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春日井市の絵画教室、あとりえPOPアートスクールの教室風景や内容を中心に、アートについて広く記事にします。

葦鶴

2011-11-30 16:10:10 | アート紹介
作品を購入しました。
水野誠司・初美さんのプリント作品「葦鶴」です。 2006年に制作されたものです。palladium printとクレジットされた作品。写真に関してはここで詳しく説明するのは困難ですし、僕自身浅い知識しかありませんので割愛します。ただこの作品は、古典的技術を使い、作家自身のイメージにより、感光性を考えて金属をチョイスし(パラジウム)黒の濃さや締まり、モチーフの拡大率を微調整されて作られたものだと理解しています。
ですから、作家のさじ加減で作られるのはもちろん、基本的には一点たりとも同じものはないのではないでしょうか。

お二人の作品展でこの作品と出会いました。
心を奪われました。一瞬で。迷わず欲しくなり、手に入れる前提で観ました。
しかし、どの作品も素晴らしく、購入する作品は、一瞬で決めた!というわけにはいかず、しばらく迷ってこの「葦鶴」に決めました。

作家とお会いしたことはありません。ご夫婦のどちらが撮影されたのかもわかりません。2006年1月、ヘルシンキにて撮影。パラジウムプリント。
でもそれで十分です。
一瞬で心を奪われた事実が全てで、毎日眺める自分を想像できるのですから。

展覧会は終わってしまいました。
場所は名古屋高岳、天ぷら飛騨郷土料理「月の庭」さんです。
アート好きの店主が営まれる、美味しく素敵なお店。
写真展後になる、今回の展示も大変面白かったのです。
次回はその展覧会と、月の庭、また私とお店の関わりについてご紹介します。

※「葦鶴」多分、「葦田鶴(あしたづ)」と同じ。これは万葉集からの引用でしょうか?確か鶴の異名と記憶します。文学的なタイトルも決め手になりました。この作品、一羽の鶴に見えませんか?空気が動いているような…一瞬を切り取っただけでは語れない物語を、今日から楽しみたいと思います。
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ブルーム展と三井園子さん

2011-11-29 10:34:13 | アート紹介




本日は三井園子さんを紹介します。
三井さんは笑顔が素敵な美しい方です。それは今回関係ありません。
三井さんは私ナカムラミオと同じく、大学を卒業してからずっとアーティストとして活動しています。彼女にはそこに活躍、が加わります。三井さんの活動は国内に留まらず、デンマーク、リトアニア、フランス、中国、アメリカと世界を股にかけたアクティブなもので、その華奢な体つきからは想像もつかないパワフルな性格を持つ作家です。
制作、作品は繊細且つ大胆なもので、時には整然と、また時には躍動的に空間を支配し、観るものを魅了します。
細かく縫う、染めるから、おおらかに描くまでの制作が、一つの作品の中で無駄なく主張され、深みや広がりになっています。長い作家活躍の中で、例え形態や技法が変わっても、三井作品にはぶれがありません。三井作品が三井園子さんだと、気持ちよく無言で主張する展覧会は圧巻です。

そんな三井園子さんは、所沢でアートスクール「アトリエ・ブルーム」を営んでいます。私と同業です。 たまに情報交換をしながら、刺激をもらうのですが、今回は、先日行われた「アトリエ・ブルーム展」の写真を送って頂いたのでご紹介します。
窓には墨彩画が貼られ、室内にはたくさんの造形作品が鎮座しています。実際にこの目で観れなかったのが残念ですが、他の部屋にも様々な作品があり、三井園子先生は、屋外でヨーヨー作りの野店を出していたとか(笑) 楽しそうですね。

僕たちはぶれずに描く、作るで生きています。そして描く、作るを通して子供たちを育むことは無限の可能性を産みます。描く、作る楽しみを教えるのはただのきっかけで、大切な事は、子供たちの成長に伴い、自分でその引き出しを増やし、応用させる感性を育てることです。「描く、作るは楽しいぞ」それだけではいけません。
僕らが常に自分を成長させるように生きること。人として子供と接するために、ぶれない立ち位置を持つ人間になることを忘れずにいたいと思います。 それが子供と向き合う責任ではないでしょうか。

※今回はアトリエ・ブルーム展と、三井園子さんの作品の一部を添付しました。
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縁は…

2011-11-28 16:56:41 | アート紹介


今日はちょっとした「縁」のお話。
僕の友人に三輪真一君という木工作家がいます。共にアートを志した18才からの付き合いですが、彼は現在、元々ゆかりのない春日井に居を構えています。僕と同じ春日井市民。これも縁です。
彼は木を使い、素敵なカトラリーや家具を作ります。使いやすさはもちろんですが、素材を大切にしたシンプルなデザインの中に、ちょっとした遊び心を加える所にオリジナリティが見えます。そんな彼の作品のファンは多く、先日彼に円座卓(用途にあわせて脚を替えられる)を注文、購入した友人は、納められたものをとても喜び、写メをくれました(添付写真)

