晴れときどき・・・

旧街道あるき、古戦場巡り、城攻め、図書館通いの4本立ての日々を綴ります。。

クサラへの道vol 6~Long And Winding・・・~

2013-11-15 07:37:47 | 紅クサラ
昔の恋人に道でばったり会って
そのままズルズルと付き合っちゃった事ってありませんか

軽自動車本屋のパートに行き、
せっせと、子供たちの送り迎えなんかやってるうちに、
私のクルマ熱もまるで憑き物が落ちたように静まり返って久しい頃、
相変わらず、クルマに血道を上げていた
相方のクルマの車検中の代車として、
そのクルマはやって来ました

え~っ、これバカラじゃんしかもフェーズ3
マニアクックな代車よこすなぁ~

 そう、ルノー・ルーテシアという車は
私が以前乗っていたサンクの後継車で、
潰れかけているルノーというメーカーの屋台骨を
必死で支えている健気なクルマでした

 何回かマイナーチェンジしてそれをphase1→phase2と呼び慣わして
来ましたが、日本での輸入元が潰れちゃったせいで、
このphase3に至っては20台程しか売れなかったという、
可哀相な経歴を持っています
その最上級モデルであるバカラは恐らく3.4台しか生息していない、
超絶滅危惧種でした

 ドアを開けるとそこは牛革の洪水です。
小さなスターレットぐらいの車体の内装が皮・皮・皮…
なんとトランクにはスーツをしまうとき用にって
皮のケースまで付いています
誰がこんなもの使うのでしょう
これだけでバッグが作れます

 えっ運転してもいいの
左ハンドルの車久しぶりだなぁ、大丈夫かしら

…一時間後、私は代車を寄越したクルマ屋さんに
お願いだから、この車を私に売ってくださいと電話していました…

 10年落ちの中古車で、塗装もアチコチ剥げていましたが
そんなことは問題ありませんでした。
アクセルを吹かした感じ、癖のあるブレーキフィール、
重たいパワステ、ふっかふかのシート…。
かつて20代の頃サンクと走った日々が
次々と甦ってきます

 怖いもの知らずで生意気だったけど、
夢も希望も持っていて、
この車と一緒なら何処へでも行けると思っていた、
懐かしくも恥かしいあの頃

 私もあれからいろいろなことがあって
歳をとって、心も身体もガタガタで、
沢山問題を抱えている
このちょっと古いクルマと同じだ

 一生懸命仕事をして、子供を育ててきた。
世間の片隅で目立たぬよう、ひっそり生きてきた。
でも、もう一度このクルマで泣いたり笑ったり、
かつての自分を取り戻してみたくなったのです。
 
 もうご近所やママ友に白い目で見られてもいいや。
ワタシは、ワタシ、だ

 ルノールーテシア・バカラ FF2000cc 消費税・諸経費込26万円也


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