"Bobby Jean"
この前 家に寄って
君は行ってしまったとお母さんから聞いたよ
俺にはどうしようもないことだった
誰にも言えることなんてなかったと言ってくれたけど
俺たちは16の頃から友達だったんだ
知っていて電話できれば良かったって思うんだよ
そうすればさよならと言えたのに ボビー・ジーン
ほかの奴らがみんな俺を避け ばかにしても
いつでも俺とつるんでくれた
同じ音楽、同じバンド、同じような服装が好きで
俺たちみたいにワイルドな奴はいないよなって言い合っていた
せめて伝えてくれたら、話すことができたら良かったって思うんだよ
お前にさよならを言うために ボビー・ジーン
雨のなかを歩きながら俺たちが身を隠すこの世の中の痛みについて話した
お前のように俺のことを分かってくれる人はもうどこにもどうしたって見つからない
きっと今頃お前は旅のさなかだろう
バスかそれとも電車に乗って
どこかのモーテルの部屋でラジオがかかり
俺がこの歌を歌うのを耳にすれば
きっと分かるよ どれだけ遠く離れていても俺がお前のことを思っていると
最後にもういちどこうして呼びかけているのは気持ちを変えたいからじゃない
お前がいなくて寂しいけれど、幸運を祈るよ、さよならと言いたいからなんだ
ボビー・ジーン
ENGLISH
ニューヨーク州の州都オルバニーは私にとって特別な街でした。ブルース・スプリングスティーンを好きになってずっと訪れたいと思っていたアメリカの地を初めて踏むことになったのはオルバニーで暫くのあいだ暮らす機会を得たからでした。その上その暮らしの本当に終わりの頃に、ブルースは『Working On A Dream』(2009)というアルバムを出してツアーに出、私はまさにオルバニーで初めてのブルースのコンサートを経験したからです。
今回、『The River』ツアーに行こうと決めたとき、本当はどこか行ったことのない土地に行きたいと思っていました。新しいことに挑戦したかったし、自分が歳を重ねて保守的になっていると思いたくなかったからです。けれども、思っていた街のチケットを獲ることはとても難しく、験担ぎの意味を込めてオルバニーに変えたところ本当にチケットが手に入ったのでした。この頃からオルバニーは私にとってのラッキー・タウンかもしれない、という気がしてきました。
特別な土地ではあったものの、今回2010年ぶりに訪れるにあたってとりたてて感傷的な気持ちになることはありませんでした。私はこの街で特別な経験をしたけれど、同時にそれはとても現実的な経験でもあったのです。夢が叶うということは夢みたいな経験というだけではなかった。そのなかで自分の性格だとか考え方だとか育った環境だとか捨て去り、逃げることのできないものが自分のなかにあるということがよく分かった。それは部分的には異国の地における日本人同士の濃密な人間関係とも関わりのあることだったと思うのだけど、とにかく精神的にこの街と深い結びつきを持ち続けることを私は選ばなかったのです。
ところが実際には、マンハッタンから電車に乗るとかつていちどだけこの電車を使ったときのことを思い出さずにはいられなかったし、駅に降り立っても、ブルースのコンサートがあるタイムズ・ユニオン・センターに行ってもGAのリストバンドをもらってから時間つぶしをするあいだも、いろいろなことを思い出してしまってずいぶんセンチメンタルな気分になってしまいました。初めてブルースのコンサートに行った日を私にとって特別なものにしてくれたのはブルースだけではなかったことを、そう思うことを拒否したい気持ちもありながら、考えずにはいられなかったのです。2009年のコンサートで私が受け取ったGAのリストバンドの番号は30番で、それは「自分のラッキーナンバーだからきっといいことがあるよ」と言ってくれた人がいた。そしてその日私は最前列でブルースを観ることができたのでした。
今回、私はひとりでリストバンドをもらい、ひとりで時間をつぶし、ひとりで並んだけれど、やっぱりオルバニーは幸運の街でした。私は前から5列目くらいでブルースを観、15歳の頃にテレビで観て心を奪われたブルースのこめかみの青筋までこの目でちゃんと見ることができました。そして開演までの時間に気持ちがすっかり柔になってしまったおかげで、『The River』の1曲目、"The Ties That Bind"ではもう歯を食いしばって泣くのを我慢しなければいけないほどでした。
