エンタメモンスターのひとりごと

エンタメ好きが綴る感想ブログです。

『マスク2』緑色の顔したイタズラ神のベビー誕生

2017-02-25 22:00:00 | 洋画
1作目『マスク』の続編で、公開当時かなりの酷評を受けたという『マスク2(Son of the Mask)』。

【大まかなストーリー】
冴えないアニメ作家志望の主人公・ティムの愛犬・オーティスが例の緑色のマスクを拾い、ティムの元へと持っていく。
その後勤め先のアニメ会社が企画したハロウィーンパーティーに例のマスクを持参して初装着。
するとたちまちクールなグリーン男に変身し、退屈だったパーティー会場を信じられないほど盛り上げる。

そして兼ねてから妻・トーニャが子どもを望んでいたこともあり、変身したままベッドイン。
驚異的なスピードで子どもが出来て生まれたはいいものの、マスク同様度が過ぎたイタズラベビー・アルビーが誕生してしまう。

一方マスクの製作者である災いの神・ロキは、
アース神族の最高神である父親・オーディンの命令で"マスク本体"と"マスクの遺伝子を受け継いだアルビー"を人間界へ赴いて探すことになる。

度が過ぎたイタズラを繰り返す息子に振り回されながらアニメーターを目指す新米パパと、怒らせたら何をするか分からない最高神の父親に翻弄される、元祖災いの神の息子との親子関係を主軸に展開していく物語。


1作目は何回観たかわからないほど大好きな作品だったのでその後2作目も観たのだが
演者もストーリーも美術もVFXも全て好みが詰まったものだったので、
正直酷評を受けたことが不思議でならない映画。

おそらく
・下ネタ(性的な方も排泄系も)
・ややグロテスク表現(実質人体切断等)
の部分が拒否反応を起こしたのか、
そもそもストーリーが受け入れられなかったのか、理由は様々だろうけど嫌な人は嫌だと思った。
それらが大好きといったら語弊があるがまあ耐えられることに加えて、パロディ要素やカートゥーンネットワーク的演出、前作ほどの勢いは感じられないにしてもコメディ要素(ブラック感強し)やミュージカルが含まれている所が魅力的だと思う。
ただ前作の主演を務めたジム・キャリーの表情の豊かさや諸々と比べてしまったら、ガッカリするのも無理はない気がする。

何と言ってもロキを演じたアラン・カミングの弾けっぷりが観ていて楽しい。
もう何でもやってしまう姿勢がカッコいいし、そのどれもが滑っていないのが凄い。
コメディも、壊れそうに繊細な役も自由自在に演じられる所が素敵。大好きな役者さん。

それと美術が本当に素晴らしい。
ティムとトーニャの自宅の外観と内観を合わせてツボを押されまくりだし、(他の登場人物の家も)
ティムとロキの変身後の姿やロキの衝撃コスプレ場面のデザインも好き。
あとティム・マスクの愛車のデザインも面白かった。

基本その国の役者の声を聞きたいので字幕で観ることが多いけど、この作品は日本語吹き替えをしている主要キャストのココリコのお二人とベッキーさんがそこまで違和感がないので(特に田中さんが上手い)、時々日本語吹き替えで視聴したくなる作品でもある。


予告編は日本版より本国の方がテンポが良い&分かりやすいので好き。

マスク2(予告編)

Son Of The Mask(2005)Trailer

『東京夜曲』40代男女のほろ苦いラヴロマンス

2017-02-17 18:30:00 | 邦画
「ねぇ、お茶漬け食べてかない?」

物語の舞台は東京の片隅にある"上宿商店街"。
数年前に家族を残して街から出ていった浜中(長塚京三)がふらりと帰ってきて、何事もなかったかのように妻の久子(倍賞美津子)は優しく迎え入れ、やがて実家の"浜中電気"で働き始める。
浜中電気の向かいにある店"喫茶大沢"では
かつて浜中の恋人だった"たみ(桃井かおり)が店主をしている。
帰って来た浜中に対して適度に詮索するも、
ラフに受け入れる。

