにした作品たちは、企画の面白さだけではなく、さすが!と唸るアイデアと技術に溢れていました。

骨壺としては、実際に自分が骨として入りたいと思うもの。骨を入れてあげたいもの。
骨壺として以外にも「入れ物」の価値観が見いだせるもの。
絵画は「癒し」を目的としたもの、死者を弔うもの、死の恐怖を和らげるものなどなど、バラエティーに富んだ作品群の中に、自分の作品が展示されていたことが誇らしく思える展覧会でした。

この10日間で、たくさんの方が足を運んで下さったと聞きます。
私も参加作家として、できるだけ情宣した甲斐がありました。
来てくださった皆様。
この場でお礼申し上げます。
本当にありがとうございました。

先日、同会場で参加作家の懇親会が行われました。
顔見知りから初めてお会いする方まで、大勢の作家と直にお話しをすることができました。
また、食事を共にして、より親交を深める場を作って頂きました刻心堂さんに、心から感謝致します。
m(_ _)m

懇親会は、フレンチのケータリングで、その場で美味しいお料理が振る舞われ、お酒も飲むことができました。
心配なのは私の暴走ですが、どうやら大丈夫だったようで、今のところ「出入り禁止」のお沙汰は下っておりません。
ほっ…

また来年、参加させて頂けるならば、新しいことに挑戦したいと思います。


残念ながら、作品の写真があまりありませんm(_ _)m
今回は「後記」と銘打ちましたが、全て良い作品だった中でも、私が好きだった鳥居さんの作品(写真1枚目)と、加藤麻子さんの作品(写真3枚目左)小平健一さんの作品(写真5枚目)と、懇親会の様子をご紹介します。
懇親会の様子の中に、私の作品2点が写っています。
そのうち1点は、懇親会用作品で、無意味な展示換えをしたもの。レアです(笑) それから中谷さん、ウッチー。思い切り写して載せてごめんなさい。
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サラサラ日記:その36

2014-09-25 16:19:49 | 教室のこと(子供造形絵画)




《9月18日木曜日は秋晴れの爽やかな1日でしたが、私はそれとは正反対、作ったお弁当を忘れコンビニおにぎりにするも、食べる瞬間に落とすというハプニングにみまわれ秋雨前線到来涙な心模様》


写真1枚目は、さなちゃんが描いたゆうたくん。
決してウィスバーじゃありません。
おちょんぼがかわいい!

写真2枚目は…っておぃおぃちみたち。
9月なのに水遊びかいっ!しかも今日一番楽しそうじゃないかっ(ToT)
でも裸んぼうでこんなことできるのも今のうちだね(笑)
今度はせんせーも裸ん…

写真3枚目はサラ初めてのPB星人作り。
みんな思い思いの宇宙人をペットボトルとビニールテープで作りました!
写真4枚目が、命を得たPB星人たち。
なんだかドラマチックです。

最後の写真は一般コースのサラです。
今はお二人ですが、それぞれマイペースに描いていらっしゃいます。
願わくばあと3人くらいいて、一緒にお茶飲んだり、美術館に行ったりして楽しめたらどんなに良いでしょうか。
そんな日を夢見ています。


朝晩木陰は秋ですね。
芸術の秋。
巷にはたくさんのアートがあふれています。
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