この日、私がEストリート・バンドから受けた最初の印象はみんなずいぶん歳をとったな…というものでした。ブルースがいつまでも若々しいのに対して、周りは少しくたびれているようにも感じられました。そのなかでひとり若いジェイクが控えめながらすごく大きな役割を果たしているように思ったのです。クラレンスとはまるで違う形ではあるだろうけれど、やはりブルースはジェイクのことをかなり頼りにしているように思えました。印象的だったのは、"Hungry Heart"のときにGAフロアの真ん中に設けられた通路からステージまでブルースがクラウドサーフをしたときのことです。ジェイクはサックスを左手を使って演奏し続けながらステージに辿り着いたブルースを右手でステージに引き揚げるという場面でした。ブルースがこの歳でクラウドサーフをすることも大胆だけど、ジェイクがいて初めてこのクラウドサーフは完璧なものになるんだということが分かった。暫く観ていると一見するよりはみんな元気なんだということも感じられたけれど(ニルスは"Because the Night"で今もスピンしていたし、スティーブも途中からちゃんと笑顔を見せるようになった)特に『The River』を再現するにあたってジェイクの一貫した活力は本当に大切だったと思う。
『The River』の再現のなかでは、時々織り込まれるブルースの話がどれもすごく良かった。多くは無料で配布されたシカゴ(16/1/19)の音源で聴くことができる通りです。このアルバムが人とのつながりを追い求め、理解したくて作られたこと、"Independence Day"は若いときに書くことができる曲であり、両親には両親の人間性があり、自分とは違う夢や理想があることを初めて知った時の衝撃や、両親の重ねる大人の妥協に対する恐れが含まれていること。でも、その妥協がもたらす喜びを若者はまだ知り得ないのだということ。"I Wanna Marry You"は決して出会うことのない人との人生を思い描くというデイドリームの歌であること。どんな帰結をも伴わない人生、存在することのない人生、愛を想像する歌であること。そして『The River』の底流にあるもうひとつのテーマは限りのある時間であったこと。こうしたひとつひとつの短い語りがこのアルバムをとても親密なものにしていました。そのせいなのか"Drive All Night"のとき、周りの人々が一瞬みんな遠のいたような気がしました。薄暗い闇のなかにブルースと自分しかいたいみたいな感覚。『Springsteen & I』(2013)のなかで、スウェーデン人の男性が、コンサートでブルースが自分だけに話しかけてくれている気持ちになることがあると話していたけれど、そんな感じだった。
けれども本ツアーの主眼は『The River』なのに、オルバニーの公演で私がいちばん心に残ったのは『The River』が終わってから3曲目に演奏された"Backstreets"でした。この曲をコンサートで聴くのは初めてではなかったけれど、これほど胸に突き刺さる"Backstreets"は初めてでした。これは、コンサートが始まる前に思い出したり、考えたりしたいろいろなことがあったから、つまりオルバニーでブルースを観ていたからこそのことでした。まさか"Badlands"と"Wrecking Ball"が演奏されたあとに何の前触れもなくこの曲が演奏されるだなんて思ってもみなかったのでロイ・ビタンの演奏するピアノのイントロが流れてきたときには不意をつかれた思いでした。そして最初から最後まで、目玉がとけてしまうんじゃないかというくらい涙が止まらなかった。それはオルバニーに戻って来てから私の心を捉え、感傷的にさせていたのは、私が人生のなかでただひとり出会うことのできた「テリー」のことだったからです。共に裏通りに身を隠し、永遠に友達であることを誓い、一緒に観た映画のヒーローたちのように歩く術を探った相手。それは若いときにだけ出会うことのできる存在であり、築くことのできる人間関係だった。裏通りに身を潜めることが何の解決にもならないことや、ヒーローのように歩くことができてもヒーローにはなれないことを知ったあとには夢でしか見ることのできない関係でした。彼の示してくれた理解、忍耐、そして愛情はこうしてお互いのあいだに距離ができて初めてやっと私には理解することができた。私が泣いたのは決して後悔したからではありません。どれだけ尊いものであってもその価値が発揮されないことはあるし、タイミングだってある。私自身の心が狭かったということと共に。それは悔いても仕方のないことです。けれども、こうしてオルバニーを再び訪れ、初めて観たのと同じ場所でブルースを観、そして"Backstreets"を聴き、胸が張り裂けるような思いをすることができて良かったと心から思う。
