絲山秋子の「忘れられたワルツ」を読みました。180ページ。
絲山秋子さんは大好きな作家さんです。あまり話題にはなりませんが、
新刊を見かけたら必ず手にとって読むようにしています。
これは半年前に出版された短編集で7つの作品全てが
震災後に書かれたと思われます。
あの日以来、日本人全てが大なり小なり纏ってしまった不安とか、
影のようなものが全体に薄く塗されている様な作品たちです。
政治がどちらへ傾こうと経済がどう変わろうと、
自分にはあんまり関係ないわ~とただ日々の暮らしに手一杯な
私のような駄目人間でも、あの日以降少し考えました。
これはちょっと大変なことが起こるかもしれない。って・・・。
何気ない日常って何の保障もないんだって・・。
よく解からないけどこれから私たちはどうなるんだろうって・・・。
そして孤独とか絆とかについても考えるようになりました。
協調性が無くて、他人との違いばかりが気なって上手く付き合えない、
誰かに合わせようとすればする程追い詰められたような気持ちになるようでは、
それだけで生きづらく、世間からはじき出されるのではないかと、
怯えるようになりました。
この小説にでて来る主人公達もそれぞれ考えます。
まるで袋小路に入って出られないような行き止まり感と焦り、
それでいて今も世界は晴れ渡っているかのようなのどかさ・・。
全体的にちょっと前衛的な雰囲気というか、幻想的な要素もあったりして
久しぶりに正統派の小説を読んだなぁという気分になりました。
なかなかに深くて難解な部分もあったりして、
ちょっとセンター試験の例題になりそうな内容でもありました(笑)
絲山秋子さんらしい、知的で簡潔でカッコイイ文章は相変わらずで
それだけで私は読んでよかったと思ってしまいます。
絲山秋子さんは大好きな作家さんです。あまり話題にはなりませんが、
新刊を見かけたら必ず手にとって読むようにしています。
これは半年前に出版された短編集で7つの作品全てが
震災後に書かれたと思われます。
あの日以来、日本人全てが大なり小なり纏ってしまった不安とか、
影のようなものが全体に薄く塗されている様な作品たちです。
政治がどちらへ傾こうと経済がどう変わろうと、
自分にはあんまり関係ないわ~とただ日々の暮らしに手一杯な
私のような駄目人間でも、あの日以降少し考えました。
これはちょっと大変なことが起こるかもしれない。って・・・。
何気ない日常って何の保障もないんだって・・。
よく解からないけどこれから私たちはどうなるんだろうって・・・。
そして孤独とか絆とかについても考えるようになりました。
協調性が無くて、他人との違いばかりが気なって上手く付き合えない、
誰かに合わせようとすればする程追い詰められたような気持ちになるようでは、
それだけで生きづらく、世間からはじき出されるのではないかと、
怯えるようになりました。
この小説にでて来る主人公達もそれぞれ考えます。
まるで袋小路に入って出られないような行き止まり感と焦り、
それでいて今も世界は晴れ渡っているかのようなのどかさ・・。
全体的にちょっと前衛的な雰囲気というか、幻想的な要素もあったりして
久しぶりに正統派の小説を読んだなぁという気分になりました。
なかなかに深くて難解な部分もあったりして、
ちょっとセンター試験の例題になりそうな内容でもありました(笑)
絲山秋子さんらしい、知的で簡潔でカッコイイ文章は相変わらずで
それだけで私は読んでよかったと思ってしまいます。