そして本日、三輪真一君にまつわり、また一つの縁が繋がったのです。

このブログで以前紹介したゆう美容室勝川店(現在瀬古清水展開催中)に、三輪真一君が営む工房「つみき屋」のリーフレットを置かせて頂いたところ、早速和菓子屋さんから棚の注文が入ったと嬉しい知らせ。その話をよくよく聞いてみると、なんとその和菓子屋さんは、元生徒さんの家だったのです!
春日井でも有名な伝統ある餅屋「餅彦」さん。名物「いちご餅」が大変美味しいお店です。本日三輪君が、お店に打ち合わせに行くと聞いたので、私ものこのこ付いて行きました。餅彦さんとは、年賀状のやり取りは続いていましたが、お会いするのは久しぶり。ご家族も、たまたま在宅していた元生徒さんも元気そうで、懐かしい話に花が咲きました。小中と通ってくれていた彼女も成人に! 目下就活中と話す様子は中学生のままです(笑)
店内に飾られた油絵は、彼女が昔描いたうさぎ(そういえば今年の干支ですね)何だかほっこりと嬉しくなりました。
美容室に置かれた一枚のリーフレットが繋いでくれた縁です。
三輪君はどんな棚を作るのでしょう?メジャー片手に店内を見渡す、眼鏡越しの目は真剣そのもの(知らない人にはわからないかも…笑)
彼ならきっと素敵な棚を作ります。完成が今から楽しみです!
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なつきちゃんへ

2011-11-27 12:58:32 | 教室のこと(受験コース)
なつきちゃん。
武蔵美合格おめでとう!
初めて会ったのは、なつきちゃんが中学生の時でした。本当に絵を描く、ものを作ることが好きな子でしたね。
元々ルーツはあったに違いありませんが、そこが美術を志す第一歩だったのかもしれません。
あれから何年経ちましたか…
紆余曲折という言葉が頭に浮かびます。
悩み成長し、今があります。
なつきちゃんは高校生の間に、小さなカフェからギャラリーまで、数度個展を開きました。素晴らしいことです。その度に等身大の自分や、その時感じているであろう様々な空気や想いがありました。そして何よりなつきちゃんの実験と実行が、気持ちのよい背伸びでした。
「自分自身の納得」なんてきれい事で、背中を見せねばならない立場にありながら、何もやらない人をたくさん見る中で「まずやってみる」というなつきちゃんの姿は、清々しく潔く、それらが作品から伝わってきました。
なつきちゃんはすでにアーティストです。大学に入ることに、どれだけ意味があるかはわかりません。しかし、価値観を同じくするものたちの中で、自分の美意識を確立することは大切です。どこに行こうとも学ぶこと、実行することはできる。
作品は人が作るのです。なつきちゃんが作る作品がなつきちゃんです。
意味などいらない。欲望にそって制作してほしい。
いつかアーティストトークに花を咲かせる日を楽しみにしていますよ。
「求めよ。さらば与えられん。門を叩け。さらば開かれん」
なつきちゃんの未来は、この空のように限りなく、この雲のように自由なんです。
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落葉拾い

2011-11-26 16:10:30 | 教室のこと(子供造形絵画)




落穂拾いならぬ「落葉拾い」
落穂拾い(添付写真)は、かの有名な画家、ジャン=フランソワーズ・ミレー〈仏〉の絵です。絵に興味のない方は写真で、ヨーロッパ旅行でフランスに行かれた方はオルセー美術館で、この落穂拾いを目にされたのではないでしょうか?
ミレーはバルビゾン派の画家の代表格。この作品は今から160年程前に描かれた絵です。
余談ですが、バルビゾン派のバルビゾンとは村の名前。とにかく田舎の村です。なぜパリではなくそんな田舎の村に派閥ができたのか?
それは、当時のパリは、政治不安とコレラで大混乱していたため、芸術家はこぞってバルビゾンに疎開をしていたのですね。バルビゾンは一時期芸術家村と化したそうです。そこで描いた絵を画家たちはサロン(官展)に出品していたのでした。これ、試験に…出ません。
横路にそれてしまいましたが、話を元に戻して、さて本日は「落葉拾い」
農民が日暮れに、落ちた穀物を拾う寂しげな絵とは違い、みんな一生懸命元気はつらつ落ち葉を拾いました。
これでお終い。
で、本当はいいんです。みんな色や形、ビビっときた感覚で拾います。それが楽しい。打算なく拾う。夢中に拾う。ちなみにその落葉を何に使うかは内緒でした。
さて。どう料理しますか…。
貼り絵もよし、模写もよし。うーむ…
と悩む必要はありません。全部やればいいんです。貼りたい子は貼る。描きたい子は描く。お?スタンプを始める子が。
なかなか素敵ですね!よし。描いたりスタンプした子は、次週ラミネートしてしおりにしましょうかね。
コメント (2)
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