大好きな"Be True"がそのあとに演奏され、いちばん最後の"Shout"の前には"Bobby Jean"まで演奏されました。"Backstreets"と"Bobby Jean"という2曲は私のなかでとても一貫性のあるように感じられました。次にオルバニーに来ることがたとえあったとしても、もう今回のように感傷的になることもないだろう。なぜなら私は今ここで人生の一時期を共にしたテリーの大切さを知り、彼と利己的だった自分自身に本当に別れを告げるからだ。テリーは私にとって同じ音楽やバンドが好きで、どんなときでも味方をしてくれた相手だった。家族を除いて誰も彼のように私のブルースへの愛を理解した人はいなかったし、だからこそ2009年に初めてオルバニーでブルースを観たとき、私は幸せだった。そのことを分かることが、たぶん今の私にとってすごく大切なことなのだと感じられた。
Setlisit:
Meet Me in the City
The Ties That Bind
Sherry Darling
Jackson Cage
Two Hearts
Independence Day
Hungry Heart
Out in the Street
Crush On You
You Can Look (But You Better Not Touch)
I Wanna Marry You
The River
Point Blank
Cadillac Ranch
I'm a Rocker
Fade Away
Stolen Car
Ramrod
The Price You Pay
Drive All Night
Wreck on the Highway
Badlands
Wrecking Ball
Backstreets
Be True
Because the Night
The Rising
Thunder Road
Born to Run
Detroit Medley
Dancing in the Dark
Rosalita (Come Out Tonight)
Bobby Jean
Shout
この前 家に寄って
君は行ってしまったとお母さんから聞いたよ
俺にはどうしようもないことだった
誰にも言えることなんてなかったと言ってくれたけど
俺たちは16の頃から友達だったんだ
知っていて電話できれば良かったって思うんだよ
そうすればさよならと言えたのに ボビー・ジーン
ほかの奴らがみんな俺を避け ばかにしても
いつでも俺とつるんでくれた
同じ音楽、同じバンド、同じような服装が好きで
俺たちみたいにワイルドな奴はいないよなって言い合っていた
せめて伝えてくれたら、話すことができたら良かったって思うんだよ
お前にさよならを言うために ボビー・ジーン
雨のなかを歩きながら俺たちが身を隠すこの世の中の痛みについて話した
お前のように俺のことを分かってくれる人はもうどこにもどうしたって見つからない
きっと今頃お前は旅のさなかだろう
バスかそれとも電車に乗って
どこかのモーテルの部屋でラジオがかかり
俺がこの歌を歌うのを耳にすれば
きっと分かるよ どれだけ遠く離れていても俺がお前のことを思っていると
最後にもういちどこうして呼びかけているのは気持ちを変えたいからじゃない
お前がいなくて寂しいけれど、幸運を祈るよ、さよならと言いたいからなんだ
ボビー・ジーン
ENGLISH
ニューヨーク州の州都オルバニーは私にとって特別な街でした。ブルース・スプリングスティーンを好きになってずっと訪れたいと思っていたアメリカの地を初めて踏むことになったのはオルバニーで暫くのあいだ暮らす機会を得たからでした。その上その暮らしの本当に終わりの頃に、ブルースは『Working On A Dream』(2009)というアルバムを出してツアーに出、私はまさにオルバニーで初めてのブルースのコンサートを経験したからです。
今回、『The River』ツアーに行こうと決めたとき、本当はどこか行ったことのない土地に行きたいと思っていました。新しいことに挑戦したかったし、自分が歳を重ねて保守的になっていると思いたくなかったからです。けれども、思っていた街のチケットを獲ることはとても難しく、験担ぎの意味を込めてオルバニーに変えたところ本当にチケットが手に入ったのでした。この頃からオルバニーは私にとってのラッキー・タウンかもしれない、という気がしてきました。
