晴天の下、寒風にさらされる潮カツオ=静岡県西伊豆町で2日午前10時25分、小出洋平写す
静岡県西伊豆町の田子地区で潮(しお)カツオの生産が最盛期を迎えている。伊豆半島西海岸は冬、駿河湾からの潮風が冷たい。潮カツオはこの季節風を利用した伝統の特産品で、正月用の保存食となる。
4キロ前後のカツオの内臓を取って塩漬けし、水洗いをして1週間ほど陰干しする。少しずつ切って、茶漬けや鍋物、吸い物に入れると美味。かつては縁起物として神棚や軒先につるした。
同町田子地区の田子漁協水産物流通センターでは、一度に約400匹のカツオを並べる。「今年は風が冷たく、味のしまった潮カツオになりそう」と同センター。【中村隆】
(毎日新聞) - 12月2日17時9分更新