リベラルくずれの繰り言

時事問題について日ごろ感じているモヤモヤを投稿していこうと思います.

PTAの負担を減らすために

2017-09-16 | 一般
PTAの負担が保護者を悩ませている.少子化で担い手の数が減る一方,共働きが当たり前になって,負担感はかつての比ではない.もちろん,専業主婦に押し付けるのは不公平だ.
そんななか,PTA代行をする業者があると,夕刊で知った(朝日新聞9月16日).「家族の情報を覚えて演じる」というなりすましには疑問を感じるが,代理を立てること自体は合理的な方向性だと思う.ただ,記事でも指摘されているように,自腹を切って代理を立ててまで引き受けなければならないPTAって何なのだろうという気はする.

ところで,業者に代理を依頼する前に考えたいことがある.PTAの役員は個人ではなく,家庭として引き受けるものであるはず.だとすると,会合などの半分を父親が,半分を母親が担うようにすれば,共働き家庭での仕事との両立がしやすくなるはずだ.なのに現状では一方の親(たいてい母親)だけが引き受けている.何年か前に,PTAではなくサッカークラブか何かの話だったが,たまたま父親が代わって当番に出席したら問題視されたという投書を読んだことがある.業者の代理をどうこう言う前に,少なくとも,父母が代わる代わる出席することは認めてはどうだろうか.
ただ,父親の出席を問題視した母親たちの気持ちもわからないではない.PTAやサッカークラブの役員は単に人手を提供すればいいというものではなく,役員どうしで協力し合ったりして進めていくという側面があるはず.そんななか,面識もない父親が「今日は私が」と言ってやってきても戸惑うのも無理はない.夫婦で共同で引き受ける場合には,最初のうちは両名が一緒に出席するなどして,二人揃って「仲間入り」しておく配慮は必要だろう.

実はここ数日,「地域ボランティア」でPTAを支えてはどうだろうかとぼんやり考えてきた.在校生の保護者に限らず地域の大人がさまざまなボランティアを通じて支援する学校がある.たとえば毎年のバザーや祭など,一年限りの役員ではノウハウが蓄積しない.地域ボランティアが毎年継続してまとめ役になれば父母の負担はかなり軽減されるのではないだろうか.もちろん,「ボランティア」の影響力が強くなりすぎて父母たちの意見が言えなくなる雰囲気になっては困るが,現状でも父母の意見が取り上げられているとは思えない.決して今より悪くはならないと思うのだがどうだろうか.

関連記事:「PTAは任意加入」では解決にならない(8月9日)
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