エンタメモンスターのひとりごと

エンタメ好きが綴る感想ブログです。

高校教師と生徒の儚い恋と、愛の堕落

2015-07-30 18:30:00 | ドラマ
1993年に放送された
『高校教師』を観るのは今回が初めて。


正直ここまでヘビーな内容だとは
思わなかった...。


物語の前半までは許容範囲内というか、
辛さはあるけれどまだ笑顔になれる展開だった。
でも後半の「実父に...」な部分が明るみに出る
辺りくらいから凄く重いムードに。

野島脚本では珍しいことではないし、
他の作品でもそこまでじゃなかった
はずなのだけど、なんだか本作は
非常に生々しく感じてしまって
ちょっとだけ気持ち悪いと思ってしまった。


でもその数々の毒気が
二人の周りに存在していたから、
教師と生徒の恋が儚い美しさを
放つことができていたんだと思う。


それと主人公が心情を吐露する
ナレーションでは妙な説得力があったり、
かと思えば泥臭くて刺々しい
オブラートに包まない台詞が
随所に散りばめられていたりして、
そんな不安定さに心を掻き乱されながらも
癖になるから不思議なドラマだと感じた。


【キャスト】
なにより二宮繭を演じた
桜井幸子さんの可愛さったらない!

キラキラした中にふとした色気や
物悲しさを感じる雰囲気がとても好き。
声も素敵。加えて当時19歳!

大人っぽいな...。


そして羽村隆夫を演じた真田広之さんの
繊細で情熱的で良い意味で普通のお芝居に
毎回胸を打たれたし、
回を追うごとに喜怒哀楽が
ハッキリしてくる様子も素晴らしかった。

それにあまりにもハンサムすぎて...(*´-`)


新庄徹を演じた赤井英和さんは、
某CMやモノマネが邪魔をして
5話目辺りまで登場する度に
笑いがこみ上げてしまった(^^;

でも体育教師の役にばっちりハマっていたし、
荒々しいけれど心があるキャラクターが
ちゃんと伝わってきたので無事に雑念は消え去った(笑)


藤村知樹を演じた京本政樹さんは、
本気で嫌いになりそうなくらいクズな役で
観ていてとても面白かった。

このキャラクターのバックグラウンドを想像すると、やってることは悪だけども
一概にはクズと言い切れない部分も
あるのかもしれないなと思った。


登場人物のほとんどが闇を抱え
その上タブーが盛りだくさんなので、
もう一度通しで観るには
少ししんどいドラマだった。

でもその中で比較的教師と生徒の恋は
真っ直ぐで儚いものだったので、
そんな所が当時受けていたのかなーと。

そして桜井幸子さんの初々しさや色んな表情が
観られるのは本作が一番だと思うので、
大好きな作品。

ゴーリーのシュールな世界へお邪魔します。

2015-07-25 10:10:32 | 
初めてエドワード・ゴーリーの作品を
読むならばどれがいいんだろうと
悩みに悩んだ末、
『華々しき鼻血』をセレクト。


まず、タイトルが秀逸。
思わず「華々しき鼻血って何だろう?」
と考え込んでしまうくらいで、
表紙の絵も意味深...

そんな一度見たら忘れられないキャッチーさに
強烈に惹かれた。
今後の記事タイトルに生かしたいと
思ったほど(笑)


そしていざ中身を拝見。

左側には原文と訳文が、
右側には文に添ったモノクロの線画が
描かれている。


この絵本は『副詞』にスポットを当てた
アルファベット・ブックと呼ばれる
絵本なのだそう。
味わい深く語呂の良い言葉と
シュールな線画が最高にマッチしていて
思わず"くすっ"と笑ってしまった。


とくにお気に入りなのが以下の6つ。

『C』
いかにもやる気がなさそうな
猫背のメイドの表情がじわじわ来る(笑)
そしてプディングが可哀想なことに。

『G』
ゴーリーは生前筋金入りの
バレエファンだったのだそうで、
この絵を見ていると今にも
しなやかに踊り出しそうな
バレリーナの雰囲気を感じた。

手や足の動きの繊細さ、
衣装のヒラヒラ具合が躍動的で
文章と共にとても素敵なページ。

『H』
まるで今の自分自身を見ているような
不思議な感覚に陥った。
片隅にいるネコも何か悩んでいるのかな?

『L』
お気に入りの中でも1番目に好きなページ。

男はコートの下に
スーツを着ているようなので
露出狂ではなさそうだけど、
(もしかしたら局部だけ...)
この訳文がするりと目に飛び込んできた瞬間
しばらく笑いが止まらなかった。

普通だったらとんでもない行為なのに
妙に惹き付けられるので不思議なページ。

『T』
目がチカチカしそうな廊下の壁紙。
涙をハンカチで押さえながら
部屋を飛び出す女性の絵。

部屋の奥で見切れているのは、
長椅子のようなものに横になった
男性らしき足。

多分この男性は亡くなっていて、
涙を流している女性は
第一発見者なのかな?

涙の女性のエレガントな衣装や
アクセサリー、廊下の壁紙、
大きな植木鉢といい、
裕福な暮らしをしている人なのかも。

『W』
きっとこの絵本の中で一番悪趣味なページ(笑)

いいなと思う所は倒れている人(恐らく女性)の
足元の部分だけを描いていること。

Tのページでも同じ手法が取られていて、
生きている者にフォーカスを当てる
というのが素晴らしいと感じた。

それだけで「何があったんだろう?」と
含みが持てると思うので非常に好きなページ。


初めてのエドワード・ゴーリー、
この「華々しき鼻血」を選んで良かった。

遊び心を持って尚且つ言葉を巧みに扱う姿勢は
とても尊敬する。

これから益々ゴーリーのシュールな世界へ
どっぷりと迷い込んでいきそう。

当ブログについてご挨拶

2015-07-22 15:00:00 | ご挨拶
はじめまして。

数あるブログの中で
当ブログにお越しくださり、
誠にありがとうございます。


主にこのブログでは

・映画
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・ドラマ
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などについて、
ゆる~く綴っていきたいと思っています。


基本的にひとりごとのような形で
構成していこうと思っているので、
コメント欄は閉じることにしました。


こんな具合ですが、
どうぞよろしくお願い致します。