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らくがき帖

ノンジャンル心象風景

アトピー

2004年12月02日 | 子供



子供のアトピー性皮膚炎を苦に、
一家が心中してしまうという
事件が起こったようだ。
「疲れた」との書置きがあったという。

実はうちのタローも、
生まれついてのアレルギー体質で、
乳児のころのアトピーはひどかったから
他人事ではない。

「赤ちゃんの肌」と言えばだれもが
つるつる、ぴかぴか、もちもちとした
柔らかくて張りのある肌を想像するだろうが、
タローは生後間もなくから違っていた。
ぶつぶつ、かさかさ、などというのは
非常に良い方で、
大抵掻き傷だらけで血が滲んでおり、
ひどいときには
皮がずるりとむけてじくじくしていた。

会う人会う人
「顏、どうしたの?」
と驚きの声を上げるから、
私は一時期、タローを連れて外に出るのが苦痛だった。
何より、痒がって眠れずに泣くタローが不憫でならない。
ようやく眠れても朝起きたらシーツが血だらけなど
日常茶飯事だ。

直接的な原因も、
効果的な治療法もわからない。
わからないから躍起になって調べていると、
「胎児期の母体のミネラル不足」とか
「母乳の不足」とか
「生活環境が…」とか、
無責任にもさまざまな憶測があちこちで語られ、
どれを見ても自責の念に駆られる。
良いと言われるあらゆることを片端から試すが、
即効性のあるものは一つもない。
その上、
「親が思い悩むと子供にストレスを与える。
アレルギーには何よりもストレスがよくない。」
などと言われるから、もう八方塞だ。
一体どうしろというのか。
生まれていくらも経たない我が子が、
血にまみれて泣いていれば
何とかしてやりたいと必死になって当たり前ではないか。
救ってやりたい。
でも良くならない。
助けてやりたい。
でも悩んではダメ…。

あのころの自分の状態を考えると、
もしタローよりも重度の症状が長く続いていたら、
死を考えることもあり得るのかもしれないと思う。
でも。
アレルギーの子をお持ちの皆さん、
それでも、生きていてこそですよ!

お子さんに合った治療法が、
明日分かるかもしれないし、
少しずつ少しずつ良くなって、
何年か後には治ってしまうかもしれない。
現に今、アレルギーに即効性のある菌類が研究されていて、
数年後には注射1本で症状が緩和されるかもしれないそうだ。

タローは幸い、アトピー症状はかなり抑えられて、
3歳になった今はかなりつるつる、ぴかぴかに近い。
代わりにぜんそくや鼻炎が出てしまっているから、
アレルギー体質そのものが治ったわけではないが、
それぞれの対処法も分かってきて、
日常生活に支障をきたすことはほとんどない。
せいぜい、ぜんそくの予防薬を飲んだり、
ヴェポラッブを切らさないようにしておく程度だ。

「人事を尽くして天命を待つ」
アレルギーとのお付き合いのコツはこれに限る。
情報にアンテナを張り、できることは何でもする。
だが結果を期待しない。
何年か後に、少しでも改善していればよし、
というスタンスを持って、
子供の体力、発育を信じるのだ。

アレルギーっ子を持つ皆さん、がんばりましょう!

そうでない皆さん、
周りにアレルギーっ子を持つ人がいたら、
暖かい目で見守り、励ましてあげてください。
私も、公園ママ友達の励ましが
どんなに力になったか分かりません。

フィリップ王子

2004年12月02日 | 子供


さて一方のタロー。
ヒメのお気に入りのビデオ、
ディズニーの「眠りの森の美女」を、
ヒメの留守中に1人でご鑑賞。
お気に入りのフィリップ王子が、
オーロラ姫のもとへ馳せ参じるのを、
父王が止めようとする場面になった。

タロー 「あーあ、タローもフィリップ王子になりたいな。」

私 「フィリップ王子に…?」

タロー 「うん、だって強いじゃん。」

私 「そうだね、ドラゴン倒しちゃうもんね。」

タロー 「そうだよ。すごいんだよ。
…でもさ、ママ、この王様、
フィリップ王子のことが好きなの?」

私 「え、何急に。どうして?」

タロー 「だって今、
『フィリップ戻ってこーい』
って言ってたよ…?」

私 「あ、そりゃそうだよ。だってこの王様、
フィリップ王子のお父さんだもん。」

タロー 「え……。あ、王様って本当は
フィリップ王子のまかま(仲間)?」

私 「仲間って言うか…お父さんなんだよ。
フィリップ王子は、王様の子供。」

タロー 「え?フィリップ王子って人間?」

私 「!? 人間だよ!?」

タロー 「へぇ……。」


こっちはこっちで、
フィリップ王子を戦隊ヒーローかなんかの
一種だと思ってたらしいよ…(-_-;)

見る人の主観によって、
物の見え方ってホンットーにさまざまなんだ…
ってことがよく分かりました。

クレーン

2004年12月02日 | 子供


そもそもこのブログ、
子供たちの成長過程を忘れてしまうのは
もったいない!
どこかに書き留めておこう…
と思い立って始めたのに、
最近は自分の楽しみのことばかりで
子供の話題を書いていなかった。
そうしている間にも奴らはどんどん
成長してしまうではないか!
たまには書かねば。

ヒメは小さいとき、クレーンが大好きだった。
建設現場などで、建材などを高いところに
持ち上げるあの、クレーンだ。
救急車、消防車、ショベルカーなどの
ほかの働く車にはほとんど興味を示さないのに、
クレーンだけはだれよりも先に発見して
「あ、クレーンだ!ほら見て!ほらー!!」
と食い入るように見つめる。
一体ヒメにとってのクレーンの魅力は
どこにあるのかと不思議に思っていたが、
いつのころからかその熱意も薄れ、
最近では
「ほらヒメ、クレーンだよ」
と教えてやっても
「うん…」
と生返事をするばかりでろくに見もしなくなった。
そこで改めて、聞いてみたのである。

私 「ヒメね、小さいころすごーーーく
クレーンが好きだったんだよ。
遠くに小さく見えるクレーンでも1番に見つけて、
ずうっと見てたよ。覚えてる?」

ヒメ 「覚えてるよ。」

私 「そう。最近はそうでもないの?」

ヒメ 「うん。」

私 「前はどうしてあんなに好きだったんだろうねぇ。」

ヒメ 「あのね、ママ。教えてあげようか?」

私 「うん、教えて?」

ヒメ 「小さいころはね、クレーンの形が、
かわいい女の子の髪型に見えたの。」

私 「…かわいい女の子の…?髪型…!?」

ヒメ 「うん、あのさ、セーラージュピターみたいに、
一つにしばる髪型あるでしょ?」

私 「ああ、ポニーテール?」

ヒメ 「そう!その結んで垂れてるところと、
クレーンの垂れてるところが似てると思ったの!」

私 「あ!そうなの!? なるほどぉ…」

ヒメ 「それでね、クレーンの一番下の
荷物を持つところが円くなってるでしょ? 
それが髪の毛がくるんと巻いてるみたいで
かわいいなと思って。」

私 「うん確かにね、くるんと巻いてるね。」

ヒメ 「でも、今はもうお仕事してる車って分かってるから。」

ヒメ…。
あのころ、2歳ぐらいだったろうか。
自分の気持ちを説明する語彙を持たなかったヒメには、
クレーンがそんなふうに見えていたなんて…!
ヒメよ、もっともっと、
感じていることや思ったことを教えておくれ。
ママは、そんなあなたが愛おしくてたまらないよ!!
(↑バカ)