『竹と里山』班の報告をいたします
報告:市川
参加者
橋口さん 武蔵野美大 「竹のデザインプロジェクト」を国内外で展開している
鈴木さん 武蔵野美大 炭焼銀ジイさんに師事 炭焼きを通じて里山と関わっている
古川さん 武豊町で兼業農家「耕さない田んぼ」の普及活動に取り組んでいる
金さん 名大研究生で中国出身 中国においても将来、日本と同じような農山村問題が生ずることを危惧している
斉木さん ボランティアで人工林を健康な森に回復させる活動を行っている
中国の砂漠で植林をした経験を持つ
市川 豊田市内で設計事務所を営む
★ まず竹林の現状、被害について話しをしました
*竹は樹木等に比べ生長が非常に早いので他の植物を駆逐してしまい、手入れされなくなった里山はすぐに竹林になってしまう
(1日1m伸びることもある)
*竹の根が隣の敷地内にまで広がり、被害をあたえてしまう
*竹を根絶するためには根を掘り返さなければならないが、そのためには重機が必要
★ かつて竹はどのように使われていたのか?
*建築資材として
土壁の下地(小舞竹)愛知県は小舞竹の職人が唯一残っている地域
雨樋、生垣など建築の多くの部分に使用されていた
京都 桂離宮の建材の80%は竹といわれている
*カゴ等の小物や家具
*海苔の養殖
*タケノコを食す
さまざまな生活の場面で竹は必要な物であった
★ 海外では今でも竹が多く使われている
*中国、インドでは竹を原料としてパルプを作り、産業として成り立っている
日本の場合、竹林の面積が小さく、しかも点在しているため産業になりにくい
*インドネシアのバリ島「グリーン スクール」では幼稚園から中学校まであり、校舎などの建物、
机や椅子などの家具などあらゆるものが竹で作られている
肥料としても竹を使っている (日本の竹とは種類がちがう)
*欧米では竹の工芸品が流行っている
★ どうして日本では竹が使われなくなってしまったのか?
*竹は、割れやすい、カビやすい、腐りやすい、燃えやすい
*建築基準法上、竹は構造材としては認められていない
*竹製品はプラスチックに取って代わられてしまった
★ なんとか竹を使うことはできないのか?
*現在、試みられていること
鉄筋コンクリートの鉄筋の代わりに竹を使い「竹筋コンクリート」
竹をチップ化し、畑の肥料にする
*現在一番多く行われている方法として竹を炭にする
炭にすれば体積が小さくなり手っ取り早い
微生物を活性化する効果があるので土壌や川にまく
消臭効果がある (山梨県身延では竹炭で成功している)
★ 新しい竹の利用方法はないか?
*竹をバイオ燃料にできないか?
*竹をペレットやチップ化し、薪ストーブに使えないか?
*殺菌効果があるので医療用品を開発できないか?
*建築の仕上材
*楽器
★ 最後に
日本では竹は古来より神聖視されていて、祭りの際は竹が多く使われてきた。
かつて祭りは村や町の人々の楽しみであった。しかし今では祭りに対して無関心な若者が増えている。
それは祭りが若者とって身近なものではなくなったことが原因ではないか。もっと祭りを盛り上げていくことが大事である。
「イベント」ではなく「祭り」を!
それには今の時代に合うように「祭り」をアレンジしていく必要がある。
それは「祭り」だけではなく「里山」も同じことが言えるのではないか。
そして「竹」もアレンジが必要。
いろいろな分野から「竹」を考えていかなければならない。
今回、「竹」についていろいろ話し合いをしましたが、
「竹」にまつわるさまざまな問題は「里山」の現代の問題を象徴しているように思いました。
そして竹の根が土の中で絡み合い広がっているように「里山」の問題は「持続不可能な社会構造・精神構造」の問題と
深く強く結びついていることを改めて感じました。
報告:市川
参加者
橋口さん 武蔵野美大 「竹のデザインプロジェクト」を国内外で展開している
鈴木さん 武蔵野美大 炭焼銀ジイさんに師事 炭焼きを通じて里山と関わっている
古川さん 武豊町で兼業農家「耕さない田んぼ」の普及活動に取り組んでいる
金さん 名大研究生で中国出身 中国においても将来、日本と同じような農山村問題が生ずることを危惧している
斉木さん ボランティアで人工林を健康な森に回復させる活動を行っている
中国の砂漠で植林をした経験を持つ
市川 豊田市内で設計事務所を営む
★ まず竹林の現状、被害について話しをしました
*竹は樹木等に比べ生長が非常に早いので他の植物を駆逐してしまい、手入れされなくなった里山はすぐに竹林になってしまう
(1日1m伸びることもある)
*竹の根が隣の敷地内にまで広がり、被害をあたえてしまう
*竹を根絶するためには根を掘り返さなければならないが、そのためには重機が必要
★ かつて竹はどのように使われていたのか?