一方、久子に静かな想いを寄せている近所の青年・朝倉(上川隆也)は身勝手な浜中の行動に疑問を抱き、商店街の人々に浜中や関連人物の過去を聞いて回るようになる。
その中で〈浜中〉〈久子〉〈たみ〉の関係性が徐々に明らかになっていき、浜中が戻ってきたことによって周りの人々の生活や心に僅かな変化が訪れる_。


予告を観た時点で心を奪われ、
いざ見終わってみると胸に手を当ててため息が出るくらい作品の雰囲気に魅了された。
最近後味の悪い映画を観てしまってモヤモヤしていたので、こういった良質な大人のラヴストーリーで口直しができて良かった。ド不倫だけど。

まるでドキュメンタリーを観ているような、
演技してます演出してます感があまりなくて
余計な味付けは一切せずに素材の良さを大事にしている印象を持った。
ゆったりと流れる時間の中で台詞を味わう感じ。
ある人々の日常をそっと見守る形なので、
少し台詞が聞き取りづらく字幕を入れなければいけなかったり、元の音量が小さい点がネックだけども、
それさえも何か意図があるような気がするくらい作品の雰囲気に飲み込まれてしまったので気にならない。
とにかく風景も音楽もノスタルジックで美しいのだ。

また実在の人物名や作品名や店名が出てくるのだが、そういうものを取り入れることによって登場人物たちが物語の中だけではなく実在しているかのように感じられる所もドキュメンタリーっぽさを強くしている気がする。

そして浜中を演じた長塚さんがカッコ良すぎて苦しい。
役柄は人によって微妙に態度を変える、ミステリアスで気難しい、献身的に支えてくれる妻をキープしつつまだ想い続けている昔の恋人と喫茶店の2階で体を重ねるという奔放さが何とも言えず...。
でもどの表情も素敵で、大人の男性の色気を独り占めしているのではないかと思うくらい本当にカッコ良い。
あんな風に「こっちおいで」って言われたら確実に落ちる自信がある。理想。危険。


今後「お茶漬け」というワードを聞く度に
無駄にドキドキざわざわしてしまいそうだ。
『東京夜曲』予告

シーア『Confetti』と『Midnight Decisions』の素晴らしさ

2017-02-10 20:00:00 | Sia
Siaが7枚目のアルバム『This Is Acting』をリリースしたのが去年の1月、
そしてデラックスバージョンがリリースされたのが同じく去年10月。

そのデラックスバージョンに収録された新曲の中で、心を鷲掴みにされたのが「Confetti」と「Midnight Decisions」だった。

この2曲は悲しみをベースにしながらも対照的な楽曲になっている。
前者は浮気されて吹っ切れる様を歌い、
後者は真夜中に別れ話?をするも激しく後悔する様を歌っている。
(もしかしたらニュアンスが違う可能性アリ)

本当にどちらも圧倒的にメロディが最高で、
「Confetti」は幸せな2人の時間から疑いに変わった瞬間の心の叫びが切なく、
サビで清々しい程に吹っ切れる様子が聴いていて気持ちが良い一曲になっている。
「But I found lipstick on your collar, wasn't my color...」の部分が切なさを濃縮させた一節に感じて凄く好き。

そして特にお気に入りなのが「Midnight Decisions」。
入りの重いビートと共にシンプルなピアノの音色、
そして3回サビがある中で最初の2回は主旋律も高音パートも同じ比率なのだが、
最後だけ主旋律を抑えて高音を優先させ、また最後のワンフレーズだけ主旋律に戻ると言う手法には、言葉に出来ないほど感動した。

後悔しているけど強がり、
また後悔しては冷静さを装い、
ついには最後自分の気持ちに正直になって叫ぶように歌う。
それか2人がすれ違う様をハモリで表現したのかもしれない。

あと2番目に移る時の緊張状態からふっと力が抜けるような丁寧な音の流れがお見事だし、サビ部分でうねるように歌う箇所が凄く好き。
特に「Pull me out, I wanna fall, Fall into the rabbit hole...」の部分は胸が締め付けられるくらい大好き。

素晴らしいのでぜひ。
Midnight Decisions(Audio)

Confetti(Audio)

