
テュイルリー公園---胸が詰まってしまった。アンドレ落命の地である。
アンドレ・グランディエ---所詮架空の人物と言ってしまえばそれまで。今回、この公園に足を踏み入れた途端「あぁ、彼はどのあたりで狙撃されたのだろう?」「オスカルはどこへ水を求めに行ったのだろう?」「あの日もこんな天気で、晴れていただろうか?」など思いが尽きなかった。不思議なものである。「ベルばら」の中で私が最も好きなキャラクターはアンドレ。昔からそうだった。自分が好きになった人もどこか少し、アンドレ的な面があったように思う。だから惹かれたのかな?それはどうでもいいとして---。先月発売されたばかりのMC11巻、アンドレ編の加筆部分は1789年7月13日、アンドレがテュイルリーの戦いで命を落とすところから始まる。あの戦闘場面は、このあたりだろうか?
夏は移動式遊園地が設置されるようである。まさか1789年にはなかったと思うが。
平和な今、噴水の周りには恋人たちや家族連れが楽しそうにお喋りしている。公園には平和な景色が似合う。
この像を見た時、オスカルとアンドレを思い浮かべてしまった。(この像は男同士だけど)
7月13日の夜、オスカルがどこでどう過ごしたかを想像するのはつらい。食事はほとんど取らず、アンドレの遺体のそばで「早く夫アンドレのそばに行きたい。」とだけ思っていたのではないか?傍らには静かにアランが付き添っていた。オスカルの人生で、最もつらい一夜だっただろう。その前の夜に結ばれたばかりだから、たった一日で奈落の底に突き落とされた気分だったろう。それでもオスカルはその苦しみに耐え、軍人としての人生を全うした。最終目的が恋ではなく、軍人として、一個人として自分の信念を貫き通したところに私は惹かれる。あれ以外の人生の締めくくり方は、オスカルにはありえない。できればアンドレもバスティーユでオスカルと共に落命を---と願うのは、私のわがままだろうか?そうすればオスカルは切ない一夜を過ごさなくてすんだから。
読んでくださり、どうもありがとうございます。
3年前ベルばらファンで、一人でパリに行った時の想いと同じでした!