特別な土地ではあったものの、今回2010年ぶりに訪れるにあたってとりたてて感傷的な気持ちになることはありませんでした。私はこの街で特別な経験をしたけれど、同時にそれはとても現実的な経験でもあったのです。夢が叶うということは夢みたいな経験というだけではなかった。そのなかで自分の性格だとか考え方だとか育った環境だとか捨て去り、逃げることのできないものが自分のなかにあるということがよく分かった。それは部分的には異国の地における日本人同士の濃密な人間関係とも関わりのあることだったと思うのだけど、とにかく精神的にこの街と深い結びつきを持ち続けることを私は選ばなかったのです。
ところが実際には、マンハッタンから電車に乗るとかつていちどだけこの電車を使ったときのことを思い出さずにはいられなかったし、駅に降り立っても、ブルースのコンサートがあるタイムズ・ユニオン・センターに行ってもGAのリストバンドをもらってから時間つぶしをするあいだも、いろいろなことを思い出してしまってずいぶんセンチメンタルな気分になってしまいました。初めてブルースのコンサートに行った日を私にとって特別なものにしてくれたのはブルースだけではなかったことを、そう思うことを拒否したい気持ちもありながら、考えずにはいられなかったのです。2009年のコンサートで私が受け取ったGAのリストバンドの番号は30番で、それは「自分のラッキーナンバーだからきっといいことがあるよ」と言ってくれた人がいた。そしてその日私は最前列でブルースを観ることができたのでした。
今回、私はひとりでリストバンドをもらい、ひとりで時間をつぶし、ひとりで並んだけれど、やっぱりオルバニーは幸運の街でした。私は前から5列目くらいでブルースを観、15歳の頃にテレビで観て心を奪われたブルースのこめかみの青筋までこの目でちゃんと見ることができました。そして開演までの時間に気持ちがすっかり柔になってしまったおかげで、『The River』の1曲目、"The Ties That Bind"ではもう歯を食いしばって泣くのを我慢しなければいけないほどでした。
この日、私がEストリート・バンドから受けた最初の印象はみんなずいぶん歳をとったな…というものでした。ブルースがいつまでも若々しいのに対して、周りは少しくたびれているようにも感じられました。そのなかでひとり若いジェイクが控えめながらすごく大きな役割を果たしているように思ったのです。クラレンスとはまるで違う形ではあるだろうけれど、やはりブルースはジェイクのことをかなり頼りにしているように思えました。印象的だったのは、"Hungry Heart"のときにGAフロアの真ん中に設けられた通路からステージまでブルースがクラウドサーフをしたときのことです。ジェイクはサックスを左手を使って演奏し続けながらステージに辿り着いたブルースを右手でステージに引き揚げるという場面でした。ブルースがこの歳でクラウドサーフをすることも大胆だけど、ジェイクがいて初めてこのクラウドサーフは完璧なものになるんだということが分かった。暫く観ていると一見するよりはみんな元気なんだということも感じられたけれど(ニルスは"Because the Night"で今もスピンしていたし、スティーブも途中からちゃんと笑顔を見せるようになった)特に『The River』を再現するにあたってジェイクの一貫した活力は本当に大切だったと思う。
『The River』の再現のなかでは、時々織り込まれるブルースの話がどれもすごく良かった。多くは無料で配布されたシカゴ(16/1/19)の音源で聴くことができる通りです。このアルバムが人とのつながりを追い求め、理解したくて作られたこと、"Independence Day"は若いときに書くことができる曲であり、両親には両親の人間性があり、自分とは違う夢や理想があることを初めて知った時の衝撃や、両親の重ねる大人の妥協に対する恐れが含まれていること。でも、その妥協がもたらす喜びを若者はまだ知り得ないのだということ。"I Wanna Marry You"は決して出会うことのない人との人生を思い描くというデイドリームの歌であること。どんな帰結をも伴わない人生、存在することのない人生、愛を想像する歌であること。そして『The River』の底流にあるもうひとつのテーマは限りのある時間であったこと。こうしたひとつひとつの短い語りがこのアルバムをとても親密なものにしていました。そのせいなのか"Drive All Night"のとき、周りの人々が一瞬みんな遠のいたような気がしました。薄暗い闇のなかにブルースと自分しかいたいみたいな感覚。『Springsteen & I』(2013)のなかで、スウェーデン人の男性が、コンサートでブルースが自分だけに話しかけてくれている気持ちになることがあると話していたけれど、そんな感じだった。