*建築資材として
土壁の下地(小舞竹)愛知県は小舞竹の職人が唯一残っている地域
雨樋、生垣など建築の多くの部分に使用されていた
京都 桂離宮の建材の80%は竹といわれている
*カゴ等の小物や家具
*海苔の養殖
*タケノコを食す
さまざまな生活の場面で竹は必要な物であった
★ 海外では今でも竹が多く使われている
*中国、インドでは竹を原料としてパルプを作り、産業として成り立っている
日本の場合、竹林の面積が小さく、しかも点在しているため産業になりにくい
*インドネシアのバリ島「グリーン スクール」では幼稚園から中学校まであり、校舎などの建物、
机や椅子などの家具などあらゆるものが竹で作られている
肥料としても竹を使っている (日本の竹とは種類がちがう)
*欧米では竹の工芸品が流行っている
★ どうして日本では竹が使われなくなってしまったのか?
*竹は、割れやすい、カビやすい、腐りやすい、燃えやすい
*建築基準法上、竹は構造材としては認められていない
*竹製品はプラスチックに取って代わられてしまった
★ なんとか竹を使うことはできないのか?
*現在、試みられていること
鉄筋コンクリートの鉄筋の代わりに竹を使い「竹筋コンクリート」
竹をチップ化し、畑の肥料にする
*現在一番多く行われている方法として竹を炭にする
炭にすれば体積が小さくなり手っ取り早い
微生物を活性化する効果があるので土壌や川にまく
消臭効果がある (山梨県身延では竹炭で成功している)
★ 新しい竹の利用方法はないか?
*竹をバイオ燃料にできないか?
*竹をペレットやチップ化し、薪ストーブに使えないか?
*殺菌効果があるので医療用品を開発できないか?
*建築の仕上材
*楽器
★ 最後に
日本では竹は古来より神聖視されていて、祭りの際は竹が多く使われてきた。
かつて祭りは村や町の人々の楽しみであった。しかし今では祭りに対して無関心な若者が増えている。
それは祭りが若者とって身近なものではなくなったことが原因ではないか。もっと祭りを盛り上げていくことが大事である。
「イベント」ではなく「祭り」を!
それには今の時代に合うように「祭り」をアレンジしていく必要がある。
それは「祭り」だけではなく「里山」も同じことが言えるのではないか。
そして「竹」もアレンジが必要。
いろいろな分野から「竹」を考えていかなければならない。
今回、「竹」についていろいろ話し合いをしましたが、
「竹」にまつわるさまざまな問題は「里山」の現代の問題を象徴しているように思いました。
そして竹の根が土の中で絡み合い広がっているように「里山」の問題は「持続不可能な社会構造・精神構造」の問題と
深く強く結びついていることを改めて感じました。
先日、飛び入りで参加したムサビの橋口です。
市川さんも書かれているように、皆で話しながら感じたこととして、「竹」の話しは、イコール「里山」であり、日本の広範にわたる現状といった、どこか既視感に近い感じがありました。
広域なネットワークを形成する竹の根「リゾーム」を考えることは、インフラ整備によりグローバル化する社会を考えることにつながります。
また、個人的には「持続可能な社会」とは「持続可能な発展」が根底にあるように思われますが、「地球」を包括的に理解した時に、何が発展で何が発展ではないのか、そういったことも「竹」を通した議論で感じることができたように思います。
なかなかゼミへの参加は難しいと思いますが、今後ともよろしくお願いいたします。
*URLはムサビのプロジェクトです。