リベラルくずれの繰り言

時事問題について日ごろ感じているモヤモヤを投稿していこうと思います.

インボイス制度はやめて、軽減税率再考を!

2023-09-05 | 政治
消費税額を取引先に伝えるインボイス制度が10月から始まるのを前に、これまで免税だった小規模事業者などに戸惑いが広がっている(朝日新聞2023-9-5)。インボイスを発行しないと取引先が消費税額の控除ができないため、取引を打ち切られる可能性がある。かといってインボイスを発行するために課税事業者に転換すれば税負担が生じ、仮に税負担を押し付けられなくても、事務負担は確実に増える。
何のためにインボイスを導入するのか。2019年10月に消費税率を引き上げた際に8%に据え置く軽減税率が導入されたため、税率ごとに納税額をきちんと計算できるようにするためらしい。
考えてみれば軽減税率導入のときにも反対はあった。もちろん税率は低ければ低いほうがいいのだが、税制の鉄則は簡素さだ。政府が人気取りのために軽減税率なんて導入するから小規模事業者にしわ寄せが行くインボイス制度なんてものが出てきたのだ。
(ほかに益税解消というポイントもある。インボイスがないと消費者・取引先から受け取った消費税を国に納めなくてもすむ場合があり、それが「益税」と呼ばれている。だが(不正の話をべつにすれば)そのような益税が生じるのは売り上げ規模が小さい事業者のはず。たしかに問題ではあるが、インボイス制度のゆがみに比べると小さな悪ではないだろうか。)
インボイス制度に対しては導入反対に36万筆の書名が集まっているという(朝日新聞2023-9-5)。私も正直なところよくわかっていないが(上記の説明も不正確な部分があるかもしれません)、ここはいったん立ち止まるべきではないか。
ではインボイス制度をやめてどうするのか。やはりいきさつを考えると、軽減税率をやめて税率を一律10%にすればいいのではないか。ここ数年の物価高を考えると増税できるのは早くて数年後ということになるだろうが、先進国最悪の借金を抱える日本の懐事情を考えるとやむを得ない。(またそもそも、空前の大盤振る舞いを続ける予算(朝日新聞2023-9-1)や、余った予算を借金返済ではなく軍事費に回す(朝日社説2023-7-18)といったとんちんかんな姿勢を改め、財政健全化にきちんと向き合うべきであることは言うまでもない。)

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