らくがき帖

ノンジャンル心象風景

シネマ歌舞伎「阿古屋」

2021年07月09日 | 感想
投稿約5年ぶりらしいですwww
近況などはおいおいにして、今日は少しですが感想書いておきたくて。

こちら↓ 見てきました。




とにかく! とにかく!!!
板東玉三郎さん!!!!!

まず美しいです。だけどそんなんじゃなくて・・・
慎ましさ、奥ゆかしさ、繊細さ、少女のようなかわいらしさ
気丈さ、意地と誇り、気高さ・・・
古来日本女性の美徳と思われるこれら要素のすべてを
お一人で体現してしまってるんです。
物語やセリフで表現してると言うよりも、
表情や動きやたたずまいにすでにそれらが立ち昇ってしまってるんです。
映画だからお顔のドアップを見ることができて、
目元や口元のほんの少しの動きもしっかり見ることができたから、
より一層感じられたのかもしれません。
まだ歌舞伎のことほとんど知らないけど、不世出ってきっとこういうことだなと感じてしまいました。
以前バレエの評論で、ギエムと同じ時代に生を受けた幸せを語っていた方いらしたんですが、
玉三郎さんにも同じことが言えると思います。
劇場で直接ではないけれど、この人の存在を、お芝居を、知ることができてよかった!
あと瞳のお色がとても明るい茶。
イエベ春とお見受けしました


それから重要な男役で、尾上菊之助さんが出てました。
この方、バラエティなどで拝見していたときは
お母様の富司純子さんに瓜二つだなーーーとそればかり思ってたんですけど、
今日の役はとっても凜々しく!清々しく!品があり!男前で頼りになる!
素敵な演技でした。ちょっとファンになりました。
女方でとても有名な方なのでいつか見てみたいです。


あと特にこのお二人についてなんですけど、衣装のすばらしさ!!!
私は今着物にもハマっているので、もうじっくりじっくりじっくり見てしまいました。
今日のお話は動きが少なくて、お二人の衣装も見どころの一つだったと思うし、
カメラがしっかりと煽るように舐めるように衣装のアップも映してくれたのでそれもすごくよかったです。
劇場の臨場感、緊張感を感じてこその舞台ではあるだろうけれど、
映画館ならではのこういった楽しみ方も私は気に入っています。


今日の「阿古屋」は鎌倉時代の話で、
平氏の重要人物を追っている鎌倉方が、その愛人である阿古屋を捉えて
居場所を吐かせようとしてる場面なんですけど、
拷問する代わりに、3種類の楽器を弾かせるっていう・・・
嘘をついていたら楽器の音色が揺らぐはずだからっていう・・・
信じられないほど風流な話なんです。
なんかあの、那須与一の弓技を両軍で讃えるのと同種の感性だと思いました。
鎌倉時代って、ものすごく前時代的な野蛮で残忍な部分もあるけど、
平安の雅な香りを引き継いだ、こういう風流な面もあり、
何でもありの混沌の時代で面白いですよね!

だから私来年の大河ドラマ、三谷さんが描く鎌倉時代のお話がとっても楽しみです。
よく分かっていないからこそ自由に描ける鎌倉時代をどんな風に見せてもらえるのか・・・

と、歌舞伎の話ではなくなってしまったところで今日はおしまいです。

ときどき更新できたらいいなと思っています。
皆さん大変な時代ですがお元気で (^_^)/



最新の画像もっと見る

コメントを投稿