けれども本ツアーの主眼は『The River』なのに、オルバニーの公演で私がいちばん心に残ったのは『The River』が終わってから3曲目に演奏された"Backstreets"でした。この曲をコンサートで聴くのは初めてではなかったけれど、これほど胸に突き刺さる"Backstreets"は初めてでした。これは、コンサートが始まる前に思い出したり、考えたりしたいろいろなことがあったから、つまりオルバニーでブルースを観ていたからこそのことでした。まさか"Badlands"と"Wrecking Ball"が演奏されたあとに何の前触れもなくこの曲が演奏されるだなんて思ってもみなかったのでロイ・ビタンの演奏するピアノのイントロが流れてきたときには不意をつかれた思いでした。そして最初から最後まで、目玉がとけてしまうんじゃないかというくらい涙が止まらなかった。それはオルバニーに戻って来てから私の心を捉え、感傷的にさせていたのは、私が人生のなかでただひとり出会うことのできた「テリー」のことだったからです。共に裏通りに身を隠し、永遠に友達であることを誓い、一緒に観た映画のヒーローたちのように歩く術を探った相手。それは若いときにだけ出会うことのできる存在であり、築くことのできる人間関係だった。裏通りに身を潜めることが何の解決にもならないことや、ヒーローのように歩くことができてもヒーローにはなれないことを知ったあとには夢でしか見ることのできない関係でした。彼の示してくれた理解、忍耐、そして愛情はこうしてお互いのあいだに距離ができて初めてやっと私には理解することができた。私が泣いたのは決して後悔したからではありません。どれだけ尊いものであってもその価値が発揮されないことはあるし、タイミングだってある。私自身の心が狭かったということと共に。それは悔いても仕方のないことです。けれども、こうしてオルバニーを再び訪れ、初めて観たのと同じ場所でブルースを観、そして"Backstreets"を聴き、胸が張り裂けるような思いをすることができて良かったと心から思う。
大好きな"Be True"がそのあとに演奏され、いちばん最後の"Shout"の前には"Bobby Jean"まで演奏されました。"Backstreets"と"Bobby Jean"という2曲は私のなかでとても一貫性のあるように感じられました。次にオルバニーに来ることがたとえあったとしても、もう今回のように感傷的になることもないだろう。なぜなら私は今ここで人生の一時期を共にしたテリーの大切さを知り、彼と利己的だった自分自身に本当に別れを告げるからだ。テリーは私にとって同じ音楽やバンドが好きで、どんなときでも味方をしてくれた相手だった。家族を除いて誰も彼のように私のブルースへの愛を理解した人はいなかったし、だからこそ2009年に初めてオルバニーでブルースを観たとき、私は幸せだった。そのことを分かることが、たぶん今の私にとってすごく大切なことなのだと感じられた。
Setlisit:
Meet Me in the City
The Ties That Bind
Sherry Darling
Jackson Cage
Two Hearts
Independence Day
Hungry Heart
Out in the Street
Crush On You
You Can Look (But You Better Not Touch)
I Wanna Marry You
The River
Point Blank
Cadillac Ranch
I'm a Rocker
Fade Away
Stolen Car
Ramrod
The Price You Pay
Drive All Night
Wreck on the Highway
Badlands
Wrecking Ball
Backstreets
Be True
Because the Night
The Rising
Thunder Road
Born to Run
Detroit Medley
Dancing in the Dark
Rosalita (Come Out Tonight)
Bobby Jean
Shout