『バイプレイヤーズ 第4話』寺ジマ&ゲルゲトモロヲ回

2017-02-04 12:30:00 | 『バイプレイヤーズ』感想まとめ
昨夜の4話は寺島さんとトモロヲさんの回。

芝居に対する考え方が正反対の2人がアクション映画で共演するも、なかなかスムーズに足並みが揃わず、反りが合わない様子が繰り広げられていた。

基本的なゆる渋コメディはそのままに、
今回は10年前の映画のことやフィルムを盗んだのは誰?というような"ややシリアス要素が徐々に動き始めた回だったように思う。

感覚派の寺島さんと掴み所がない性格のトモロヲさんに挟まれるヒロインを清水富美加さんが演じ、
たまたま撮影現場を通りかかった平田満さんの贅沢使いと蒲田行進曲とスタッフのメッセージテロップに笑った。

あと寺島さんとトモロヲさんが険悪ムードの中、他のバイプレメンバーとジャスミンがリビングで無邪気に遊んでいるシーンの対比が良かった。
最初ボール投げで盛り上がるエンケンさん&光石さん&ジャスミンに対し、漣さんは一人で首フラフープ回し、松重さんは淡々と掃除機をかけていたけど、最終的にはみんなでボール投げで盛り上がっていてめちゃめちゃ楽しそうだった!混ざりたい。
しかし掃除機をかけながら遊びに付き合うとは、さすがバイプレメンバーの母こと松重さん(笑)

【寺"ジマ"&ゲルゲトモロヲのツボシーン】
・娘&息子と電話。
・みんなから豆を投げられて鬼ばりに怖い「ぶっ殺すぞてめえらこの野郎っ!」
・ゲルゲエキスジュースをシェイクする姿。
・高い所から落ちてお尻ピクピク。
・「自慰行為です。」

バイプレトークは本編に沿ってアクションの話。
実際の経験がそのまま本編に反映されていたんだな~。

そして来週の5話がもう予告の時点で面白い。
松重さん回の模様。なんだ"ドキドキ大好き!フケメン(ハート)パラダイス"って(笑)
更に6人が学生服を着て女子高生のバックで踊っていたし、この6人に出来ないことはないような気がしてきた。
楽しみ。
【ドラマ24】バイプレイヤーズ~もしも6人の名脇役がシェアハウスで暮らしたら~ #5


(10年前の映画の撮影シーンにいた女の子誰だろう。何か後々関わってくるのかな...。ただの一出演者?もしかして小さい頃のジャスミン?)

『ナースのお仕事』シリーズ開始から21年。

2017-02-02 20:00:00 | ドラマ
忘れた頃にふと思い出して見返したくなるのが、この『ナースのお仕事』シリーズ。
第1シリーズが放送されたのが今から21年前だなんて知らなかったし、
同い年のドラマだったことに驚いた。

もう各シリーズ何回通しで観たかわからない程大好きなドラマで、1~3はまだ幼かった為リアルタイムではなく再放送で観て、映画版と4はリアルタイムと再放送の狭間くらいで観ていた記憶がある。

中でもよく再放送されている影響もあって、3と4がお気に入り。
吐血表現が多い上にドタバタしすぎてテンションに困惑するけど、このハチャメチャな雰囲気やいずみと先輩の関係性、ドクターとナースのキャラの濃さやほろっと感動できるような場面を観るとやっぱり好きだなと思う。
劇中のサントラもシリーズごとに違う
観月ありささんによるED曲も印象的。
(特に3の「BREAK ALL DAY!」「女神の舞」と4の「Love Potion」&出演者によるぎこちないダンスが好き)

それと思い返せばこの頃から既におじさん(俳優)に目覚め始めていたことに気づいた。
普通高杉先生(藤木直人)に目がいきそうなのに、沢田先生(長塚京三)や永島先生(益岡徹)がキャラも相まって凄く魅力的に見えたことを思い出した。
ちょっと頼りなさげな水島先生(岡田浩暉)も良いし、癖が強いけど妻思いの浜野先生(石原良純)も割りと好きだ。
本当に素晴らしくバランスの取れたメンツだと思う。

久々に見返そっと(’-’*)♪